松村堂

気になることは、気にとめる事にしました。

物件選びは資産価値によって住宅購入後の人生が変わる

 

f:id:rjmatsumura:20171006031819j:plain

僕の自宅は、猫の額程の土地にきちきち建っている凄く愛着のある狭小一軒家です。負け惜しみに聞こえるかもしれませんが、全然気に入ってます。もともと結婚した時に小洒落たマンションに賃貸で住もうと思ったのですが、親しい不動産屋に「自分のものになる一戸建てにしときなさい。」と進められ、それもそうだと立地だけで今の家をを選びました。僕の場合大阪のど真ん中で20年近く生活していたのもあり、我が家を持つなら適度に田舎、適度に町のタウン&カントリーが絶対と思っていたので今の町がドンピシャなのです。実際、当たり外れや住んでみないと分からない事もありますが、僕は、地に足がしっかり着く一戸建てを選んでみました。さて、今回はそんな物件選びで人生の明暗が分かれる?的な話をしたいと思います。

 

物件選びにおける資産性について勉強してみる

普通住宅を購入する時に、「資産性」についてどれくらい考えるでしょうか?資産性とは、簡単にいいますと「その物件の資産価値をどれくらい維持しやすいか?」

ということだと思います。つまり、一般的には、

  • 資産性の高い(ある)物件は、資産価値を維持しやすい
  • 資産性の低い(ない)物件は、資産価値が下がりやすい

といえると思います。因みに物件の資産価値を左右するものは、

 

  • 立地
  • 流通性(取引の活発性)
  • 物件そのものの評価

 

などと言われているようです。住宅ローンを利用する場合も、人の審査と物件の審査があります。物件の審査において、資産価値(担保評価)の高い物件は借入できる金額にも影響します。資産性の高い物件は、基本的に価格的にも高くなりますので、資産性をどこまで考えられるか、ということも人によって異なります。ここまでの話だと僕の自宅は、間違いなく資産性の低い物件になりますねトホホホ・・・。ただ、この資産性の有無は、住宅購入後の生活にもいろいろな影響を与えるようです。

 

 

住宅購入後の住宅ローンの借換え

f:id:rjmatsumura:20171006032132j:plain

住宅ローンの借換えをするということは、新たに切り替える住宅ローンの審査を受けなければなりません。そして、その住宅ローン残高全額を借換えするためには、その時点での物件の担保評価(資産価値)がローン残高以上なければならないのです。購入時点から資産価値が大きく減少し、住宅ローン残高とその時点での資産価値のバランスによっては、借換えのための自己資金が必要であったり、借換え自体ができないということもあります。この場合地元の不動産に詳しい不動産鑑定士に調べてもらうのも手ですね。

 

 

 住宅購入後の売却や買い替え

f:id:rjmatsumura:20171006032315j:plain

住宅購入後に状況が変わり、購入したマイホームを売却したり買い替えしたいということもあります。その際、売却するにしても、その時点の住宅ローン残高を完済できる金額で売却できなければ、不足する分を自己資金を使わないと住宅ローンを完済できない、ということになります。いくらの金額で売却できるか、というのはその物件のその時点の資産価値に大きく左右されます。これは、買い替えをする場合も同様です。実際は、売却や買い替えにともなう諸費用や引越し代などの費用も必要となります。

 

 

 自宅を担保に入れる場合

f:id:rjmatsumura:20171006032506j:plain

自宅を担保に生活資金やリフォーム資金など借入を行うことができるリバースモーゲージという商品があるそうです。

リバースモーゲージとは、自宅(持ち家)を担保にして、そこに住み続けながら金融機関から融資を受けられる主にシニア層向けの融資制度です。死亡後は自宅を売却して、その代金を融資の一括返済に充てます。話によると1980年代に一部の自治体が始めた融資制度が日本における最初のリバースモーゲージといわれています。住宅ローンとの違いについてもう少し詳しく説明するとリバースは「逆」という意味、「モーゲージローン」は不動産を担保にした借り入れのことです。住宅ローンの場合は最初に借りて、借り入れた額を毎月返済するのに対し、リバースモーゲージは毎月借りて、最後(死後)にまとめて返済するので、「逆住宅ローン」といえるかもしれません。

 

しかしながらリバースモーゲージは確かに重要な制度ですが、やや複雑であるため、メリットとデメリットをしっかり理解してた方がいいと思います。銀行系のホームページで検索すれば、どの金融機関もたいてい分かり易く説明されているので参考にしましょう。あと、利用するにはさまざまな条件はありますが、一部の金融機関や自治体でも扱われているようです。契約者の死後に、自宅を売却して借入金を返済するというものですが、こういった自宅の担保価値が問題となる場面でも、その物件の資産価値によって借入できる金額は変わるので要注意。

 

 

将来の貯蓄について

住宅購入は入口ですが、出口も必要です。例えば住宅ローンを完済し、家族との同居や施設に入ったり、最終的に自宅を売却するとなった場合、

  • その物件が売却できるか否か
  • 仮にできたとしていくらで売却できるか

ということは、将来の貯蓄あるいはそこからの家計に対する影響は少なくありません。売却できない、人にも貸せない、ということは利用する価値はあっても、資産価値は「0」ということです。もっというと、利用しなければ、所有することで固定資産税など維持費がかかる住宅の場合、「負」の資産となってしまいます。こういった、いろいろな場面での状況は、物件の資産価値だけでなく、住宅購入時の頭金の額や返済計画によっても状況は変わります。ただ、資産性を維持しやすい物件か否かは、将来の人生における、いろいろな選択肢に影響を与える可能性があります。

 

 

10年先20年先の資産価値を見極める重要性

ただ、住宅を購入する際、自分あるいは家族の住宅購入後の人生設計によっては、資産性がより重要になるとされています。特に、本格的な少子高齢化・人口減社会を迎えた日本では、資産価値について2極化が予測されます。つまり、売却できる物件と(値段を下げても)売却できない物件です。そういった意味でも、物件を選ぶ際に資産性をどこまで考えるか、ということはとても重要だと思います。

 

 

最後に

昔から人生において大きな買い物は、「車と家」だとされてきました。車に関しては、家ほど扱いは難しくありません。車検というタイミングが有ったりして買い替えし易いです。それに比べて家は、そう簡単にいきません。資産性を読み違えれば大きな損が付きまとい、売るに売れないという事も最悪あるかもしれません。なので物件購入は、やはり勢いではなく、慎重にいきたいものです。

 

参考資料:あなたの住宅購入相談室