松村堂

気になることは、気にとめる事にしました。

ココに来てイワタニの「炎たこ」が売れている

 

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たこ焼きが、大好きで尚且つ自宅で簡単に美味しく焼きたい人に朗報です。「誰にでも失敗なく、キレイでおいしい、プロ顔負けのたこ焼きがつくれる」とうたっているイワタニの「炎たこ」をサイエンスしてみました。

 

 

家庭で楽しむたこ焼きブームの火付け役

そもそも、関西人に言わせれば、焼くのが難しいはヤボな事なので。たこ焼きをつくったことがない人でも“失敗せずに”つくれるのであれば、それに越した事はありません。で、それを現実にしたのがイワタニの「炎たこ」だそうです。

 

 

綺麗に焼ける3つのポイント

  • プレートに切れ溝が付いている。
  • フッ素加工プレートを採用している。
  • 専用のU字バーナーを搭載している。

「炎たこ」の実力はイワタニ曰く2012年から15年にかけて、1.6倍も売れているそうです。販売台数は、2012年が3万2000台に対して、15年は5万8000台まで伸びています。イワタニは1999年に、「炎たこ」の前身モデルである「ジュニアたこ焼き器」を発売しました。その後、「炎たこ」を発売して、さらに改良したモノを16年に発売したところ、たこ焼きパーティーなどを楽しむ人が増えて来て徐々にシェアを拡大して行ったそうです。


そして「うまくひっくり返すことができない」といった声の中、誰でも簡単にたこ焼きをつくることができる。そうした課題をクリアするために、プレートに「切り溝」を付ける事になっていったのです・・・。すると、うまくひっくり返すことに成功しました。

そして、1つ1つの面積を均一にすることによって、キレイなたこ焼きができるように改良を加えたそうです。以前はプレートが長方形の形をしているのに、対して今回のモデルはより正方形に近づいています。

昔のたこ焼き器って、焼きムラがひどかったですよね。特に、四隅。この部分に生地を流し込んでも、なかなか焼けなかった。そしてガスと電気を比べると、ガスのほうが温度の立ち上がりスピードが速い。具材を入れるとプレートの温度はどうしても下がってしまうのですが、ガスはもとの温度に戻るスピードも速いんですよね。なのでガスでつくると、外はカリッと焼けて、中はトロトロとしている訳です。

ガスのたこ焼き器でも初期のころは、四隅はなかなかうまく焼くことができませんでした。こうした課題を解決するために、イワタニがどのような工夫を施してきたのかと言うと。バーナーはUの字の形をしていますが、まんべんなく炎が当たるようにプレートはより正方形の形に近づけてきました。

あと、プレートの裏に、ところどころに壁を作り、そうすることによって熱伝導がうまくいくように工夫されています。そうした相乗効果によって、いまでは四隅もうまく焼けるようになったそうです。

 

 

 

バーナーへの深いこだわり

バーナーは普通、四隅まで遠いです。遠いということは、熱が伝わりにくい事になり必然的に四隅まで火が届かずどうしてもムラが出来てしまいます。しかしなぜ今の「炎たこ」は焼きムラが生じにくいのでしょうか。

そして注目すべき点はバーナーの穴なのです。長年、たこ焼き器を開発してきて、その歴史の中で、穴の位置を変えたり、向きを変えたり、角度を変えたり、大きさを変えたり、数を変えたり試行錯誤を重ねているうちに、いまの形になったのです。

拘りのポイントとしては、普通ガスボンベの近いところには穴がありません。何故かと言いますと手前の部分はガス圧が高いので、火は出ているものの、炎が見えないことがあります。昔のタイプはこの部分に穴を開けていたのですが、お客さまから「穴があるのに、炎が出ていないじゃないか」といった指摘があったそうです。

そこであえて穴をあけないことにしたそうです。さらにイワタニはなんと、この「炎たこ」特許を取得していないのです。構造的にとてもシンプルなので特許を取得していないと、他社が類似品を作ってもおかしくないはずなのに…。

 

 

カセットボンベの存在がポイントとなる

実は、法律的にボンベはカセットコンロの部品扱いなんです。というわけで、カセットコンロは指定されたボンベを使わなければいけません(液化石油ガス器具等の技術上の基準等に関する省令)。ちなみに、カセットコンロは公的機関の検定を受けていて、検定を受ける際、使用するボンベは原則、自社のモノしか認められません。

歴史を調べてみると、以前は各メーカーがそれぞれ独自の基準でつくっていたのですが、ノズルの長さなどが違っていた。違うメーカーのボンベを使うと、ガスが出にくいケースがあったとか。こうした事態を受け、日本工業規格(JIS)が見直され、ボンベの底からノズルの先端までの長さを決めるなど、規格が統一されているのです。そうする事によって他社のカセットボンベが使おうと思えば使えるのです。

 

 

まとめ

僕んちにはイワタニのたこ焼き用鉄板のみがあります。使い方としては主にキッチンのコンロで使用します。十分に鉄板を熱しさえすれば、十分美味しいたこ焼きが出来上がります。ただ、テーブルを囲んでとなるとこの「炎たこ」はいい仕事をしそうですね。