松村堂

気になることは、気にとめる事にしました。

住宅ローン返済の正しい知識とは

 

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今日は、久しぶりの天気のいい祝日になりました。今日から今年最後の連休です。そのせいか、どの道も大混雑しているようです。今年も60日を切りました。もちろん今は、年の瀬の実感はありませんが、これから色んな所で「今年もいよいよ後〇〇日を残すところとなりました・・・。」がバンバン目に留まるようになるかと思います。僕も後3回くらい使うでしょう。さて今回は、住宅購入について紹介したいと思います。僕は、もうすでに購入済ですが、ローンは、まだ道半ばです。まだまだ頑張って払い続けなければなりません。そこで、もしこれから購入をローンで検討しているのなら何かの参考になるかもしれないのでサラッと目を通して見てください。

 

住宅購入する約半分は住宅ローンのルールを理解していないのでは

人生で一番大きな買い物は、と聞かれたらお約束通りマイホームと答える人は、今の時代でもけっこう多いのではないでしょうか・・・。そんなマイホームの選択で仮に失敗しても、多少のことならガマンすればすみそうだし、最悪ガマンできないなら、リフォームをしたり、買い換えたりすることも可能でしょう。まさか、家族が崩壊したり、命まで取られたりするようなことはまずは起きないのでは・・・。

ところが、住宅ローンを延滞すると、待ったなしで催促がやってきます。通常は延滞が4か月続くと、銀行は保証会社に代位弁済を求めて、保証会社が債権者になります。そして銀行の比ではない厳しい取り立てが始まり、任意売却あるいは競売などを迫られるそうです。その結果、住まいを失った上でローンの一部が残る、といった悲惨な生活が待っています。それこそ家族崩壊、一家離散などの悲劇に陥るのです。物騒な話ですが最悪、自殺など命までなくしてしまうこともあり得る訳なのです。そこで、そうならないためには、いったいどうすればいいのかをあらかじめ知っておく必要があると思います。問題が発生したときに適切な対応ができず、ローン破たんから自己破産なんて事になったら最悪ですからね。

 

 

一度の延滞で返済額が5割アップの可能性も

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優遇金利の適用ルールについて住宅ローンの契約書には、「一度でも延滞したら優遇金利の適用を受けられなくなる」と書かれているそうです。その点についてもやはり5割近い人が十分には理解できていないのではないでしょうか?優遇金利が適用されなくなるとどういうことになるのでしょう・・・。現在、メガバンクを初めとする銀行の変動金利型の最優遇金利は0.625%とすることが多いそうです。これは、店頭表示金利の2.475%から1.85%引き下げた優遇金利なのである。しかし、一度でも延滞が発生すると、金利の優遇がなくなり、本来の金利である2.475%に戻ることになるのです。これがどれだけ深刻な問題なるのかを試算してみましょう。借入額3000万円、金利0.625%、35年元利均等・ボーナス返済なしの当初の返済額は7万9544円。しかし、3年後に延滞が発生して適用金利が2.475%に上がってしまうと、毎月の返済額は一気に10万4419円へ跳ね上がってしまう。もともと、返済が難しくなっているから延滞が発生したわけで、そこに加えて2万5000円近い増額は、死者に鞭を打つような仕打ちといわざるを得ない。だが、それが、あらかじめ決められたルールであり、契約書にそう記載されている以上は、その返済を続けなければならないのです。

 

 

