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松村堂

気になることは、気にとめる事にしました。

靴屋時代

ヒストリー

靴の今昔物語

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イメージ:Red Wing Shop

   

婦人靴編

1981年に父の仕事を手伝うべく靴屋に就職しました。もともと我が家は、両親とも親戚が偶然靴関係の仕事に携わっていて父は、販売を専門とする親類のところで仕事をしていました。因みの母側の親戚は靴を作るメーカーでした。そして父が靴屋を開業するので「お前も手伝え!」と強引に引きずり込まれました。その頃、前にも少し触れましたが僕はベルトの加工をしていて立派とは言えないものの職人の端くれだったのです。それを強制的に辞めさせられての靴屋デビューでした。父の開業まではしばらくの時間があったので親戚の靴屋で修行=今で言うところの研修をする事になりました。場所は、大阪のJR京橋に隣接していたテナントビルでした。ここで取り扱っていたのは、婦人靴と紳士靴そしてスニーカーにヘップ、モード履き(サンダルとか草履とかのチョイ履き)というものです。その当時立地条件も良かった事もあり、とにかく飛ぶように靴が売れていきました。その頃僕は、婦人靴を担当していたので婦人靴専門に売りまくってました。結構売りましたよ!その時「優秀社員賞」なんかも貰っちゃいましたから。

 

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もうかなり昔なのでどんなブランドを扱っていたのかは、正直うる覚えなので記憶にある分だけ思い出してみましょう・・・・。確かニナ・リッチNina Ricciランバン (LANVIN) ジバンシィ (GIVENCHY) イヴ・サンーローランYves Saint-Laurentなどフランスメーカーが多く主にオートクチュールでよく登場するものがこの当時のトレンドでした。勿論これらは当時ライセンス生産されているものを中心に販売してました。なので平均3万円前後のものが店頭に並んでました。直輸入ものだと10万円くらいするものもありましたからね。しかし店のターゲットがOLメインだったのでこんな金額のものが毎日バンバン売れる訳も無く週末にパラパラッと5~6足売れる程度でした。その当時、力を入れていた価格帯は1万円前後の革製品です。そしてなんといっても店にもっとも売上貢献していた価格帯は3,900円~5,900円のケミカルパンプス(合成皮革の婦人靴)が猛烈に売れてました。主流の色は、圧倒的に黒色のパンプスでヒールの高さは、中ヒール(約7㎝前後)カット(甲の部分)はスカートのお客様が圧倒的に多かったのでVカットが人気でした。当時カットがVだと膝からしたの足が長くスマートに見えるという原理でした。因みにUカットはパンツを主に履く人に好まれて買っていただいてました。当時ヒールの高さで仕事や目的が其々はっきりしていました。例えば、ハイヒールとされるパンプスやミュール、サンダル等ヒールの高さが約9㎝ものは一直線で水商売系のお姉さま達が購入していました。中ヒール(約7㎝)に関しては、バリバリのOL的な女性が購入。「ま~これくらいの高さのヒールを履いて姿勢も悪くならず颯爽と歩けるぐらいになって一人前のキャリアウーマンよ!」的なアイティムですね。そしてローヒールですがこれは、だいたい3㎝~4㎝くらいの高さのものをさしてたかと思います。これらを購入する女性はやはり新人のOLが連想されます。「外回りで走り周ってま~す!」的なお客様が多かったですね。

この当時の女性は僕の印象で平均身長は150cm~160㎝くらいそれで靴のサイズが23㎝~23.5cmが標準でもあり、売れ筋でも有りました。

売れ筋サイズランキング

  • 1位 23.5cm
  • 2位 23.0cm
  • 3位 22.5cm
  • 4位 24.0cm
  • 5位 24.5cm
  • 6位 22.0cm
  • 7位 21.5cm

この順位はあくまでも僕の記憶の中で当時売れ行き順を表していたものです。今は女性も男性も高身長になっり欧米人にかなり近づいて来たとは思います。なのでこの順位は当然変わってきてると思います。そこで改めで現代女性の売れ筋サイズランキングを僕がさらに大胆に推理してみました。

  • 1位 23.5cm
  • 2位 24.0cm
  • 3位 24.5cm
  • 4位 23.0cm
  • 5位 22.5cm
  • 6位 25.0cm
  • 7位 22.0cm

どうでしょうか?恐らくかなりいい線いってると思いますよ・・・・。

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参考:ヒーター付ブーツストレッチャー

 

さて、女性といえばこの季節外せないのがブーツですね。当時の主流は、ジップアップでタイトなシルエットのブーツでした。勿論ルーズフィットやジョッキータイプのブーツもありました。それにハーフブーツ、アンクルブーツなど呼び名は違えど物自体あまり変わらないのでは無いでしょうか。で、ジップアップブーツですがこれがまたスタッフ泣かせでとにかく靴の部分は難なく履けてもふくらはぎのところでファスナーが上がらない事が結構ありお買い上げいただくまで苦労したことが懐かしいです。

革のブーツに限っての事になりますが、電熱アルミ製ブーツストレッチャーでひたすら伸ばす。シューイーズという革を伸ばす特殊な薬を使い熱を加え少しずつ延ばしていく作業です。 

 これは、スプレータイプですが当時は液体の濃縮タイプなどを薄めて噴霧器を使い作業を進めていました。伸ばす幅にもよりますが時間の掛かるもので1時間なんてのもざらにありました。今思えば失礼な話ですが女性のふくらはぎを両手で輪を作る様にして測りブーツストレッチャーのサイズを決めていき少しずつ伸ばしていくのです。ストレッチャーのヒーターに電源を入れ適温になるまで待ってそれからブーツの裏側に適量のシューイーズを噴きかけじんわり伸ばしていきます・・・・。急いですると破裂音と共に皮が裂けたり、もしくはファスナーが壊れてしまうことになります。

時々ストレッチャーからブーツを外し履いてもらいふくらはぎの肉をブーツの中に押し込みながらファスナーを上げていきどうしても上がらない場合またストレッチャーにかけ全部上がるまで伸ばし続けます。この作業の難しいのはお預かりしては出来ないのです。伸ばしすぎてもだめだし伸ばしきれなかっても勿論履けません。なのでオーダーメードの様にジャストフィットを狙うには、やはりお客様居て頂かないとダメなのです。

でもデメリットばかりでもなくこのブーツを延ばしている時間にお客様との距離がグッと縮まりそのままお得意様になってくれるケースもかなり多かったんです。こんな感じで研修期間は続いたのでした。           to be continued