松村堂

気になることは、気にとめる事にしました。

何をしても人が辞める会社

 

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 政府は働き方改革に、「同一労働同一賃金」の原則にもとづいて従業員の賃金を決める仕組みというのがあり、それを政府が企業に働きかけているそうです。ただ、賃金制度だけを整えたところで、優秀な人材の流出や社員の不満がすべて解消されるわけでは、ないと思います。一方、賃金制度や人事評価制度といった本来組織づくりに欠かせない仕組みがないことが、組織の成長スピードや生産性を低下させる要因の1つになっている会社も沢山あるのではないでしょうか…。そこで今回は、どういった考え方と手順で社員にとって重要な賃金制度を導入すれば、人の流出が防げるのか考えてみました。

 

若手社員にみかぎられる会社

 賃金制度が、明確に示されていないということが組織にどういうマイナスの影響を与えるのか、考えてみましょう…。まず、賃金制度が確立していない、あるいは社員に示されていない会社では、若い社員が辞めていくという現象があります。しかも、30代前後のこれからリーダーとして組織の将来を担ってもらわなければならない人材が辞めていくという課題を抱えている企業が非常に多いのです。おそらく僕の勤める会社もこんな感じだと思います。ではなぜ賃金制度が、あいまいだとこうした世代が会社を去っていくのでしょう。

 

社員に未来が 会社だと思われる

 たとえば、この会社で頑張っても自分の将来が見えてこない、不安な会社と実感そして会社を辞める。賃金制度が明確になっていないと、5年後、10年後の年収や月の給与がどうなるかがわからないないと自分自身の将来設計ができません。結婚とか出産、マイホームなんてのもありますからね…。こうした社員一人一人のプライベートにおける環境の変化も受け入れ側の会社が考えるべき大切なことではないでしょうか。自分がこの会社にこのままいたとして、果たして今の会社のままで将来幸せで充実した生活を送ることができるのか考えるのは、自然なことです。

 

会社側が考える雇用の形

 こうした社員の不安に対して、会社はポジションや昇進に応じた具体的な賃金の金額がわかる賃金制度を整え、社員一人一人の成長目標とともに将来の賃金アップの目標も持たせたうえで、そこに向けた指導や教育の支援体制を整えることが、定着率の高い会社になるのではないでしょうか。従って、こうした対策を行わないと、成長意欲のある優秀な社員から順に会社を去っていくことになってしまうでしょう。

 

社員の適正な評価ができる会社

  会社は、理念やビジョン、数値目標や戦略を具体的に盛り込んだ経営計画を策定し、将来会社が目指す姿を全社員に示す必要があります。次に、これらを実現するために必要な社員の成長ステップ、いわゆる昇格体系を作成します。そしてこの昇格体系にもとづいて評価基準を作成することにより、社員一人一人のスキルをどうやって上げていけばよいのか、成長目標を具体的に持つことができます。さらに、適正な評価と成長目標の支援を行えるよう評価者、即ちリーダーを教育します。そのうえで、昇格体系に沿った賃金制度を設計し、導入するのです。このように明確なガイドラインさえあれば、社員たちは、会社に対して不安を感じず、会社と自分のために最大限のパフォーマンスを発揮するはずです。

 

最後に

 上記のように正しい評価をすることで、社員は自分の成長目標に合わせて、いつどのように賃金を上げることができるのかがわかるようになると思います。これを自身の将来設計と合わせてシミュレーションすることで、社員一人ひとりの夢や目標に向けた人生プランが描けるのです。こうして、評価に納得したうえで賞与や昇給が決まり、社員全員が将来の目標を持てれば、会社としても理想の組織を確立することができるのではないでしょうか。僕も人生にテイク2があれば、絶対こんな会社で働きたいと思います。