食べていないのに太るはチョッと問題
食べ過ぎているわけでもないのに太ってしまう・・・。それらをすべて体質や加齢のせいと諦める前にこんな情報があります。なんと肥満者の7割が陥るとされる「モナリザ症候群」というのがあるそうです。その「モナリザ症候群」の原因は、自律神経にあるといいいます。従ってカロリー制限や運動だけではなく、自律神経を整えることが、「食べていないのに太る」の恐怖に打ち勝てるのです。
交感神経の働きが衰えて肥満になる人が急増中
「モナリザ」は、ルーブル美術館に収蔵されているあの有名絵画とは無関係です。「モナリザ症候群」は「Most Obesity kNown Are Low In Sympathetic Activity」の頭文字(kNownのみ2文字目のN)を取ってつけられた造語で、和訳すると「肥満者の大多数は交感神経の働きが衰えている」という意だそうです。そして驚く事に日本人の肥満者の実に7割が、この「モナリザ症候群」に当てはまると言われているそうです。そもそも交感神経とは、活動量の多い日中に活発になり、心臓の動きや血管の収縮などの内臓の働きをコントロールする自律神経の一種です。交感神経の働きによって副腎からアドレナリンというホルモンが出て、心身が活性化する機能で、車で言うところのアクセル見たいなものです。アドレナリンには、消費カロリーを上げて脂肪を燃焼させ、脂肪をため込みにくくする効果もあります。また、やる気を引き起こす役割もあるので、日中を活動的に過ごすためにも欠かせないのです。
重要なのは自律神経の動き
一方で、夜間に力を発揮するのが副交感神経です。副交感神経が働くと、心身ともにリラックスして、体は省エネモードに切り替わります。つまり、今度はブレーキのような役割をするのです。自律神経のバランスは、心身の健康のために欠かせません。しかし、このバランスが乱れて、日中に交感神経が働かなくなってしまうと、アドレナリンの分泌量が減り、活動量が落ちてしまいます。その結果、消費カロリーが減って太りやすい体になってしまうのが「モナリザ症候群」の正体なのです。
肥満は努力で解決できないと逃げない
肥満の原因を加齢のせいや、体質的に太りやすいなどと考える人は多いと思います・・・。実際のところは自律神経のバランスの乱れが原因となっているかもしれません・・・。とはいえ、「モナリザ症候群」を回避して痩せやすい体になるためには、とにかく交感神経を活性化させればいいのかというと、そう単純な話では無いようです・・・。睡眠不足が続くと、やる気が出ないという経験は誰にでもあります。これは、休息が不十分で、交感神経の働きが鈍くなっている状態の証拠です。あくまでも、日中は交感神経、夜は副交感神経、というバランスが大切なのです。2つの自律神経が交互に、メリハリある働きができる体であれば、「モナリザ症候群」のリスクは少なくなります。脂肪を燃焼し、痩せやすい体になるのです。因みに自律神経は意思ではなく行動によってコントロールしなければならない事を覚えておきましょう。
自律神経コントロールは行動から
日中は、仕事や家事などを精力的にこなすことで、交感神経のスイッチがオンになります。また、とにかくちょこまかと体を動かすことです。そして日常的には、移動をタクシーではなく徒歩、エスカレーターではなく階段を使うなど、小さなことでもアクティブに動くように心がけましょう。逆に夜は、しっかりと副交感神経の働きを高めてリラックスするのです。そのためにいちばん効果的な習慣は入浴です。熱過ぎるお湯はNGで、ぬるめの38~40℃のお風呂に10~15分つかるのがベストです。副交感神経の働きを高めてしっかり眠れば、翌日もまた元気に活動できるはずです。それでも正直これからの季節ついついシャワーになってしまいますよね・・・。とにかく昼間、しっかりと動いていれば、夜は自然に眠くなります。副交感神経への切り替えもスムーズになるでしょう。
最後に
忙しい現代人は、睡眠時間や入浴時間が減っているというデータもあるそうです。それでは自律神経は乱れるばかりですね。今がポッコリお腹の肥満体系でも生活習慣を見直して、自律神経を整えれば、少しくらいおいしいものを食べ過ぎても、自然と太りにくい体になれます。「生活のメリハリ=自律神経のメリハリ」です。とにかくダイエットのためといって、無理な運動や極端な食事制限を行う前に、メリハリのある生活を心がけてみてはどうでしょう。