松村堂

気になることは、気にとめる事にしました。

納豆の医学的見地から見る正しい食べ方

 

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昔から納豆関してはどちらかといえば、関西人は苦手とされていますが、僕や周りの人で嫌いなんてことを耳にしたことがありません。おまけに何処のスーパーでも凄まじい種類の納豆が売り場を占拠しています。因みに我が家も家族全員大好きです。そこで今回は、全く気づかなかった納豆の知らない一面を医学的検知から調べてみる事にしました。

 

知って得する納豆のいいところに迫る

大粒の納豆と小粒の納豆がありますが、小粒のほうがいいそうです。というのも、粒が小さいほうが発酵しやすく、納豆独自の栄養を豊富に含んでいることが多との事です。一方、大粒のものは小粒に比べ発酵させるのが難しく、商品によってはうまく発酵できていないことがあります。また、ひきわり納豆と普通の納豆では、ひきわり納豆のほうが表面積が広いため、納豆菌が多く付着し、ビタミンB2などが普通の納豆よりも多く含まれています。納豆を店頭で購入し、家に持って帰った場合、次に気にすべきは、食べるタイミングです。購入してからどれくらいの日数が経って食べるのがいいのでしょうか。

 

 

納豆の食べるタイミングとは

納豆は買って来てから少し時間を置くと、熟成しアミノ酸が増えてうまみが強くなると言われています。好みによりますが、買ってすぐ食べるよりも、賞味期限に近いほうがおいしく食べられます。保管は冷蔵庫で行うのがベストです。常温で保存をすると、一気に納豆の再発酵が進み、たちまちアンモニア臭が強くなったり風味が消えたりして、食べ時を逃してしまいます。納豆と言えば発酵食品の王様ですが、賞味期限は大体1週間程度とされています。賞味期限が切れてしまったものを食べても問題はないのか気になるところですが、専門家のお話によると賞味期限が2~3日切れていたとしても十分食べられるそうです。また、驚きなのが賞味期限から数ヵ月経っても食べられることは食べられるということです。納豆菌は非常に強力なので、ほかの雑菌が侵入することを許さないためだそうです。ただし、干からびてしまい風味も味もあったものではないので食べれても食べないほうがいいでしょう・・・。

 

 

納豆を毎食ごとに食べても大丈夫

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思わず大量に買いすぎてしまって、賞味期限が切れそうな納豆がたくさん残っているという場合は、冷凍すれば、それほど品質を損なわずに長期保存することができるそうです。賞味期限が来る前に冷凍すれば、栄養は損なわれません。しかし、水溶性のビタミンが多少抜けてしまうのと、食感が失われてしまうのは否めません。冷凍したものは、冬場なら8時間、夏場なら6時間ほど常温で解凍してから食べるといいそうです。時間がある場合には冷蔵庫で10時間くらいかけて解凍するのがベストだそうです。

 

 

食べる量はどれくらいがいいのでしょう

納豆は1パック当たり30~50g程度の量だと思います。1食につき1パックを食べるのがいいでしょう。納豆はカロリーも高すぎず、タンパク質、ビタミンが豊富なので、1日3パックくらいなら栄養過多になることは無いようです。しかし、多くの人が食べるのは、1日に1パック程度でしょう。そうした場合、1日のうちどの時間帯に食べるかがポイントになるのです。

 

 

納豆を食べるのは朝なのかそれとも夜なのか

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正解はズバリ夜だそうです。納豆に含まれるナットウキナーゼには、血栓を溶かす力があるのです。このナットウキナーゼが働き始めるのが食後4~8時間くらい経ってからですが、ナットウキナーゼは睡眠中のほうが働きやすいとのことです。そしていよいよ納豆を混ぜる段に入りたいと思いますが、その前にもうひとつ注意しておくべきことがある。冷蔵庫から納豆を取り出すタイミングです。重要なのは、食べる前に冷蔵庫から取り出して30分ほど常温で置いておくことがポイントです。納豆菌は非常に強力なので、短時間のうちにも増殖し、腸内に届く菌の量も倍増するのです。当然、腸内環境を整える効果はいっそう高くなるのです。

