松村堂

気になることは、気にとめる事にしました。

生涯独身そんな人の年金額はいくら

 

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 僕が思うに日常生活において1年後、2年後、頑張って10年後の事は、多少想像したりするかと思いますが、20年後となるとどうでしょう・・・。実はこんなデータがあるのですが、国立社会保障・人口問題研究所の推計によれば、約20年後に当たる2035年には、生涯未婚率は男性30%、女性20%と推計されているのです。そもそも生涯未婚率とは、46~54歳の未婚率の平均値を言うそうですが、15歳以上の全年齢層の未婚率で見ると、同じく2035年には男性35.1%、女性24.6%となり、有配偶率は男性55.7%、女性49.3%と、女性の有配偶率が初めて50%を切ってしまう事になるのです。つまり、日本の20年後とは、独身者が人口の半分を占め、一人暮らしが4割となる社会ということです。そう考えると、同じ屋根の下に、親子が暮らす家族の姿は、もはや風前の灯かもしれませんね・・・。

 

増え続ける独身貴族、問題はリタイア後の日々

 世の中は、おひとりさまと呼ばれる人が確実に増え続けているようです。一生、結婚しない男性が増え続けていることに比例してか、男女とも20代、30代の未婚率も上昇しているようで、今後ますます独身貴族が増えることは間違いなさそうです。見かたによれば、1人で悠々自適なシングルライフを楽しんでいるイメージがあるものの、問題なのがリタイア後の生活です・・・。 独身というのは、夫婦世帯と比べ生活費は少なくて済むものの、ファミリー世帯に比べ割高になりがちです。その一方、リタイア後の収入の柱である年金は当然1人分となってしまいます。

 

本当に自分1人の年金で生存可能なのでしょうか

 独身は、配偶者はもちろんのこと、子どももいない訳です。家計にかかるお金はもちろんのこと、介護等についても家族に頼ることが難しくなります。たとえば、お金を払って介護サービスを買うことも想定に入れなければなりません。そう考えるとリタイア後の自分の年金がどれだけ受け取れるのか? 今からでもしっかり理解しておかなければ将来大変な苦境に見舞われるかもしれません。

 

女性の年金額は男性に比べ6割しかないとか

 気をつけたいのが、女性の独身者です。女性は男性よりも平均寿命が長いのは、もうすでに周知の事でしょう。平均寿命が長いという事は、リタイア後の期間が長くなります。リタイア後の期間が長いということは、即ち生活費がかかる期間が長いということを意味します。一般的に、女性の年金収入は男性より少ない傾向にあるといいます。厚生労働省のデータで老齢厚生年金受給者の平均受給額をみた場合、男性が17万円ほどであるのに対し、女性は10万円強でしかないようです。だとすると、男性の6割ぐらいという事ですね。理由として考えられるのが、男性に比べて厚生年金の加入期間が寿退社などで短く、給料額も低いことが原因だと思われます。それでも、女性は厚生年金の加入期間にかなりばらつきがあるようなので、長い間正社員として働くという独身者の場合は、平均よりも多く受け取ることが可能になります。

 

厚生年金への加入から確定拠出年金まで

 アルバイトやパート勤務で、社会保険(健康保険、厚生年金保険)に加入していない場合は、国民年金(老齢基礎年金)のみとなり、非常に低額となってしまいます。リタイア後の生活期間が長く、年金が少ない女性の独身者は、年金を増やす対策が必須と言えるでしょう・・・。まず、対策の基本としては、公的年金を増やすことが最重要課題です。パートやアルバイト勤務で社会保険に加入していない場合は、勤務時間を増やす等で社会保険へ加入できないか色々探ってみましょう。また、社会保険に加入できない場合は、国民年金の上乗せである国民年金基金や付加年金、個人型確定拠出年金(iDeCo)への加入を考えてみましょう。そして現在、正社員で社会保険に加入している人の増やす手段としては、とにかく長く働く事です。厚生年金は加入期間が長いほど年金額が増える仕組みになっていますからね・・・。その他にも、民間保険会社が扱っている個人年金保険に加入するという手も有るようですし、銀行等で積み立てをするのも、手段の一つだと思います。

 

知ってて損のない制度

 現在、結婚して配偶者がいる人で、離婚して独身者になることを選ぶこともある場合・・・。その時にも年金に対してそれなりの手段があるようです。どんな手続きかと言うと、「離婚時の年金分割制度」というものです。これは婚姻期間の夫婦の厚生年金の加入記録を、離婚時に分割する制度だそうです。因みに平成26年1年間で2万件を超える分割が行われているそうです。基本的な仕組みとしては、権利が多い人から少ない人に分割されるようです。年金額が少ない女性にとっては心強い仕組みと言えるでしょう。実際に、厚生労働省のデータでは、分割前の平均年金月額が5万2000円ほどなのに対し、分割後の平均年金月額が8万3000円ほどになっています。ただ、気を付けなければいけないのが、この分割については、原則的に離婚から2年以内に請求しなければならないので、もし請求する場合は忘れずに請求しましょう。

離婚時の年金分割|日本年金機構

 

最後に

人は、必ず歳をとります。たとえアンチエイジングで10歳、20歳、若く見えたところで年齢という数値は、詐称できません。心身ともに若く見られたいのは、女性に限ったことではありません。男性陣も「若く見られなくても男はべつにええねん・・・。」と言いながら、若作りを試みている人は恐らく沢山いるはずです。しかし、そんな事より定年も寿命も決まっている人生なので、寂しくひもじい人生を送らない為に、しっかり稼いでしっかり頂けるものは、頂きましょう。