ローンを組む時は必ずリスクを想定する

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だからこそ、延滞が発生する前に、適切な行動を取ることが極めて重要なのです。一番いいのは、住宅ローンを組む段階からそうしたリスクを想定して、万一のときに備えておくのです。例えば、借入後に金利が上がっても返済額が増えない全期間固定金利型を利用しておけば、かなりの確率でリスクを回避できます。どうしも低金利で利用できる変動金利型にしたいという場合には、現在より1%、2%金利が上がっても返済に問題がないようなゆとりある返済計画を立てておくべきでしょう。そしていまひとつの方法としては、最長35年返済が利用できるローンでも、25年、30年など、できるだけ短い返済期間にしておくこと。本来35年返済が可能な住宅ローンを25年返済で組んでおけば、返済が厳しくなったときには、数千円程度の手数料で、返済期間を当初からの返済期間合計35年に、10年間延ばすことができるのです。それによって、毎月返済額が減少して、何とか返済していけるようになるかもしれないという訳です。住宅ローンの返済期間を短くすれば、当然毎月の返済額が増えますが、その分、完済までの総返済額は少なくなります。しかも、万一に備えるリスクヘッジにもなります。

 

 

延滞前に相談すれば4分の3は救われる

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実際に住宅ローンを組んで、返済に行き詰まってからそんなことをいっても間に合わないが、ローン破たんの泥沼を回避する手立ては用意されています。その際大切なことは、返済が苦しくなったときには、延滞が発生する前に取り扱い金融機関で相談するということです。恥ずかしいなどと躊躇(ちゅうちょ)していると、延滞発生→金利上昇→ローン破たんへの一直線になってしまいます。返済が苦しくなったと言えば、金融機関の担当者は嫌な顔をしないだろうか。そうした不安もあるかも知れませんが、これはまったくの取り越し苦労です。金融機関としても、ローン破たんされるよりは、多少の猶予を与えてでも、返済を続けてもらうほうがいいのです。返済期間が長くなれば、利息収入が増えるわけで、完済してくれさえすれば、むしろその方がおいしいくらいなのです。最近では、金融庁の指導などもあって、そうした条件変更への相談には、真摯に対応することが求められているので、安心して相談すればいいと思います。そうすれば、一時的なローン返済額の減額、返済期間の延長(リスケジューリング)などの救済措置を講じてくれる可能性が極めて高いのです。

 

 

最長50年返済に延長できるケースもある

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具体的な条件変更による救済手段には、いくつかの方法があります。民間の金融機関では内容を公開していませんが、大きく3つの方法があります。まず、病気やケガあるいはリストラなどで収入が減少し、返済が難しくなったときには、「返済特例」として、返済期間を延長できる。35年返済で借りている人だと、最長15年間延長して、当初からの返済期間でいえば50年まで延長できるそうです。例えば、3000万円、金利1%、35年元利均等・ボーナス返済なしの場合、毎月返済額は8万4685円。それが3年後に返済が厳しくなったので、返済期間を10年延長すると、毎月返済額は6万7621円に、15年延長すると6万1842円に減少する。月々2万円以上の減額だから、何とかなるという人もいるのではないでしょうか。また、会社の倒産など、一定条件を満たす場合には、3年間から5年間元金を据え置いて、利息だけにすることも可能だそうです。そうすると、先の条件なら月々2万3183円まで減額できるので、何より事前に相談することが大切な訳なのです。最後に一定期間返済額を減額できる制度もあるそうです。たとえば、子どもが大学に通う4年間だけ、それまでの月額10万円の返済額だったのを5万円にするといった対応が可能だそうです。ただし、理由がハッキリしていて、一定期間後に確実に元通り返済できる見通しがあることなどの条件です。とにかく何事も早めに相談することが肝心です。そのほかにも、ボーナス返済を併用している人は、ボーナス返済割合を少なくしたり、思い切ってボーナス返済をやめて、毎月だけにすることもできるそうです。いずれにしても、住宅ローンを組む段階からこうした制度を知っておいて、いざというときに迅速に対応することが重要だと思います。それが住まいを守り、家族を守ることにつながるのではないでしょうか・・・。。

 

最後に

何も払えなくなる前提でローンを組む人は、いないと思いますが、いつ何が起きるかは、本当に予測できないのです。人生の未来予想図は、ただの「絵に描いた餅」です。もちろん食べられるように頑張らなければなりませんが、最悪食べられない時の事も考え非常口をいくつか準備しておきましょう。