松村堂

気になることは、気にとめる事にしました。

実際に悪夢をよく見る人は心の病気かも

 

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唐突な話ですが、最近めっきり「夢」というものを見なくなりました。いつごろからはもう覚えていませんが、昔は、結構見ていたと思うんですけどね・・・。歳を重ねると段々見なくなるもんなんでしょうか。ただ夢といっても楽しい夢だけとは限りません続きが見たくなるほどの夢もあれば、「夢でよかった・・・。」などと嫌な夢もあります。そこで今回は、その大人になってからの夢について考えて行きたいと思います。現実をリアルに生き続けると嫌なものを沢山見聞きするようになります。それが、記憶として蓄積され夜な夜な夢という形で頭の中で展開されるのでしょう。

 

大人になっても悪夢を見る場合

科学的な真偽とは別に、夢が何らかの形で未来を予知したり反映したりするという考えは、古くからあったようです。例えば正月の初夢に富士山などが出てくれば縁起がよいと考えられていますし、逆にリアルな悪夢を見ると正夢なのではないか、不吉だと考える人もいるでしょう。勿論、夢はほとんど見ないという言う人もいると思います。そもそも怖い夢というものは、多くは子どもが見るものです。昔から小さい子どもが母親に怖い夢を見たと訴える事はよくありました。しかし、大人になれば夢自体をだんだん見なくなる傾向があるようです。悪夢も同様に見なくなっていきます。もし突然悪夢にうなされるようになった場合、何らかの精神的不調を反映している可能性があります。

 

 

悪夢もよい夢もレム睡眠時に見る

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睡眠は大まかにレム睡眠とノンレム睡眠の2つから成っています。レム睡眠とは、簡単に言えば体は休息を取っていても、脳はある程度覚醒している状態で、夢を見るのもこのレム睡眠中です。パートナーと同じ寝室で寝ている人は、相手がレム睡眠中に夢にうなされていたり、時には寝言を言ったりすることに気づくかもしれません。そのほかレム睡眠中に起こる特徴的な生理的現象としては、眼球が上下あるいは左右に素早く動く事があります。そもそもレム睡眠のレム(REM)とは、「素早い眼球運動(rapid eye movement)」を略したものだそうです。一方、ノンレム睡眠のノン(non)とは、「〇〇ではない」という語で、ノンレム睡眠とは単純にレム睡眠以外の睡眠という意味合いです。このノンレム睡眠はレム睡眠より眠りが深い、つまり身体だけでなく、脳も充分、休息を取っている状態で、それを反映して脳波にはゆっくりした波形が多くなってきます。通常、一回の睡眠中、レム睡眠とノンレム睡眠は交互に計4~5セット出現するそうです。もしも目覚めた時、それまで見ていた夢をまざまざと覚えていたら、目覚める直前にレム睡眠だった事が分かります。

 

 

日常的なストレスが原因で起こる悪夢

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では悪夢を見る原因として何が考えられるでしょうか。レム睡眠時に、素敵な誰かと一緒に過ごしているような幸せな夢ではなく、震え上がるような悪夢が作り出されてしまう原因は何でしょう。大きな原因として考えられるのは、何と言っても日常生活上のストレスです。近頃の社会環境は、一昔前が「平和すぎる」と思えてしまうほど厳しいものだと思います。多くの人が仕事や家庭で多すぎる仕事とストレスを抱え、人間関係でも何かしら厄介な問題を抱えているものです。忙しさから職場がギスギスしていたり、苦手な上司や同僚の声を聞いただけでイライラしてしまうという人も少なくないかもしれません。そのような日常的なストレスを抱えている場合、夜の睡眠は浅くなるだけでなく、眠りが浅いレム睡眠中に脳は更に、なぜか悪夢を作り出してしまったりするのです。

 

 

トラウマ体験やPTSDも悪夢の原因

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もちろん悪夢を見たからと言って、その大部分は心の病気の症状では無いと思います。しかし心の病気の中には、確かに悪夢が特徴的な症状として出るものがあるそうです。その代表的なものがPTSD(心的外傷後ストレス障害)です。PTSDは戦争や自然災害など、生死の狭間をさまよったような過酷な体験後、しばらく時期をおいてから現われてくる心的後遺症です。その特徴的な症状は、その恐怖体験が悪夢やフラッシュバックといった形で蘇ってくると言います。一般にPTSDから回復するためには精神科での治療が必要です。なので悪夢に何度もうなされるようになってしまったら、精神科(神経科)に相談する事も考えてみましょう。

 

 

悪夢を見ない為には深い眠りが必要

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とりあえず悪夢を見ない為には、まずは悪夢に限らず、夢自体が眠りが浅いレム睡眠中に見るという事を把握する必要があります。もしも全体的に眠りが深くなれば、脳は夢を作ったりなどせず、休息してくれるはずです。まずは質のよい深い睡眠がとれるように工夫をします。まず簡単なところからいいますと、枕を替えてみるなど、寝具や寝室環境を整えてみます。それと、有酸素運動が有効かと思います。例えば電車通勤なら、ひと駅前で降りて早足で家まで帰ってみる。あるいはジムに寄って、しっかり汗を流す。要するに個人個人に適した有酸素運動で多幸感が得られるエンドルフィンを脳内に分泌させ、いわゆるランナーズ・ハイを覚えればストレス発散になるだけでなく、体にも心地よい疲労感が残り、熟睡へと事が運ぶのです。また、もしも深刻な悩み事を抱えているような場合、それを心の中に秘めておくのは、精神的によくありません。その苦悩は不合理なほど心の中で強まってしまう傾向があります。できれば誰か信頼できる人に話してみましょう。それまで見落としていた解決策に気付く可能性があるだけでなく、その苦悩を心の外へ押し出す事で、心がずっと軽くなる効果も期待できます。

 

 

飲酒や服薬と悪夢の関係

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アルコールや中枢神経系に作用する治療薬を使用している人は要注意です。例えば晩酌するとすぐ眠れると、言う人もいると思いますが、アルコールは眠りの質を浅くしてしまう作用があるそうです。悪夢に悩んでいる場合、アルコールは控えるのが望ましいのです。また何かの治療薬を飲み始めてから悪夢を見始めたという人は、是非、その治療薬を処方された医師にご相談しましょう。

 

 

最後に

ぐっすり眠れるようにいろいろ工夫してみたものの、どうしても悪夢を見続けてしまう場合、「悪夢障害」と呼ばれる病気の可能性があるかもしれません。日常生活に支障をきたすほど、悪夢の症状が辛い場合は、精神科(神経科)あるいは睡眠外来などでご相談される事がベストでしょう。因みの僕の場合「今晩寝れそうに無いな~・・・。」と目を閉じた瞬間に朝だったことが、何回もありました。