松村堂

気になることは、気にとめる事にしました。

50代必見「2年で元が取れる年金」 迫る

 

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年金は、どちらかと言えば正規採用された新入社員の時から天引きされる税金等と同類のもので正直ピンときませんでした。それと定年後に戻ってくる実感が薄いイメージのお金です。それが50代に近づくにつれようやく年金を意識しだし、僅かな決められた年金額を受け取るものと感じ始めるのです。そこで朗報と言えるかどうか分かりませんが、調べによると実は、任意の選択によって年金を増やす方法があるのです。そして最も簡単なのは「個人年金」や「確定拠出年金」に加入することみたいです。ここでは、公的年金を増やすための方法について考えたいと思います。

 

2年で元が取れる「付加年金」&「国民年金基金」とは

年金には、自営業者等が加入する「国民年金」とサラリーマンなどが加入する「厚生年金」があります。厚生年金の場合、報酬に比例して保険料も上がるので年金を増やすためには収入を頑張って上げなくてはいけません。そして、国民年金の場合には、収入に関わらず保険料は一定なので、受け取る年金額も原則として同じになります。つまり、どんなにお金持ちであっても、平成29年度現在でいうと年間779300円(満額)しか年金はもらえないと言う事です。ただ、国民年金でも年金を増やす方法があります。それが「付加年金」と「国民年金基金」なのです。

 

 

「付加年金とは」

国民年金の保険料に加えて「付加保険料」を納付することで、老齢基礎年金を多く受け取ることができるという年金なのです。保険料は、1か月400円と安いので気軽に始めることができるでしょう。付加保険料を納付すると「保険料を納めた月数×200円」の年金を受け取ることができます。たとえば、30年間付加保険料を支払った場合、保険料納付総額は「400円×12か月×30年=14万4000円」になります。この時、受け取れる年金額は「200円×12か月×30年=7万2000円」となり、月額で換算すると6000円も多く年金をもらうことができるのです。しかも、保険料総額が14万4000円なのに対し、年金額は7万2000円なので2年で元が取れる計算になります。そのことから、「2年で元が取れる年金」と言われているのです。2年で元が取れるので、50歳からでも十分間に合う。ただ、加入できるのは国民年金の第1号被保険者(保険料免除者・国民年金基金の加入者を除く)、及び任意加入被保険者に限られているので要注意。

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「国民年金における第1号被保険者って誰のこと?」と聞かれた場合、「第2号被保険者、第3号被保険者以外の人で、日本に住んでいる20歳以上60歳未満の人が第1号被保険者です。」となります。

 

 

「国民年金基金とは」

次に、「国民年金基金」の活用についてです。国民年金基金は、国民年金と厚生年金との格差を解消するために任意で加入できるものです。1口の掛金は年齢によって異なります。上限は6万8000円となります。途中で2口目以降の分については減額や増額も可能なので、収入に併せて調整はできますが解約できないので加入する際は慎重に検討した方がいいでしょう。掛金は全額所得控除の対象なので、税金対策としても有効です。なお、「付加年金」と「国民年金基金」は併用できないので要注意。必ずどちらか一方しか加入することはできないと覚えておきましょう。因みに付加年金の加入をやめることは可能なので、とりあえず付加年金に加入して後で国民年金基金に加入するという技も使えるようです・・・。

 

 

「任意加入」と「年金繰り下げ受給」

50代で直ちにということではありませんが、年金額を増やす方法として「任意加入」と「年金繰り下げ支給」があります。国民年金は、60歳まで保険料を納めますが、受給資格期間を満たしていない場合や、40年の納付済期間がないため老齢基礎年金を満額受給できない場合、60歳以降も引き続き国民年金に加入することができるのです。これが「任意加入制度」と言います。ただしこれも保険料は第1号被保険者と同額となります。たとえば60歳から5年間任意加入した場合、保険料を16490円(平成29年度)として考えると「16490円×12か月×5年間=989400円」払うことになります。受取年金額は、「基礎年金額×(60までに保険料を納めた月数+任意加入の月数)/480月」となります。5年間任意加入した場合、「60月/480月=0.125」が増加になります。因みに平成29年4月からの基礎年金額は779300円なので、年金の増加額は「779300円×0.125=97412円」ということになるのです。そして65歳から10年間年金を受け取る場合には、「97412円×10年=974120円」、15年受け取る場合には、「97412円×15年=1461180円」になるので十分支払った額以上を受け取れるのです。ただ、10年未満の場合には受取額の方が少なくなるので、健康に自信がない人は慎重に考える事をお勧めします。

年金繰り下げ支給は、年金額を増やすために年金を受け取る時期を遅らせるというものですね。つまり、65歳から支給される年金を65歳で受け取らないで、たとえば70歳から受け取るというものです。月数に応じて1か月0.7%最大5年間で42%増加する計算になります。仮に5年繰り下げて受給する場合、平成29年度の基礎年金額は779300円なので、「779300円×(1+42%)=1106606円」。したがって、増加分は、「1106606円-779300円=327306円」ということになるのです。65歳から70歳の間、年金を受け取っていたとしたら、「779300円×5年=3896500円」になるので、増加分で割ると、「3896500円÷327306円=11.90」になるので、12年以上受け取らないと元は取れないことになります。このケースの場合、70歳から受給して82歳以上生きる自信があれば、加入した方が得ですけどね・・・。このケースは、最大の場合なので極端になっていますが、65歳ですぐに受け取らなくてもいい場合には、1年以上であれば1か月単位で後ろにずらせるので、追加の保険料を払わず年金額を増やせるという意味ではメリットはあるでしょうね・・・。なお、一度繰り下げ受給したけれども通常の受給がよかったという場合、いつでも繰り下げをストップして、過去分の年金を受け取ることもできるので、その点は心配いらないでしょう。

 

 

最後に

これで、年金を増やすためのいろいろな制度があることがわかったかと思います。僕も資料を参考にしながらだったので、その都度「なるほどな~」と思い記事にしたので結構時間が掛かってしまいました。それでも自分自身も充分参考になったので時間の掛けがいがありました・・・。

参考資料:ZUUonline