松村堂

気になることは、気にとめる事にしました。

普段から気になる電話応対になぜかイラつかれせる

 

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最近プライベートではほとんど電話をする事が、なくなりました。一応かけ放題プランに入っていますが、絶対に元は取れてないと思います。もちろん仕事では、お腹が一杯になるくらい電話をしていますけどね・・・。ところでその仕事の関係で電話をかけた時、たまに希望する相手が不在で「ご用件は?」と聞かれたことがあります。きっとほとんどの人が経験あると思います。確かに相手にしてみたら、留守中に電話があったことだけを伝えるよりも、その内容を伝えた方が良いのは理解できます。しかしこの「ご用件は?」は、何となくイラッとさせられます。確かにストレートすぎるからかもしれませんけどね・・・。「用事があるからかけてるんでしょ!」と思わず言いたくなります。そこでいらだつ理由について冷静に考えてみました。

 

そもそもいらだつ理由とは

具体的にいいますと「あなたでは話にならないのよ」と思っている相手に、「用件を聞かせて」と言われる状況がしばしばあります。用件を話してみても、おそらく分からず、不在だった相手が戻ってきた時に、もう一度同じことを言わなくてはならない事がよくあります。もう少しいえば「ご用件は?」と言葉が途中で終わっている為、横柄に感じるのも大きな理由だと思います・・・。それでもいざ自分がそのセリフを言う場面になったら、何と言ったらいいか分かっている人は案外少ないかもしれません。そうなると本当のところどう言ったらいいのでしょう・・・。

 

 

それでは何故苛立ちを覚えるのか

たとえば、次のような場合を考えてみましょう・・・。

A:「社長は今いる?」
B:「いません。ご用件は?」

この例が2つの理由でNGなのは、たいていの人は察しがつくと思います。1つは、社長と直に話すレベルの人は、あなたなんかに聞かれたくない用件があって、社長に取り次いでほしいのだと言っているのに、その用件を聞かれたということ。用件次第では、社長に取り次がない的な雰囲気が漂っています。2つめは、「ご用件は?」という言い方が、いささか乱暴な言い方だということです。

 

 

用件を伺う立場じゃない場合

まず、立場ですが、この解決策、取り次ぎ方法は、会社によって異なると思います。一般的には、社長ほどの人に取り次ぐ前に、何人も担当者がいたり、アポイントも当然必要でしょう。しかし、そのような中間の人間がいない従業員数人の職場もあります。お店も同様です。取り次ぐ人が、社長では非現実的ですが、直属の上司や同僚であれば、良くある話になると思います。いずれにせよ、間に入っている人の場合は、相手は「取り次ぎ」だけを希望しているので、用件を伺うのは失礼にあたるのだと考えましょう。基本的に「取り次ぎ」をお願いされている場合は、取り次ぎが出来るか出来ないかをお答えして、相手に判断を委ねるのが良いでしょう。

フレーズA

前編:今、〇〇はあいにく席を外しております。

一拍:(言葉を挟む猶予)

後編:戻り次第折り返しお電話さしあげましょうか。

 

フレーズB

前編:今、〇〇は他の電話に出ております。

一拍:(言葉を挟む猶予)

後編:終わり次第ご連絡さしあげましょうか。

 

その際、このフレーズ A と B はそれぞれ続けさまに言わず、一拍おくと良いでしょう。「留守だったら伝言を頼もう」とか「電話中だったらまたかけなおそう」と、相手が既に対応を考えている場合も想定するのです。他にも自分でも対応できる場合もあります。たとえば先方とかなり親しい関係である場合などは、「お電話があったことをお伝えしておきます。」とか「替わりに私が対応できることはありませんか?」もしくは「用件を伺ってもよろしいでしょうか?」などがあります。ポイントとしては、相手に言葉を挟む猶予を与えるように心掛けるのです。そうする事で完結にことが運ぶのです。

 

 

言い方によっては不快な思いも

さて、次は言い方で考えてみましょう。言い方次第では相手に不快な印象を持たれずに済む事があります。ご用件は?という言い方には述語がありません。なので何をどうするの「どうする」の部分がないことで、伝わるには伝わるのですが、乱暴な言い方になるのです。そこで「ご用件は?」を「どのようなご用件でしょうか?」または「どういったご用件でしょうか?」もしくは「ご用件は何でしょうか?」と最後まできちんと言うだけで、印象は大きく変わります。「用件」は、「用件を先に言いなさい」「用件はいったい何なの?」のように使われることが多い言葉なので、迷惑がられている印象が強いという原因のひとつかもしれません。このようなイメージを持つ言葉は、余計丁寧に言う必要があるのです。

さらに言えば、最初に

  • よろしければ
  • お差し支えなければ
  • 失礼ですが
  • 恐れ入りますが

などのクッション言葉を挟むと更に有効です。たとえば、よろしければご用件を伺ってもよろしいでしょうか?とか、お差し支えなければ、ご用件を承りますが?というように、ぐっと言葉が丁寧になります。名前を尋ねる時も同じと考えれば言いでしょう。名前に関しては、用件と違い、忘れていると失礼な場合もあるので、要注意です。因みによくある「お名前を頂戴してもよろしいでしょうか」「お名前頂戴できますか?」は誤った日本語だそうなので使わない方が良さそうです。なので「お名前を伺ってもよろしいでしょうか」がまさにSimple is Bestなのです。ほかにも「お名前をお聞かせいただけますか」「お名前をお聞きしてもよろしいですか」「お名前を教えていただけますか」なども有効です。さらに、「失礼ですが」「恐れ入りますが」などのクッション言葉を挟むとコンプリートとなります。

 

 

最後に

日本語は、本当に難しいと思います。未だに正直どれが正しくてどれが間違いなのか分からない言い回しは、沢山あります。敬語ひとつとってもそうです。たとえば「お伺いしても」は二重敬語といって言葉としては間違いだそうです。よく耳にする、「お伺いしてもよろしいでしょうか」ですが、「伺う」は「聞く」の謙譲語であり「お〇〇する」は謙譲語だそうです・・・。以上二点から、「お伺いする」は二重敬語となるのです。丁寧な言葉使いと自分で思っていても、知る人からすれば、「言葉を知らない人だな~。」と思われているかもしれませんね・・・。僕自身も言葉使いをしっかり勉強した訳ではないので、頻繁に耳にする言葉は、つい使ってしまい傾向があります。なので、これからは、裏を取ってから使うように心掛けるようにします。