松村堂

気になることは、気にとめる事にしました。

ミドル層の転職が絶えない本当の理由

 

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この期に及んで何を言っているのか?と思われるかもしれませんが、僕的にはまだまだチャレンジしたい仕事がありまして、チャンスがあればと常々考えている今日この頃です。正直肉体的衰えをいまいち実感していないからだと思うのですが、とにかくやる気は満々です。ところでふと思ったのですが、日本では1年間に何人が転職を経験しているのだろうか。総務省統計局の「労働力調査」によると、2016年の転職者は306万人。2008年のリーマンショック以降、転職者数は減少傾向にあったのが、7年ぶりに300万人を超えたそうです。景気も一部の大手だけが景気の言い話をしているようですが、必ず末端にも降りてくる事を信じてチャンスを伺うことにします・・・。

 

まだまだ控え目な中高年層の転職

転職市場が大幅に回復し、中高年層の転職の扉は広がっているともいわれていますが、実際まだまだ厳しく「転職35歳の壁」はいまだに健在です。仕事で培ってきた知識、スキルを発揮できる職務やポストを、会社の中で得にくくなり、社内での失業状態にある社員は、衰退産業を中心に推定200~300万人が存在し、そしてその多くは35歳から50歳くらいのミドル層にあるといわれています。「社内失業」状態にある中高年の新たな活躍の場や個人の新しいことへの挑戦さらに、やりたい仕事ができる社会的環境が一日も早く整えばといいなと思います。

 

 

転職市場の主役はアラサー世代

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年齢別に見ると、25~34歳が77万人と最も多く、転職者全体の4分の1を占めるといわれています。前述したように昨今は35歳以上の転職者が増加していると言われていますが、35~44歳の就業者全体に占める転職者の割合はここ5年間で大きな変化はなく、25~34歳は約7%、35~44歳は約4%なのです。転職市場における30代前後、いわゆるゆとり世代の存在感が依然として大きいことが統計から読み取れます。さらに別の調査からは、ここ20年でアラサーの転職がより一般化している実態があるとの事です。

因みに1997年に労働省(現・厚生労働省)が実施した「若年者就業実態調査(対象は30歳未満の労働者)」では、「初めて勤務した会社で現在勤務していない」と回答したのが28.2%だったのに対し、2013年の厚労省による「若年者雇用実態調査(対象は15~34歳の労働者)」では、対象者の約半数(47.3%)が、勤務していないと答えています。2つの調査の回答を25~29歳に限定しても、1997年調査では同34%であったのに対し、2013年調査では同45%となっているのです。

 

 

若者の転職は忍耐が影響するのか

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転職者への声として彼らに転職理由を聞くと、彼らはよく「自分らしいキャリア」という言葉で説明するそうです。「自分がやりたい仕事」「自分の個性が発揮できる仕事」「自分ならではの仕事」を重視する姿勢が見て取れる。そうした若者に対し年配社員たちは、「下積みの時期やトレーニングがあってこそ、大きな実績や成果を出せる」という考えの下、転職していく部下を「わがまま」で「自分勝手」と思うのは当然かもしれません。しかし、今の若者が昔より転職するようになったのは、本当に「我慢が苦手だから」「移り気だから」「やりたいこと探しが好きだから」なのでしょうか?より広い視野で「若者の転職」を捉えたとしたら、違う理由も想定すべきです。それは「転職しようという意思が芽生えやすい社会構造に変化したから・・・」という理由です。転職市場に影響を与えた社会構造の変化とは、「少子高齢化社会の到来」と「企業間競争のグローバル化」だと考えられます。

 

 

2つの変化がなぜ若年転職者の増加につながるのか

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まず少子高齢化はそのまま、労働年齢人口の減少を意味します。国が経済成長を掲げる中で、それを担う人材が減少しているのは致命傷といえるでしょう。少ない人数でも成長を維持できるよう、1人ひとりの人材ができるだけ早い段階から戦力として育つことを社会が求めることは非常に理にかなっているのです。そして次に、企業間競争のグローバル化は企業の経営環境を厳しくし、人材への投資余力を奪っています。これにより企業が人材を長期に雇用すること、さらには就職したあとちゃんと一人前になるまでの育成の機会を提供することが難しくなってしまったからだそうです。

 

 

最後に

転職に関しては、それぞれの世代でそれなりのハードルがあります。自分のおかれた状況と持っている武器(スキル)を何処で活かすかは、やはり人脈と揺るぎない信念かと思います。チャレンジしてもしなくても後悔はせず、ポジティブに次のリスタートを常に考える事が、成功を掴む最短コースだと思います。