松村堂

気になることは、気にとめる事にしました。

怒っている自分を上手く表現する方法

 

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 同僚でも友人でもひょんな事でキレてしまい怒りをぶつけると、その後確実に険悪な空気が生まれ会話にならなくなります。昔から、ケンカをするほど仲がいいだの、ケンカをきっかけに絆が深まるもの・・・。と言われていますが、それは果たして本当なのでしょうか・・・? 確かに、ケンカをすることで自分が本当に伝えたい思いを伝えることができたなら、ケンカをした値打ちもあります。しかし、ただキレて怒りをぶつけるだけの一方通行なケンカをしていても、お互いに対する不信感や不満が募っていくだけになります。そこで今回は、まんがいち誰かに怒ってしまった後の行動について考えて見たいと思います。

 

怒りっぱなしは問題を更に大きくする

 たとえば、相手が連絡もなく約束の時間に大遅刻してきたら、待たされる側は誰だってイライラが募ります。こうしたとき人は、「おいおい! 何時だと思ってるんだ? 待たされる側の身にもなってみろ! ホントにも~!」というように、怒りの感情をそのままぶつけてしまうのが殆どだと思います。しかし、こういう口調で話されると、相手は一方的に攻撃をされたと感じて防衛的になってしまいます。そして自分の遅刻を棚に上げて「なんだよ、そっちだって遅刻したことくらいあるだろう!少しくらい多めに見ろよ。」というように、自己防衛に徹してしまうのです。コレがまさに売り言葉に買い言葉というヤツです。そしてこうなったら罵り合いが続き、険悪なムードのまま最後には、「もう顔も見たくない!」という、最悪な気分で終焉を迎えるのです・・・。

 

何とか危険回避を考える

 それでは、どのようにしたら「プチン!」とキレずに、自分の気持ちを素直に伝え、冷静に話し合うことができるのか更に考えてみましょう。

とりあえず深呼吸してから話し合いを始める

 怒りを感じた時こそ、冷静になるよう心掛けましょう。そのためには、まず深呼吸をします。そして、優しく話を持ちかけるのです。たとえば「ちょっと話したいんだけど、今大丈夫?」と言って正面から向き合わず、お互いの目線が平行になるように向き合って、話し合いましょう。

そもそも何に対して怒っているのかを伝える

 ポイントとして怒りは、そのまま口にしないことです。怒りは、第二感情と呼ばれています。怒りの前に湧いている第一感情をまず伝えます。前述の遅刻の例では、相手に待たされている間に、怒りの感情に変わる前に感じていた第一感情がいくつかあるはずです。「こんなに遅れてどうしたんだろう・・・。何かあったんだろうか」という心配や「待ち合わせ場所を間違えたのかな?」という困惑など、こうした素朴な感情が第一感情です。そしてこうした第一感情が募ったことで、怒りの次のステップである第二感情に変わっていったことも伝えます。たとえば「すごく心配したし困惑もしたから、頭にきた。」というように説明します。すると、自分も抑えていた感情を伝えられてすっきりするはずです。そして相手は相手で「心配をかけて、困らせてしまったかも・・・。申し訳ない。」という感情が生まれ、お互いに歩み寄ろうという気持ちになります。

解決策までを具体的に話し合う

 しっかりと自分の感情を伝えたら、次からはどうするかについて話し合います。先の話でいうところの遅刻をしないようにするには、どうしたらいいか、さらに遅刻をすることが分かった時には、どうしたらいいかという2つのテーマになります。そこで、こうしてほしいという要望を一方的に伝えるのではなく、どんなことならできそうか、相手に考えてもらいます。前者なら、次からは5分前につくように家を出るという答えがで、後者なら、遅刻しそうなときには必ずメッセージを入れる。といったことを思いつくかもしれません。このように相手の頭から出た言葉を、相手の言葉で宣言してもらうのです。

疑問に思ったらあいまいにしない

 相手が納得いかないような返答をしたときには、あいまいにしないようにしましょう。流されず「それどういう意味? もっと詳しく教えて・・・。」というように確認し、わだかまりを残さないようにするのです。たとえば、「自分だって色々僕に迷惑掛けているだろ・・・。」といったことをボソボソっとつぶやいたとします。「それはいつのこと? 詳しく話してくれ。」と、相手の中にある思いを話してもらいます。そして、自分にも直すべきところがあれば、自分で改善案を考え、自分の言葉で宣言をします。

必ず最後はフォローの言葉も忘れない

 話し合いが終わったら、これからの関係を良好にしていくためにも、話し合いに応じてくれたことへの感謝を伝え最後に「話し合えてよかった。ありがとう」「また、食事にでも行こう。」というようにフォローの言葉を伝え、関係を修復できたことを共有しましょう。

 

怒ってしまった時に言ってはいけない言葉

  • あなたはどうせ何をやってもダメだ。: 相手のことを全否定する
  • どうせわたしは〇〇です。: 自分のことを卑下する
  • あなたには絶対無理: 最初から不可能だと決めつける
  • どうせ〇〇の考えそうなことだ: 性別、出身地、所属などの偏見で決めつける
  • 他でも同じことをやってるにちがいない: 根拠のない憶測をする
  • だいたいどうして、〇〇さんみたいにできないんですか: 他人と比べる
  • 前回ときも、今回同様に迷惑していた: 一度に複数のことを責める

例えとっさに出てしまう言葉であっても、たった一言が人間関係の亀裂を決定付けてしまう危険性があるのです。したがって、怒りが湧き上がった時こそ、一呼吸おいて気持ちを整理し、怒らずなんとか切り抜ける努力をしましょう。

 

最後に

 仮に頭では理解しても、それを実践で使うことは難しい人もいるでしょう。言いたいことを言えずに我慢し、心のなかにいつも割り切れない感情が燻っている人も案外多いと思います・・・。怒りに込められた気持ちを伝えたり、改善策を話し合ったりしていくことは、慣れない人にはハードルが高く感じられて当たり前です。勇気が要ったりストレスを感じたりと最初は大変だと思いますが大切な仲間とこれからも永く付き合っていく意味でも是非、怒りのコントロールを身に着けておきましょう。