松村堂

気になることは、気にとめる事にしました。

貧しい老後を防ぐ退職金の正しい使い方

 

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昨日の夜は、急に冷え込み前日まで、普通の秋らしく通勤峠で12℃くらいだったのに昨日は、なんとたった5℃でした。「これは、まずい」冬が苦手な僕としては、11月から冬用ジャケットに衣替えと思っていたのを急遽今日からにしました。たった1日だけ辛抱すれば、良かったのですが無理でした。そして、そんな寒いのは何も冬だけではありません。懐もしかりです。特にまだ先とは言いながらもやはり気になる問題は、定年後でしょう。というわけで今回は、そんな近未来について掘り下げてみたいと思います。

 

年金だけでは暮らしていけないのか

まだ早いかもしれませんが、定期的に年金の積み立て状況をはがきで送ってくるのを見ているとさすがにふと、老後の生活にはいったいどのくらいのお金が必要なのか不安になったりします。今からの例えは生命保険文化センターが夫婦2人で老後生活を送る上で必要と考える「最低日常生活費」と、ゆとりのためのお金を加えた「ゆとりある老後生活費」を調査したものを参考にしました。

平均金額は、最低必要な生活費には22万円、しかしゆとりある生活には34.9万円ものお金が必要と考えられています。それに対して、老後生活を支える年金額はと言うと、厚生労働省の「平成26年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金保険受給者(老齢基礎年金または特別支給の老齢厚生年金の定額部分を受給している者)の平均年金月額は15万6245円。国民年金受給者(厚生年金保険の受給権を有しない基礎年金受給者)の平均年金月額は5万40円です。ということは、会社員の夫と専業主婦の妻の場合、合計年金月額は20万6285円。最低の日常生活費に対しても1万円以上不足、ゆとりある生活費と比べると14万円以上も不足することになります。これでは間違いなく老後の貧乏生活は、目に見えてます。

 

 

退職金がある場合いくらもらえるのか

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僕の今の職場は、残念ながら退職金制度が無く将来設計をする上で勘定に入れられないのが現状です。しかしながら、サラリーマンの人達は殆どが退職金があると思います。そしてある人の場合、定年退職時に受け取る退職金は、この差を埋めてくれるお金として活用する事ができるので羨ましいですね。では、退職金は一体いくらもらえるのでしょうか。退職金額を決める要素としては、勤続年数、平均給与や仕事の貢献度、退職時点での給与、退職理由、会社の規模や業界の水準などが挙げられます。

厚生労働省の「平成25年就労条件総合調査」によると(退職金制度の調査の中でも、大企業から中小企業まで網羅して継続的に実施されいる代表的な統計)学歴や企業規模によってかなりの差がありますが、少なくても800万円程度、多い人では1700万円余りのお金を手にすることになります。大きなお金のように思いますが、「定年を機に憧れのクルーズ旅行へ」「老朽化した家のリフォームを」……といったことに使えば、あっという間に減ってしまいます。この退職金、長年働いていたことへのご褒美として自由に使ってしまうのは、少し危険な感じがします。僕の場合は、危険どころではないですけどね・・・。

 

 

お金に働いてもらうと生活に余裕ができるかも

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たとえば1000万円の退職金を、20年間で取り崩しながら使うとして、いくつかパターンを考えて見ましょう。

 

銀行の普通預金口座に入れておく

現在の普通預金金利は0.001%ですから、普通預金に預けたままにしていたら年間の金利は、なんと100円。そこから税金を引かれると実際の受取額は80円。ほとんど増えませんから、毎月4.2万円しか取り崩せません。

運用(投資)に回してみる

預け先を変えて投資商品で運用したとします。利回りが1%で4.6万円、3%なら5.5万円、5%になれば6.6万円と、もとは同じ1000万円でも、取り崩せるお金に違いが出てきます。その差は4000円から2.4万円と、それほど大きな金額ではないように思いますが、物価上昇や介護保険料のアップなど生活費は年々増加する可能性があります。この違いが、老後生活や気持ちに若干の余裕を与えてくれるはずです。

 

 

退職金でいきなり運用は危険

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このように退職金を運用しようと考えるのは、豊かな老後を送るために必要なことです。ただし、これまでも株式や投資信託などを買っていた人は別にして、投資経験がない人はすぐ行動に移してはいけません。まずは投資商品にはどんなものがあるのか、リスクとリターンはどのような関係なのか、どこで買ったらいいのか、といった投資全体のことを理解しましょう。それを踏まえた上で、具体的にどんな商品を買ったらいいのかを検討するのです。運用利回り1%でも普通預金の1000倍なのですから、そんなに簡単にいくはずはありません・・・。銀行のセミナーなど、積極的に聞きに行くなどがいいでしょう。

 

 

退職金専用の定期預金は元本保証でお得とか

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とはいえ、まとまったお金を普通預金で眠らせておくのは得策ではありません。 そこで利用したいのが、退職金運用向けの定期預金です。3カ月ものが多いそうですが、中には長期のものと組み合わせるなど、金融機関ごとにいろいろな商品を提供しているそうです。都市銀行の定期預金のみで預け入れができる商品もあるそうです。地方銀行や信用金庫など身近な金融機関でも取り扱っているところもチェックしましょう。まずは、ふだん利用している金融機関をチェックしてみましょう。一般の定期預金に比べると破格の高金利ですから、退職直後で条件に合う場合は選択肢のひとつになりますね。

 

 

退職金で投資をするには、商品の仕組みをよく理解してから

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気をつけたいのは、定期預金以外の商品は選ばないということです。投資信託との組み合わせでさらに金利をアップするプランなどもありますが、前述のように、投資の仕組みや商品の内容などを理解できるまでは買わないほうがいいでしょう。投資経験がある人でも、まとまった金額を運用するには相場環境などを見極める必要があります。まずは定期預金へ預けて、冷静に判断するのが賢明といえます。

 

 

最後に

取り合えず、書店へ行けば投資関連の書籍やムックがたくさん並んでいますし、金融機関などが開催する無料セミナーなどもいろいろあります。インターネットにもマネー誌などのHPにもお金のプロのコラムがたくさん紹介されています。とにかく無料で多くの情報を得ることができるのです。大切な退職金を確実に増やすには、まず情報収集をして知識を得ることから始めましょう。それにしても退職金が、羨ましい・・・。

 

 参考資料

allabout.co.jp