 

 

納豆を混ぜる場合の注意事項

混ぜる回数は好みによりますが、粘りをたくさん出すことには意味があるとされています。粘りはポリグルタミン酸という物質でできていて、これは胃壁を守ったり、腸管では老廃物の排出を促進したりしてくれるそうです。従って体にいい粘りを出すためには、いくつかコツがあります。ひとつは混ぜる回数です。20回程度が普通だと思いますが、もっと混ぜたほうが断然粘りが出やすくなるので時間のある方は20回以上混ぜても良いでしょう。因みに、100回程度で白っぽい粘りが全体に行きわたり豆同士がなかなか離れないという状態にり、200回では粘りが泡だったようになり、滑らかな口当たりになります。

 

 

混ぜる際の順序も大切にする

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先にタレや醤油、カラシを入れてからかき混ぜてしまうと、ポリグルタミン酸が水分と吸着してしまい、粘りが生まれにくいとされています。先にかき混ぜてからタレを入れることで、粘りが増えるのです。一度混ぜた後にタレを入れることで、口当たりがよくなり、うまみを感じやすくなるというメリットもあるのです。この手の話は、TVなどでもチョクチョク取り上げられ話題になっていますね・・・。注意点としては、混ぜる向きです。時計回りであろうと、反時計回りであろうと変化はないので、どちらでもいいのですが、途中で混ぜる向きを変えないことが重要です。方向を変えると、うまみの成分が壊れてしまうようなので注意しましょう。

 

 

空腹で納豆は食べてはいけない

納豆の栄養を効果的に摂取する際に一番注意することは、何と一緒に食べるかと、どう調理するかです。ポイントは、ナットウキナーゼが熱に弱いということ。50℃で活性が弱くなり、70℃を超えるとほぼ機能しなくなってしまうと言われています。なので、以外にも炊き立てのアツアツごはんと混ぜてしまうと、効果が弱くなってしまうのです。どうしてもご飯にかけて食べたい時は、冷めたご飯にかけて食べましょう。とにかくアツアツごはんはNGですが、納豆は、単品ではなく何かと一緒に食べたほうがより健康への効果が高いそうです。納豆菌は、状態によっては酸に弱い性質を帯びています。そのため、胃酸に直接さらされると納豆菌は死んでしまうので、生きたまま腸に届きにくいのです。その点、納豆をごはんなどと一緒に食べると、胃酸の影響がやわらいで、納豆菌が生きたまま腸に届き活動しやすくなるという事です。そういう意味では理にかなった食べ方と言えますね・・・。

 

 

納豆を食べる時薬味の選定も重要

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定番の薬味であるネギに含まれるアリシンは、納豆に含まれるビタミンB1の吸収を促進します。ビタミンB1は疲労回復を助けますが、この効果がいっそう高まるのです。その一方、一緒に食べることで、納豆の栄養を打ち消してしまう食品もあります。納豆の独特のにおいをやわらげてくれ、食べやすくなるからという理由で、卵を入れて納豆を食べる場合がありますが。実は、これが思わぬ落とし穴なのです。卵の卵白に含まれる「アビジン」という物質が問題だそうです。納豆には「ビオチン」という、疲労回復や食欲増進に効果のある物質が含まれていますが、アビジンはビオチンの吸収を妨げ、効果を削いでしまうのです。卵と一緒に食べたい場合は、卵黄だけを使いましょう。そうなると、卵焼きや目玉焼きも、納豆と一緒に食べてはいけないのかといえば、そうではないようです。卵白に含まれるアビジンは、加熱することで性質が変化し、ビオチンの吸収を妨げなくなるので問題ないそうです。

 

 

最後に

ちょっとした工夫をするだけで奇跡の食品はさらにパワーアップするのです。

参考資料:全国納豆協同組合連合会