松村堂

気になることは、気にとめる事にしました。

ボーナス過去最高の裏に潜むリアルな現実

 

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 巷のニュースでは、大企業の冬のボーナスが過去最高など景気の良い話題ばかりです。しかし、ある金融機関の調査では、中小企業のボーナスは平均で前年比より減っており、支給しない企業も4割もあったそうです。そうなると本当に景気の良いのは、大企業だけとなります。それに働く人の約7割が中小企業勤めとなる日本では、そんな景気の良いボーナスのお話は夢のまた夢という事です。さらに悲惨なのは、非正規での雇用体系の場合、ボーナス支給すら無い所もあるはずです。そこで今回は、そんなリアルなボーナスについて調べてみました。

 

ボーナス過去最高額とかけ離れた現実

 過去最高額ボーナスを牽引する大手企業の社員のボーナスが高いのは、当然の事ながら好調な企業業績を反映したものです。アベノミクスによる円安・株高の恩恵を受けているのも確かでしょう。しかしその恩恵は、果たして中小企業にも浸透しているのでしょうか・・・。某信用金庫のボーナス調査によると約1000社ある内、ボーナスを支給すると回答した企業は60.8%でした。つまり残りの39.2%の企業では、ボーナスを支給しないと回答しているのです。おまけに支給企業の平均は27万6486円。前年に比べて1万2657円の減少だそうです。さらに従業員50人以上の企業に絞ると、平均は29万8661円となりますが、こちらは前年比4万6839円の減少となっているそうです。この結果からも読み取れますが、大手企業と中小企業の格差がますます拡大していることがわかります。また驚く事に中小企業庁によれば国内にある企業約421万社のうち99.7%が中小企業を占めるのです。また、従業員数でも、全体で4013万人のうち、約7割にあたる人が中小企業に勤めているそうです。そうなると、ボーナス過去最高額と言うのは、実態とは、かなりかけ離れているような気がします。

 

ボーナス貰える人or貰えない人

 さらに現実に目を向けると、働いているのは正社員だけではありません。雇用者総数5618万人(総務省労働力調査2018年7~9月期)のうち、非正規社員がなんと2118万人、約38%を占めているのです。これらの人たちはボーナスを貰っているように思えません。何故なら非正規には、パートタイマーや契約社員などが含まれます。東京都が実施した2017年度パートタイマーに関する実態調査(フルタイムパートも含む)によると、ボーナスを全員に支給している企業は24.0%だそうです。一部の人に支給している企業が16.8%で、支給していない企業が56.4%もあるのです。因みにその中でも支給する企業のうち、年間支給額の平均は11万8000円という数字が出ていました。そうなると半期で換算すると5万9000円という事になります。ボーナス額だけを見ると、大手企業、中小企業、非正規社員という格差の3層構造が、はっきり分かります。

 

非正規社員にボーナスが支給されない理由

 非正規社員の中には金額がわずかでもパートや契約社員でもボーナスが出る事に驚いる人もいるでしょう。本来のボーナスは会社の業績によって増減し、長年勤務する社員の生活費の補てんとして支給される性格を帯びています。しかしながら、非正規だけは例外とされていました。なぜなら非正規は業務の繁閑に応じて臨時的・一時的に雇われ、契約期間も6カ月や1年と限定されていたからなのです。そのため事前に交わされる雇用契約書に「賞与支給」を記載することはほとんどなかったのが真相のようです。

しかし、今の非正規の雇用実態は平成の30年間で大きく変わりました。1992年の当時、全体の雇用者数に占める非正規比率は21.7%にすぎなかったが、年々増加し続け、今では40%にまで膨れあがっているといいます。しかも1年契約といいながら更新を重ねて結果的に同じ会社に5年、10年と長期に勤務する人も増加しています。その背景にはバブル崩壊後に企業が長期低迷に陥り、正社員を減らし、コストの安い非正規で代用する状態が長く続いたことが原因と考えられます。

 

非正規社員に対する将来の待遇

 政府は働き方改革の一環として「同一労働同一賃金」を打ち出し、国会で法律が改正され、大企業は2020年4月、中小企業は2021年4月から導入されることになりました。その内容はとては、法律に初めて「賞与」が入ったのです。具体的には法律に「事業主は、その雇用する短時間・有期雇用労働者の基本給、賞与その他の待遇のそれぞれについて(中略)当該待遇の性質及び当該待遇を行う目的に照らして適切と認められるものを考慮して、不合理と認められる相違を設けてはならない」と規定しているのです。たとえば、会社の業績への貢献に応じてボーナスを支給する場合、正社員との貢献度が違う場合でも、その違いに応じて非正規にも支払いなさいと言う意味ですね。

 

最後に

 

 上記の現実を踏まえて色々考えてみると凄い格差ですね・・・。因みに僕の店に来るお客様の年収は、高い人で4000万円くらいで1000万円前後の年収のお客様は、普通にゴロゴロいます・・・。凄いですよね~この落差・・・。自分と比べるとホント嫌になります・・・。因みに僕も今年は、どうにかボーナスを支給して頂きました。今の会社に入って幸い「無し」という年は、ありませんでしたが、それでも業績の内容で凄まじいダウンとわずかなアップ・・・。見たいな感じで大手企業のボーナス事情とは大きくかけ離れています。僕の仕事は、バイクを売ってなんぼなんで、とにかく義務を果たさずして、権利のみを主張する事だけは、しないよう心掛けています。そう考えて仕事をしているとそれなりに平静が保てるんです・・・。