松村堂

気になることは、気にとめる事にしました。

老後貧乏になる要因とは

 

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 京都も緊急事態宣言が出たものの東京都と比べCOVID-19(コロナウイルス)の感染縮小に大きな効果が表れていないような気がします…。それにしても日々、ニューノーマルという新しい世の中の動きに戸惑いながらも少しずつ馴染もうとする国民の努力やメディアの扱い方、そして職場環境を見ているとリアルに各方面の大変さを実感させられる今日この頃です。僕としてはこれからの世の中どのように変化していくか興味津々です。さて今回は、そんな目まぐるしい変化を続けている世の中で如何にうまく適応していくかについて考えてみたいと思います。昔から人間は、年齢を重ねるにつれ考え方に柔軟性が無くなり徐々に自分の意見を曲げなくなるとされています。よくいう「頑固な…。」と言うヤツですね。と言う訳で頑固故のデメリット引き起こすであろう「熟年者」をテーマにしてみたいと思います。

 

年収が減っても動じない頑固な貧乏

 まず最初に貧乏な老後を送らないためのポイントからみてみましょう。一般的に会社員の場合、多くが50歳で昇給はストップします。そして55歳で役職を離れ、役職分だけ給料が減り、60歳で定年退職…。最後に再雇用制度を活用して65歳まで無理くり働くことになるパターンだと思います。要するに60歳からの給料はグ~ンと半分くらいになり、ひたすら右下がりの収入構造へと変化し続けるわけです。

 

本当の意味で難しい年齢

 厄介なのが50代です。この年齢に差し掛かると給料が上がり、誰もが少し贅沢を覚えてしまう年齢でもあります。そこで問題なのが、贅沢を覚えた50代の家計です。この段階になると思考回路自体がもはや右下がりになる収入構造に追い付けないというか順応できなくなってしまうことが考えられます。イメージするならば、高収入だった時の消費生活にマヒしているのか、収入が減っても気にせず何となく、これまでと同じような外食や食生活を送り、趣味のゴルフにジム通い。毎月の決まり事であるかのようにショッピングなどを続ける家庭はまさに要注意です。

 

当てにし過ぎの退職金

 収入が減っているにもかかわらず、生活スタイルを変えることなく過ごしていると、確実に家計は破綻してしまいます。それでも何故か、安泰かのような幻想を抱いてしまうのは恐らく「退職金」のせいかもしれませんね…。考えるに退職金によって、前述したような破綻の危機が先送りされるので、本来は、早急に対策が必要な家計の見直しも、破綻の自覚がないため後回しになってしまうのです。そして気が付くと取り返しがつかないほどゲッソリ減ってしまうなんてことも十分に考えられます。たとえば、50代の給与が手取りで月50万円としましょう…。そして60歳になり再雇用で働くようになり給与が半分の月25万円と激減したという場合は、いくら退職金があるからと安心してそれまでの生活スタイルを続け生活水準を下げなかったら、年金生活が始まるまでに今まで蓄えたであろう貯蓄をすっからかんにしてしまうケースも大いに考えられます。まさにヒモジイ老後へまっしぐらです。

 

溺愛貧乏の危険性

 例え収入が乏しくなったとしても溺愛する子供がいる限りミジメさを嫌う親は、「このくらいは持っていて当然」「買って当たり前」というお金の使い方をするものです。そういう家庭は、子どもにもそれが自然と伝わっているのです。そして子どもは、それが「常識」だとしてとらえていきます。まだ、自分では十分稼げない子供達に、必要なものを自分でお金の工面をして買うことを教えるのではなく、必要なものだからと親が買い与えてしまうのです。こうして育った子どもは、親にねだるのが上手になります。スキルアップのために、資格取得の費用をねだったり、婚活のためにとブランド物の洋服をねだったり。「必要なのだから」と言えば、親がなんとかしてくれると思っているわけです。子どもが親世代になっても、「孫の教育のために、こういう習い事が必要なので、援助してほしい」とねだることもあるでしょう。そして親は、子どもにも孫にも、いい顔をしたいので、ねだられるとつい嬉しくなって、おもちゃやランドセル、そして洋服も買ってあげたくなってしまうのです。

子どもが困っているのであれば、助けてあげたいと思うのが親心です。ですが、それも限度があります。後先考えずに、援助をし続けていったら自分たちの老後のお金は無くなります。そもそも一般的に親というのは無尽蔵にお金を持っているわけではありません。自分たちの老後のお金を切り崩しながら、援助を続けていって、貯蓄が無くなったらどうなるでしょう? 毎月の年金では生活が困窮するようになって、子どもに頼り迷惑をかければ、本末転倒です。

 

最後に

 いずれにせよミジメさを嫌うあまり、身の丈以上の支出にも気がつかないと、確実にミジメな老後へまっしぐらです。もし本当にミジメでない老後を目指すのであれば、「こんなこともできない生活は『ミジメ』だ」という思いにとらわれないで、身の丈に合ったお金の使い方、即ち本当に自分にとって必要なものを見極める力をつけることのほうが重要です。「お金さえあれば、満足のいくものを買える」のではなくて、自分にとって、「何が心を満たすもの」であるのかも見つけていきましょう。そうすれば、今の支出も見直せて、加えて貯蓄を増やすことも十分可能になります。なにより「ミジメな生活はイヤ!」に覆い隠されている落とし穴にも落ちないですみますからね…。