松村堂

気になることは、気にとめる事にしました。

取って終わったダイビングのライセンス 後編

 

なぜ安いか!謎解きはダイビングのあとで

一人ぼっちのダイビングスクール

f:id:rjmatsumura:20170304202001j:plain

 

さて、久しぶりのサイパンといっても半月前の来てましたけどね。そういえば空港で入国審査を受ける際、なぜか今回「サイトウ寝具」sightseeingが通りませんでした。一応サイパンは、アメリカの領土なので当然英語での質疑応答になります。残念ながら僕は英語はからっきしで何をどう説明すればいいかまったく分からず「ダイビング・ライセンス」「トライ」「ユーノー?」それでも全然受け合ってもらえず「厄介な事になったな~」と思いました。どうやら審査官は、入国のインターバルが短すぎる事に疑問を感じたみたいでねほりはほり・・・・。

要は、「いかがわしい物を運んでるんじゃないの?」という事ですね。結局その審査官とは、話の折り合いが付かず日本語の分かる審査官と変わってもらい、また最初から説明そして誤解が解けやっとの思いで入国できました。前回の時は何の問題も無く楽しい旅行だったのに今回はいきなりつまづいてしまった。友人曰く「サイパンは、日本みたいなもんで日本語がバンバン通用するよ。」そんなの全然ウソでした。現地で飛び交ってる言語は、英語・中国語・タガログ語(フィリピンの言語のひとつだそうです。)だらけでした。

さすが格安ツアー格安感が随所に散りばめてあるのが新鮮?

表には、アロハシャツの現地スタッフが待っていました。今回もチョッとボロ目のワンボックスカーでお出向かいです。まずホテルに送ってもらいチェックイン「後で迎えに来ます。」といって立ち去りました。
そのホテルは、どうやら中国系の経営するホテルみたいで「けっこうボロいかも・・・・。」部屋に案内されて荷物を置きホッとする時間です。ベットの枕元にあるBGMチューナーのつまみを回すと「・・・・」音が出ません。早速フロントに電話、受話器の向こうから「ハロー」はい英語でした。僕は「ラジオ・ノーアンサー・プリーズ」訳の分からない英語で応戦しばらくすると中国系スタッフが部屋に来ました。

「ど・う・し・ま・し・た・か?」おっ、日本語やん。ふとスタッフの手に目をやると日本語辞書を持参してました。彼曰く「日本大好き、日本に行くのに勉強中・・・・。」との事でした。そんな事はどうでもいいと思いながらBGM鳴らないというと「はい、そのとおり。こわれてます。」「イヤイヤ直すかそれとも部屋を代えてよ」と僕が言うとそのスタッフは「大丈夫テレビがあるから。」僕はもうそれ以上求めるのは諦めました。「ここは自由の国アメリカなのだ」ま~どうせBGMも聞かないだろうしテレビでいいや。迎えが来たので部屋の鍵を閉めていざ出発?鍵が・・・・壊れてる?はいまたフロントに電話「ルームキートラブル」しばらくしてさっきのスタッフ到着「こうして閉めれば大丈夫。」コツがいるの?ここは普通の民家か!と思いましたがそれも言いませんでした。ダイビングショップのスタッフを待たせているのでコツだけ聞いてホテルを後にしました。

そう言う事だったのか~と思いながらも、それでもまだ安いかも

サイパン島(115.4K㎡)は淡路島(592.6K㎡)の約1/6とちっちゃい島です。そんなちっちゃい島に米軍基地があり免税店があり観光客でごった返すんです。そこでひとつ疑問が生まれました。その割には結構ガラガラな気が・・・・。スタッフに尋ねると「今は雨季でダイビングスクールには、殆ど来ないんですよ。」サイパン海洋性亜熱帯気候で年間の平均最高気温は27℃。年間を通して気温の変化が少ない常夏の島です。勿論1年中泳ぐことができます。季節は4月中旬から10月初旬の雨季と10月中旬から4月初旬の乾季に分けられていて乾季には時折、南国特有のスコールがあるが、ザッと降って、カラリと晴れる。雨季には毎日雨が降り続くわけではないですが、湿度が高く熱帯性低気圧が発生する可能性が多分にある。って何かに書いてありました。だから今回のツアーは安かったのかと思ったけどそれでもまだ安すぎる。あとそういえばツアーだけれど素泊まりだった。朝昼晩は、全て自前というのも格安のポイントだったのかも知れませんね。
そうこう言ってるうちにダイビングスクールに到着。僕の印象は高校のクラブで年期の入った部室みたいに見えました。中に通された時もやはりクラブの部員みたいなスタッフが3人くらいいてました。で、「ここで僕は何をするんだろう」と若干の不安もついでに感じました。そしてどこでどうなってそうなったかは、分かりませんが僕の担当者が決まり実地訓練スタートです。内容はあまり覚えていませんが、どこかの大きなホテルのプールで訓練を受けました。水深5m以上あるプールで限定水域での受講だったと思います。
そこでは中性浮力の練習やその他諸々の練習をした様な気がします。

