片手運転は違反行為なのか
9月に入って3分の1が過ぎようとしています。朝夕が若干涼しくなり外の空気も何となく「秋?」を思わすような匂いがします。そしてなにより季節の移り変わりを実感するのが、日の出、日の入りの変化です。ついこないだまで朝は、4時が過ぎる頃から明るくなり夜も7時過ぎまで薄っすら明るかったのが、今は、朝五時を過ぎないと明るくならず夕方6時過ぎにはもうすっかり夜です。こうなると辛い冬の訪れに恐怖を感じてしまうのです。この夏は、そんなに猛暑のイメージが無かったので助かりましたが、春と秋の二季だけで良いのにと思う僕には嫌な冬の訪れが僕を憂鬱にさせます・・・。
安全運転義務違反の可能性がある片手運転
さて、唐突ではありすが、クルマの運転をされる方は、誰もが片手運転の経験があると思います。というか生まれてこの方三輪車から自転車それにオートバイに至るまで片手を離さずして乗った経験が逆に無いかと思います。一輪車に至ってははなっから両手離しをしてますからね・・・。
片手運転は OUT or SAFE
そこで実際法律的に片手運転はアウトかセーフかについて調べてみました。今回は、直接京都府警本部に電話して交通違反を取り締まる交通指導課の担当者に話を聞きました。最初は、交通安全協会に問い合わせようとしたのですが、知り合いの警察官に尋ねた所「それは、実際に違反切符を切る交通指導課に聞くのがいちばんですよ。」と言われたのでなるほどなと思い、そうしたのです。
自転車には「片手運転禁止」なる法律がある
自転車の場合、「片手運転の禁止」という明確なルールがあるがあります。しかし、二輪や四輪の場合、その部分がグレーゾーンとなっているのです。
自転車の場合の法律は、「片手運転の禁止」となり携帯電話の通話や操作をしたり、傘を差したり、物を担いだりすること等による片手での運転は、不安定な運転になるのでしてはいけません。また、そのような行為自体を禁止している都道府県もあります。
構造上線引きしにくい事情がある
また、道路交通法上では、運転中に手で保持しながらの携帯電話やスマホなどの操作をすると、「携帯電話使用等(保持)違反」となり、反則金6,000円、違反点数1点と明確に書かれていますが、飲み物やおにぎりなどの食べ物を片手で持っていたとしたら、罰せられるかどうかは明らかにされていません。ただ厳密にいえば、不必要な片手運転は、安全運転義務違反に該当する可能性があります。
「道路交通法」第4章 運転者及び使用者の義務 第1節 運転者の義務(安全運転の義務)第七十条『車両等の運転者は、当該車両等のハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、かつ、道路、交通及び当該車両等の状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない』(罰則 第百十九条第一項第九号、同条第二項)そうはいっても、マニュアルトランスミッション(MT)車であれば、シフトチェンジのたびに、片手運転にならざるを得ない場合もあります・・・。
なので、片手運転行為を警察官が現認しても実務上は、交通違反として検挙することは難しいのです。しかし、片手運転により事故を起した場合、前記違反による事故として処理し処罰されます。
危険回避時の舵取りは片手より両手
ハンドルのような円形のものを回す場合、その円の直径=円の中心を通る円の両端を握れば、もっとも力まず回すことができる。力めばハンドル操作の正確度は当然低下するので、ハンドルはオーソドックスに、9時15分の位置を両手で握るのが基準になる。
運転中、目の前でアクシデントが起こり、とっさに回避する必要が生じたとき、頼りになるのはブレーキとハンドル。フルブレーキだけでは間に合わないときは、ハンドルさばきで避けるしかない。そうなったとき、片手運転より両手運転の方が、ハンドルさばき数秒の違いが生じ、そこではじめて運命の分かれ道になるかもしれないのです。
最後に
今回は、片手運転にスポットを当ててみましたが、他にも色々法律では取り締まりきれない危険な運転行為があるかもしれませんね。僕が扱うオートバイも最近は、クルーズコントロール(自動速度装置)などが付く車両もあり、なんなら両手を離して運転できるものまであります。法の整備も大事ですが、まずハンドルを握る本人が安全運転を心がければいいと思います。
協力:京都府警本部交通指導課