松村堂

気になることは、気にとめる事にしました。

不本意ながらの中年フリーターそして現状と今後

 

f:id:rjmatsumura:20170928202756j:plain

体育祭や文化祭、秋祭りにと世間は、それなりに忙しくなってまいりました。おまけに政治の世界も解散、離党、合流とコレもまた目が話せないですね。明日からは、11月並みの寒気が入ってきて関西圏でも10度近くまで気温が下がるそうですよ。そんな中今年もいよいよ100日を切りました。大学受験もスポーツ推薦などはもう始まっていて様々なフィールドで何かが始まりそうですね。

さて、そんな未来に向けてワクワクする人もいれば、若干そうも言っていられない人もいます。そんな僕の周りにも何人かいる「中年フリーター」について少し調べてみました。

 

不本意な中年フリーターの現状

総務省の2016年「労働力調査」によりますと、35~54歳までで正規職員になりたくてもなれずに非正規となっているフリーター言うわいる不本意非正規雇用者が125万人いるとの結果が出ているそうです。そしてこの中年フリーターは、今後いったいどのように社会に組み込まれていくのでしょうか。そういう僕も人事では、ありませんでした・・・。

 

 

125万人もいる不本意中年フリーターの現状

f:id:rjmatsumura:20170928203011j:plain

不本意ながら非正規職員となっている125万人を男女別に分けて見ると、男性49万人、女性76万と圧倒的に女性の方が多くなっている事が分かります。女性の場合、育児や介護等により一度退職すると、それが終わっていざ正規に戻ろうとしてもなかなかなれない、ということが大きな要因です。もちろん大手企業では、徐々に再雇用の環境は、整いつつあるとは言え実際数字に反映する所まで行かないのでしょうね。

一方で男性の場合は、就職氷河期に正規雇用で就職できず、正規の仕事を探しているにもかかわらずそのままフリーターを続けている人や、一度退職してよりよい条件、仕事を探して転職を試みたものの成功せず、やむを得ずフリーターを続けている人が多いようです。それに問題なのは、非正規雇用による低賃金で、結婚したくてもできない、母子家庭に至っては子供の貧困など様々な社会問題の引き金となっているようです。

 

 

売り手市場で正規雇用のチャンスのはずなのに

f:id:rjmatsumura:20170928203350j:plain

調べによりますと、景気回復と少子高齢化により、有効求人倍率が正社員で本年6月に1倍を超え、直近で1.01倍となり、売り手市場となってきました。これを受け、大手企業では人手を確保するため、非正規を正規に転換する事例や、人手不足の業界では、猫の手も借りたいという現状から中途採用時に経験を問わないなどの動きも出てきているようです。なので、これらの流れに上手く乗り、正規採用を目指してアクションを起こすべきなのです。したがって今現在、職場での社員採用や転職活動を諦めてしまっている人は、もう一度、正規職員になるためにトライする事がベストだと思います。たとえば、自身の経歴を長所として生かせたり、世の中にどのようなニーズがあるのか情報収集する事で新しい仕事が必ず見えてくると思います。現実問題、年金の支給開始年齢がどんどん後ろに後退していく気配を感じます。できれば年金の受給年齢を超えても現役で働けるくらいの勢いが必要です。そう考えると、まだまだ働く期間はたっぷりあるので、少しでも充実した仕事をして行くことが自身の為になるはずです。

 

 

政府の働き方改革にも期待

f:id:rjmatsumura:20170928203521j:plain

今となっては政界もどうなる事かわかりませんが、少なくとも今現在の政府は働き方改革で、世の中から「非正規」という言葉を無くす、と謳っています。「同一労働同一賃金」を実現するため、秋の臨時国会でパート労働法、労働契約法、労働者派遣法の改正をする予定です。そして最低賃金についても毎年3%上げ、全国加重平均で1,000円を超えることを目標にしています。今年の10月からは全国平均848円、昨年から23円上昇です。因みに京都府の最低賃金は856円です・・・。育児や介護などで、転勤できない、短時間しか働けないなど、様々な事情を抱える従業員に対して、多様な働き方を認める社会となるよう、限定正社員なども提唱もしているようです。

 

 

最後に

思い起こせば、平成3年前半にバブルが弾け日本経済が崩壊し、その後の就職氷河期に就職できなかった中年フリーターも50代に突入する時期になってきてしまいました。中年フリーターの問題は、当人にとっては本当に切実な問題です。10月以降の新たな体制になる政府も上記対策を早々に進めて、正規も非正規もない、格差のない社会にしてもらう事を強く期待します。

 

参考資料: 影山社会保険労務士事務所