松村堂

気になることは、気にとめる事にしました。

色々引かれる天引ってどういうこと

 

f:id:rjmatsumura:20180612193519j:plain

世のサラリーマンの中には、手取り額しか把握しておらず、給料・ボーナスから天引きされたものについてあまり理解できていない人もいるかと思います。手取り額の範囲で家計をやりくりし、おまけに貯蓄もしなければならないのですから、少ない所得の場合はホント大変だと思います。因みに「天引き」とはどう意味かを調べてみたところ、「天」には「お上(国・政府)のこと」とする説と、「最初から」という意味とする説があり、「天引き」については「金銭消費貸借において、その期間の利息をあらかじめ差し引いた額を貸し付け、期間満了時に貸し付け金額全体を返済するものである」とありました。「お上が引く」も間違いではないようですが、どうやら「最初から引く」という意味合いの方が強いようです。

 

天引きされるのは税金や各種保険料

さて、給料やボーナスから天引きされるものは、義務的負担とそれ以外にわけられます。義務的負担は下記の通りです。ちなみに、住民税はボーナスから天引きされません。

 

所得税

ボーナスから天引きされる所得税額は、前月の社会保険料控除後の給料を元に決められます。ボーナス総額に、源泉徴収税額表の「賞与の金額に乗ずべき率」の税率を掛けて算出します。税率は扶養親族の人数で異なり、0%~45.945%です。

 

健康保険料

ボーナス総額から1000円未満を切り捨てた金額に保険料率を掛けて算出します。料率は都道府県ごとで決められています。東京都の場合、協会けんぽの料率は40歳以上11.47%(本人負担は5.735%)、40歳未満9.9%(本人負担は4.95%)。40歳を境に料率が変わるのは、40歳以上は公的介護保険料が加算されるからです。

 

厚生年金保険料

健康保険料と同様、ボーナス総額から1000円未満を切り捨てた金額に保険料率を掛けて算出します。料率は都道府県ごとで決められています。東京都の場合、18.3%(本人負担は9.15%)。

 

雇用保険料

ボーナス総額の0.3%。また、会社が制度を取り入れていれば、次のようなものが天引きされているかもしれません。財形貯蓄とか、社内預金、それに会社を通して入っている各種保険料のボーナス払い分など。

 

 

天引きされたお金は何に使われているのか

ボーナスの明細書でも、ボーナス支給月の給料明細でも、源泉徴収票でも、普段から余り興味を持たない所得税や健康保険料などといった「義務的負担」の項目と金額をしっかり見てみると「こんなに払っていたんだ・・・。」と思ってしまうはずです。少なくとも僕は、いつもそう思っていますけど・・・。 逆に「案外、少ないな」と思う人がいるのならある意味凄いと感じてしまいます。そしてどんな項目でいくら払っているかを確認したら、そのお金がどんな使われ方をしているのかを少し考えてみましょう。普通一般的な会社員の人は、自ら納める機会がほとんどないので、天引きされているものの使い道や意味について把握されていないと思います。義務的負担するお金は、間違いなく僕たちのおサイフから納めています。そんな税金をより良い日本の為に使ってもらえれば、収めがいもあると言うものです・・・。

 

 

最後に

以前、会社に対して賃金アップの要求を一度だけした事があります。その時にこの天引きのことをやたら言われました。「手取りでこれだけ渡すのに、会社がどれだけ負担しなければいけないか・・・。」などなど。ま~労使交渉は、嫌なもんです。本当は、成績がどんどん上がり何も言わずとも賃金が上がるのが一番いいのにな~と思いました。