松村堂

気になることは、気にとめる事にしました。

転職に向か無い人の共通点を探る

 

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 相変わらず世間では、転職ブームです。とにかく転職のCMを見ない日は、ありません。そしてまだまだ売り手市場が続く中、事業年度の下半期がスタートする秋は、転職を受け入れる企業も活性化する傾向にあるようです。しかし、多くの転職希望者を扱う人材紹介会社によると、転職すべきでない人について頭を痛めているようです・・・。そんな転職に不向きな人には、ある共通点があるようです・・・。そこで今回は、そんな転職に不向きな人の問題点について考えてみたいと思います。

 

理想と現実のギャップを受け入れられない

 某人材派遣会社が、30代~40代向け転職サービスに登録するコンサルタントいわゆる転職希望者と企業をマッチングする人材紹介会社の担当者です。その担当者を対象にズバリ転職が難しい人についてアンケートを実施したそうです。そして120人以上のコンサルタントから回答を回収し集計した結果、なんと半数を超えるコンサルタントが面談を行った3人に1人は転職すべきでないと感じたそうです・・・。そしてその理由の中で最も多く挙がった理由が、本人希望と転職市場での市場価値のギャップ72%もあったそうです。さらに具体的に見てみると希望年収と相場年収のギャップにあるようでした。そもそも転職検討先の業界・職種の一般的な給与水準を把握せずに、求職者側が高すぎる希望年収を提示するケースが多く見られたそうです。また、業種・職種の転換を希望している場合や、転職先での役職やポジションを一定以上に限定している場合でも、企業側のニーズとの大きな溝になっているようです。

 

30代~40代は大手有名企業に憧れる

 30~40代が積んできたキャリアや経験を自社で生かしてほしいと考える企業は増えています。しかし、転職希望者側では役職や報酬へのこだわりが生まれやすいと指摘する声もあるようです。特に、1990~2000年代の「就職氷河期」に新卒で就活をした40代前後では、「売り手市場」をチャンスに、不本意で入社した現在の就業先から大手・有名企業への転職を模索する気持ちは、分からなくも無いですがただ、規模や環境が変われば当然、ポジションの面でキャリアアップにつながるとは限りません。調査協力したコンサルタントからは、今の会社で課長だからといって、他の会社でも課長になれるわけではない・・・。といった厳しい声も当然でて来ます。

 

募集段階で指定される転職回数

 それと転職回数の多さがネックになると答えた割合も64%と高かったようです。因みに何回以上から、転職回数が多いと感じるかと質問を重ねると、4回との回答が半数近く、そして3回でも3割程度だったそうです。どうやら3~4回の転職がボーダーラインになっているようですね。また業界や職種によっては、短期間で勤務先を変えることは珍しくないそうです。経験値の高さが重宝されることなんかが理由のひとつとして挙げられます。しかしながら、数年おきに転職していると、今回入社しても再び退職が考えられるのでは・・・。と受け取られ、企業によっては募集段階で転職回数を指定してくるところもあるそうです。

 

人柄も転職に影響する

 面と向かって告げられる事は少ないと思いますが、人柄が転職に向かないと感じたという声も4割もあったそうです。

他責傾向がある人

他責思考とは、職場で起きた問題を、それが自分の仕事のミスであったとしても他者のせいにするという態度を言います。

謙虚な姿勢に欠ける人

他人からのアドバイスを真摯に受け止め、他人のために努力し、喜ばすことにやりがいを感じることが出来るような人を指します。

 

悪口や自己主張の強いタイプの転職は難しい

 採用面接などで、過去に所属していた企業や上司の悪口を言うのは一般的にもタブーとされていますが、自分の実績や長所を強調したいあまり、高圧的な話し方になってしまったり、周囲の環境や人間関係に原因があることをほのめかしてしまったりするケースは多いようです。それに自分にも転職の原因があると認めないと、何度転職しても同じ壁にぶつかる。もしくは、得意技や分野が絞れていない。というのも転職に向かないタイプに入るでしょう。さまざまな状況へ柔軟に適応したり、時には自分から周囲へ働きかけたりして物事を推進していく積極性があるかどうかが、転職の成功を分けるポイントになっているようです。

 

転職先での市場価値を決める大きな要素

あとマイナス要素で覚えておきたいのが、仕事のやり方や、方針に相当なこだわりがあり尚且つ柔軟性がない人です。この様なタイプの人は、結果的に周囲に責任を転嫁したり、ネガティブな理由での転職を重ねたりすることにつながるのです。転職を希望する場合、市場価値のギャップについても、自分に足りない要素を具体的に見極める必要があります。そこで、転職先での所得を左右するであろう重要な要素として、専門性や経験などの技術資産、沢山の交友関係や人脈を持つ人的資産、最後は一人当たりが稼げる粗利である業界の生産性の3要素で決まります。

 

最後に

 コンサルタントが転職希望者に企業を紹介するいわゆるエージェント型のサービスは、紹介実績に応じて人材紹介会社へ成功報酬が支払われるビジネスモデルなので、採用企業側にとってはそれなりにコストがかさみます。従ってそれだけハイスペックな人材を求めるのは、当然と言えば、当然なのです。ビジョンはあるが経験を積むのはこれから・・・。特定のスキルがずば抜けて優れている・・・。といったタイプの人材には、SNSなどを基盤にしたマッチングサービスや、知人の紹介を通じた採用の方が適している場合もあるようです。いずれにしても転職を舐めて掛かると、えらい事になると言う事ですね・・・。何事も行動には覚悟がいるのです。