松村堂

気になることは、気にとめる事にしました。

飲みすぎが原因で若年性認知症になるってホント

 

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桜の開花シーズンも間近になりお酒を飲む機会も増えてきます。ところで僕は、毎日350mlの缶ビールをほぼ毎日飲みます。決して強くはないのですが、僕にとって至福のひと時に必要なアイティムには違いないのです。そんな楽しみが場合によっては認知症の引き金になるというのです。そこで今回は、その飲みすぎが原因でなる認知症について調べてみる事にしました。チョッと難しい話になりそうですが、頑張って書いて見たいと思います・・・。因みに日本の65歳以上の認知症の患者数は全国で約462万人(2012年)だそうです。一方、「若年性認知症」は、40歳から64歳に発症した「初老期認知症」と18歳から39歳までに発症した「若年期認知症」を加えた認知症を指します。つまり、65歳未満で発症する認知症の総称なのです。ただ、若年性認知症は、高齢者の認知症とは異なった独自の問題点があるようです・・・。

 

全国に4万人弱が存在する若年性認知症

まず最初に、厚生労働省の調査(2009年)によると、若年性認知症の患者数は4万人弱だそうです。そのうち40歳後半から60歳代前半の発症が最も多く、発症年齢の平均は約51歳になります。因みに男性のほうが女性よりも多いそうです。その原因となる疾患は、高齢者と比較すると、脳梗塞・脳出血・くも膜下出血などによる意識障害、麻痺、言語障害などの急性期症状が現れる脳血管性認知症(39.8%)の比率が最も高いのです。次いで、脳が萎縮するアルツハイマー型認知症(25.4%)、頭部外傷後遺症(7.7%)、前頭側頭葉変性症(3.7%)、多量の多量飲酒で脳が委縮するアルコール性認知症(3.5%)、レビー小体型認知症(3.0%)などが続きます・・・。高齢者の認知症よりもより高度な診断技術が必要となるため、若年認知症の診断が必要な場合、その診断が可能な医療機関を受診する事が望まれます。

 

 

若年性認知症の症状とは

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ここもチョッと難しいお話ですが、初期症状の後に現れる中核症状は、多岐に及び、雑な病態を伴う記憶障害から始まります。物忘れがひどい、数日前の記憶がない、大事な予定や約束を忘れる、忘れた事を指摘されても思い出せないなどの症状が出るようです。場合によっては、今日の日付や自分がいる場所が分からない、迷子になるなどの見当識障害も起こるそうです。理解力や判断力の低下も顕著になるといいます。たとえば、料理の手順や物の収納場所を忘れる、計算ができない、車線をはみ出して運転する、ブレーキが遅くなるなどの兆候がでます。同じ物を買う、毎日同じ料理を作る、電化製品や器具などの使い方が分からなくなるなどの実行機能障害も現れます。

 

 

喜怒哀楽が日に日に酷くなる

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あとアルツハイマー型の場合、ドアなどがあるのに部屋から出られない、目前の物を取れないなどの症状もあります。レビー小体性なら、幻視を訴える、何もない所に向かって話しかける、怒る、手が震えたり動きが遅くなるパーキンソン病に似た症状が伴うこともあるようです。その他にも、物を盗られた妄想や幻覚、イライラする、涙もろくなる、消極的になる、徘徊する、トイレの場所や使い方を失念する、間に合わず失禁する、汚れた下着を隠す、汚れた下着のままで過ごすなどの不潔行為の症状が出る場合も症状として現れるそうです。この病気は、最初に異常を感じても、なかなか受診に踏み切れません。なぜなら本人は自覚が乏しく、受診を拒否しやすい。そのため診断までに時間がかかるのです。したがって、症状の進行を遅らせ、生活の改善を図るためには、若年性認知症の早期発見・早期治療が重要になってくるのです。

 

 

大酒飲みは若年性認知症のリスクが高い

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問題のお酒と若年性認知症の因果関係に迫ります。もともとアルコールの多量飲酒が、このような若年性認知症を発症させやすいという研究が以前からあったそうです。フランスの有名な研究チームが、多量飲酒は認知症になるリスクがあるとする研究成果を『The Lancet Public Health』2月20日オンライン版に発表しているそうです。研究チームは、2008~2013年にフランス都市部の病院に入院した患者のうち、認知症と診断された110万9343人を対象に解析。その結果、慢性的な多量飲酒が原因のアルコール使用障害が認知症、特に65歳未満で発症する若年性認知症の重要なリスク因子であることが明らかになったとの事です。そして、慢性的な多量飲酒が原因とされるアルコール依存症や、アルコール依存症には至らないが飲酒による身体的・精神的・社会的な問題があるアルコール使用障害があると、アルツハイマー型認知症を含む全ての型の認知症のリスクが、男性で3.36倍、女性では3.34倍高かったそうです。また、研究対象者のうち5万7353人は若年性認知症だった内の56.6%(3万2453人)にアルコール使用障害があり、多量飲酒は若年性認知症のリスク因子として特に重要であることも判明したそうです。

 

 

適切な治療が発症の回避に繋がる

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日常診療で多量飲酒の適正な検査を行い、必要に応じて介入あるいは治療を行えば、アルコール関連の認知症のリスクを低減できるかもしれません。そして「認知症とアルコール使用障害との関連については引き続き検証する必要がありますが、アルコールが脳の構造や機能に永続的なダメージを与えた結果ではないともいわれています。つまり、アルコール使用障害によってリスクが高まるとされる高血圧、糖尿病、脳卒中、心房細動、心不全は、血管性認知症のリスクを上昇させ、多量飲酒者に多く見られる喫煙や抑うつ、低学歴も認知症のリスク因子である事実が明らかになっているそうです。残念ながら今は、アルコール使用障害に起因した認知症は予想以上に多いとされています。したがって、多量飲酒が全ての型の認知症の主要なリスク因子であることを認識しなければならないのです。

 

 

最後に

自分で書いていて、途中で訳が分からなくなりかけましたが、何とか結びにまで漕ぎ着きました。結論は、やはりほどほどが良いという事ですね。僕の場合は、毎日350mlの缶ビールなので可愛いもんです。それでも油断せずに休肝日を設けて肝臓を休ませたいと思います。それにしても今回のお題はチョッと苦戦しました・・・。

 

参考文献:公益財団法人長寿科学振興財団/認知症ネット