松村堂

気になることは、気にとめる事にしました。

知らなかったアルカリ石けんが「悪玉菌」を強くする

 

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今日は朝から天気が良く湿度も30%を下回りお肌もサラサラで、なんとも快適な一日が過ごせました。こんな天気の日は、オートバイを見に来るより、それに乗ってツーリングに行く人の方が、断然多く店自体は残念ながらさほど忙しくありませんでした。

それでもこれからバイクを乗る人たちにとっては、絶好のシーズンです。紅葉を楽しみ、行く先々で秋の味覚を楽しみと週末が遊びで忙しくなる季節なのです。そして秋の味覚といえば、食欲の秋でもあります。僕の場合ついつい食べ過ぎて腹痛を起こすことがあります。食べ物に当たったのか、食べ合わせが悪かったのかその都度病院に行かないのでよく分かりませんが、「きっとお腹の中で悪玉菌が大暴れしているに違いない・・・。」とお腹が痛くなるたびに思っているのです。そこで今回は悪玉菌というか「細菌」について調べてみました。

僕達は、生まれる瞬間に病院の先生か産婆さん?にとりあげられオギャーと産声を上げそして「生まれてきたぞ~!」と宣誓する訳です。ただその前に母親の産道を通ってくるわけですが、その時その道中で細菌と出合います。そしてこの瞬間から細菌と運命を共にするわけなのです・・・。

 

体の細胞よりも多い細菌

そもそも人間の体内で細菌が最も多くいるとされるのが腸な訳ですが、その数が、なんともピンと来ない数字で100兆~1000兆個だそうです。そもそも人体を構成する細胞は約60兆個とされているので、そうなると腸の中だけで細胞の数よりはるかに多いのが細菌がいることになるのです。腸内細菌は、悪玉菌の感染を予防したり、免疫活性を上げたり、人間が消化できない栄養分を消化したり、さまざまな役目を果たしているとされています。まさに人間と細菌は、「共栄共存」の間柄なのです。

 

除菌や抗菌は時折健康に悪影響を及ぼす

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これほど慣れ親しんでいる細菌なのに、なぜか日本では、「たくさんの菌=汚い」という先入観が僕も含め頭に植え付けられているような気がします。テレビ見るCMは「除菌」「抗菌」グッズのコマーシャルばかりです。生まれたときから僕達は、前述にも書いたように、多種多様な菌と共に暮らして来ているはずなのに・・・。そんな中、「行き過ぎた除菌・抗菌は健康に悪影響を与える」と警鐘を鳴らす細菌学者や医師はいます。他にも、「清潔すぎる環境に育った子どもは免疫の発達が弱く、アレルギー性疾患になりやすい」などの研究報告挙げられています。

 

 

身近な細菌についての誤解

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細菌は洗いすぎると汚くなるのです・・・。科学技術の進歩で、人間の体に棲む細菌の研究が急激に進んでいます。1950年代に腸内細菌の培養研究が進み、どのような構成をしているかが徐々に解明され始めました。しかしながら、腸内細菌のほとんどは酸素を嫌うため、培養できる細菌は極少量でした。ところが1990年代に入って「遺伝子解析」の技術が進展し、2000年代には、どうにかこうにか培養困難な腸内細菌が発見されるようになったそうです・・・。こうしてアメリカやヨーロッパなど各国で腸内細菌元年を迎えられた訳です。そして更に研究が進められ、続々と論文が発表される様になりました。

現代では、人間の体の穴という穴すべてに棲む細菌たちは、互いに勢力争いをしたり、一致団結したりしながら、僕達の体内で混在しているのです。

 

 

ばい菌を石鹸できれいに洗うとヤバイ

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たとえば皮膚の場合「ばい菌を洗い流そう」と殺菌消毒成分を含むボディーソープで体を洗っている人がいます。ところが、実はこれが皮膚の細菌に悪影響を与え、「バリア機能」を低下させているのです。皮膚の表面にはちゃんと皮膚常在菌という菌がいるのです。その数は、手の表面の皮膚で1平方センチ当たり約1000個といわれています。そして皮膚常在菌には、善玉菌である「表皮ブドウ球菌」と悪玉菌の「黄色ブドウ球菌」などが混在しています。表皮ブドウ球菌は、皮脂や汗をエサにして、皮膚の表面を弱酸性に保っています。こうして、アルカリ性を好む黄色ブドウ球菌やカビなどの繁殖を防いでいるのです。ところが、殺菌消毒成分を含むボディーソープで体を洗うと、皮膚常在菌が洗い流されてしまいます。石けんなどはアルカリ性であるため、皮膚の表面もアルカリ性に傾きだしてしまい、たちまち悪玉菌たちが勢力を伸ばしだすという訳なのです。

 

 

最後に

 人の体内にある「腸内フローラ」は人間社会の縮図のようだとある学者さんは語っています。人間社会はさまざまなタイプの人がいることでバランスが保たれ、悪がはびこれば社会は腐敗するが、すべての悪を排除しようとする「排他主義」となり、全体の調和が崩れてしまいます。腸内フローラも、「善玉菌が2割」あれば、大多数の日和見菌も安定し、悪玉菌からの影響を受けにくくなります。人間社会と同様、「悪玉さえ追っ払ってしまえばいい」という単純な勧善懲悪では、腸内フローラの調和が崩れてしまいます。なので人間社会同様に善玉菌を一定の割合に保つことが重要なのです。