 

f:id:rjmatsumura:20170304202059j:plain


そしてその日は、それで終わりました。部室に?いやダイビングスクールの事務所に帰ったら最初に入った時のメンバーがいました。


スタッフ:「何人で来たの?」


僕:「はい、ひとりです。」


スタッフ:「じゃ~晩御飯一緒に行きましょう。」


僕:「はい、宜しくお願いします。」


僕:「他の生徒さんは?」


スタッフ:「お客さんひとりです。」


僕:「・・・・?」


スタッフ:「雨季は、ほとんどスクールの応募が無いんです。」


僕:「・・・・。」


スタッフ:「ま~楽しくやりましょう!」


僕:「お願いします。」


こんな感じのやり取りがあったかと思います。それから三泊四日の食事はずっとそのスクールのスタッフと一緒でした。おかげで強い一体感と信頼関係の中受講できました。
一旦、ホテルに戻ってまず大急ぎでシャワー。


シャワーを浴びる・・・・。


水圧がとても弱い・・・・。


軽いストレスを感じる・・・・。


持参したシャンプーで頭を洗う・・・・。


洗えど洗えど泡が立たず・・・・。


普通のストレスを感じる・・・・。


不思議に思い水を舐める・・・・。


しょっぱい・・・・。


そこで初めて海水と分かる・・・・。


強いストレスを感じる・・・・。

 

卒業そしてお別れのの時

3泊お世話になったホテルはお世辞にも快適ではありませんでしたが不思議と憎めないホテルでした。さて、夕食のお誘いで近所の日本の居酒屋でどんちゃん騒ぎ二日酔いをしない程度に飲酒してその日は就寝。
二日目、三日目と海洋実習が続きます。岸からのエントリー、船からのエントリーとすっごく楽しかったです。昼間は、お腹がとてもすくのでスクールが用意してくれるお弁当を食べました。またそのお弁当の美味しいの何のご馳走ではないのですがとにかく美味しかったのが今でも脳裏に焼きついています。そして卒業検定も無事終わりはれてダイバーです。一人きりの生徒にみっちりトレーニングしてくれたお蔭です。
最終日は、フリーダイビングです。サイパンでも有名なダイブスポット「グロット」でのラストダイビングとなりました・・・・。

f:id:rjmatsumura:20170226211421j:plain

 

一段の高さが30cmもある石の階段を116段降りてそして帰りは上ってきます。これが意外とキツイ20㎏近くある装備を背負っての移動なので潜るまでに疲れてしまいます。僕が聞いた時は、戦争中にアメリカ軍が上陸時に作ったとか?「アメリカ人は、体格が大きいので丁度いい歩幅だったそうです。」話を戻しまして何とかエントリーのポイントに到着。苦労の先には、言葉では表せない幻想的な世界が広がっていました。内海と外海が洞窟で繋がっていて底から明かりが漏れてくる美しさは、なんともいえません。これ以上は、僕の表現力では無理なのでググって下さい。沢山情報が取れるので試してみて下さい。

 

f:id:rjmatsumura:20170226211439j:plain

 

そしてあっと言う間に僕のサイパンでのダイビングスクールは、幕を閉じる事になりました。飛行機に乗る当日は、気圧の高低差がありすぎるので早い段階で切り上げないと体内に窒素が溜まると脅かされました。
そして最後のダイビングも無事終わり帰国となります。僕は、一応アメリカでライセンスを取得したことになるそうでライセンスは、後日アメリカから送られてきました。最後にダイビングスクールのスタッフのみんなとお別れでちょっぴりセンチになりました。なんてったってとても濃い三泊四日でしたからね。

そして空港まで送ってもらう道中にコンビニによりジュースを買いに入りました。その時の所持金は、小銭で1ドルありませんでした。これでは、ジュースが買えません。でも大丈夫何とそのコンビニには、10セントのジュースが売っていたのです。思わず2本買って1本スタッフに上げました。そして無事帰国所持金は日本円で約60円ほどでした。そんなに現金を使わないと思い2万円分だけしか両替していませんでした。サイパンを少し舐めてました。現地のスタッフにも同じことを言われたのを覚えています。

 

熱しやすく冷めやすい自分に改めて気付く

現地にいる時は、絶対ダイビングを続けてまたサイパンに戻ってこようと思っていたのに日本に戻り、仕事に戻り、何時もの生活に戻ったらなぜかダイビングを全然したいと思わなくなりました。その当時は、サーフィンをしていたこともあって海の中より海の上を取ったのかもしれません。かくして僕のスキューバーダイビングは、その1回で終わってしまったのです。ライセンス自体は、期限がないそうなのでいつでも潜れます。でも今は、ペーパードライバーならぬペーパーダイバーなのです・・・・。