松村堂

気になることは、気にとめる事にしました。

新天地で自分を活かす為の心得

 

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 現代の就職戦線は、空前の売り手市場が続き、企業が中途採用に躍起になる現在、街を歩いたり、ネットを開いたりすると、「高待遇」「福利厚生充実」「残業なし」とうたう求人広告がいやでも目に入ります。そのせいなのか年収は低いし、残業は多いし、会社を辞めようかな~・・・。などとモヤモヤとした思いを抱え、人も少なくないでしょう。そこで今回は、そんな転職の不安材料について考えて見ました。

 

転職すべき人とそうでない人の違い

 前述いたように昨今は、売り手市場や人手不足などが叫ばれ、転職が活発化しています。しかし転職の悩みは個々によって変わってきます。たとえば、20~30代前半の場合、今の環境は物足りないとか、やりがいのある仕事ができる環境に移りたい。もしくは、もっと面白い仕事がしたいなどが上げられるでしょう。そして結婚したり、子どもができたりする人が増える30代半ば以降からは、たいていの場合忙しすぎるので、家族と過ごす時間がほしいとなります・・・。高い年収を稼いでいる人でも、年収を下げてでも家族と一緒に居たいとか、プライベートの時間がほしい・・・。なんてのもあるようです。

問題は、40代に差し掛かり、子育てが落ち着いてくるにつれて、仕事内容に物足りなさを覚えて、もう一度やりがいのある環境でチャレンジしたい・・・。と葛藤する人が増えてくるそうです。そして50代に入るとその傾向はさらに強まり、結婚前の状態に戻ったかのようにバリバリ働ける会社を求める人も出てくるそうです。現にスキルのある人達は、50代になってから起業したりベンチャー企業に飛び込んだりするケースもあります。

 

安易な理由の転職は失敗を繰り返す

 もっとバリバリ働きたい・・・。といった前向きな悩みではなく、頑張っているのに評価してもらえないとか、人間関係が苦手とか、上司が嫌い・・・。などと後ろ向きな悩みを持つ場合、まず転職すべきでないと考えます。そもそも仕事がうまくいかない時に自分の非を認めず、人や環境のせいにするくせがついている人は、転職先でも活躍できないでしょう。評価されない、やりたい仕事を任せてもらえない・・・。などの不満を募らせて転職を考えている人の場合、単に実力不足で評価されていない場合や、上司との接し方や交渉スキルに問題がある事が考えられます。

 

社内評価が最高潮の時に転職せよ

 浅はかな理由で転職しても、自分が変わらない限り同じ失敗を繰り返してしまいます。現職に不平不満がなく、現職で高く評価されている上で、新しいチャレンジをしたいと考えている人は転職しても問題ないでしょう。そして、目に見える結果を出して社内評価が最高潮に達した時に転職するのも良いタイミングだと思います。人は何歳になっても、「今の時代に何が必要なのか」を考え、学び続ける姿勢を持ちましょう。

 

企業が採用したくない人とは

 不満だらけの人よりも、現職で活躍して実績を挙げているけれど、その地位を捨ててでも入社したい。と言う人のほうが受け入れる側としては魅力的な人材でしょう。社内でもめて干されたり、居場所がなかったりする人材は、他社でもあまり居場所はないのは間違いありません。本当に企業が採用したいのは、今の会社で期待されていて、仕事をバンバン任されている優秀な人です。

 

転職サイトに相談は正しい?

 そもそも転職サイトは、人材を転職させることで、入社先の企業から報酬を得る。という収益構造の中で働いているので、相談に来た人を成長させることではなく、速やかに転職させることを第一に考えています。その為、現職に残って頑張った方がいいですよとか、このままではどこに行っても通用しませんよ・・・。などとアドバイスをする人は、ま~いないでしょう。なので最悪「不満を持つ」→「転職エージェントに相談する」→「オススメされた会社に安易に入る」→「また不満を持って転職活動を始める」という負のループに入ってしまう事になります。

 

転職すれば年収アップ伝説

 転職を機に年収を上げられるのはどんな人なのか?その前に、「給与の決まり方」の基礎を考えて見ましょう。そもそも給与とは、企業側が社員の実力を評価し、それに応じた形で決められるものです。別に転職しなくても、現職の中で成果を出して昇進・異動をして、できる仕事を新しく増やせば、年収は上がるはずです。それに転職をしただけで「仕事の実力が急激に上がる」という人はほとんどいないでしょう。

転職先で新しい仕事を任される場合などは、スキルを一から身に付ける必要があるため、一時的に年収が下がることも大いにあり得ます。でも、そこからもう一度頑張って、できることを増やして年収アップを目指しましょう。数十万円程度の誤差レベルで年収を上げてプレッシャーの中で苦しむ転職よりも、一時的に年収が下がったとしても、新しい仕事を学んでベースアップさせる転職の方が、やりがいがあるのではないでしょうか?

 

最後に

 

 転職にはリスクが付きものです。やりたい仕事ができるようになって、同僚との人間関係も良好になって、年収も上がって、早く帰れてなどと、何もかもうまくいく保証はどこにもありません。むしろ、そんな状況の中でも、リスクを承知でチャレンジしたい、新しいビジネスをやってみたい・・・。と、覚悟を決めて新しい環境に飛び込んでいくのが転職だと思います。漠然と年収が上がりそうだとか、同僚は良い人ばかりだろう・・・。と思い込んで転職した後で、聞いていない・・・。こんなはずじゃなかった・・・。と文句を言うのは、格好の悪い話ですよね。