松村堂

気になることは、気にとめる事にしました。

春が眠いのは気分的じゃなかった

 

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毎日通勤で使う老ノ坂峠の桜もようやく花が開きだし春を実感するようになりました。昨日までの暑さはないものの日差しの暖かさは、間違いなく春の陽気です。昨日は、自宅に帰るとうちの妻が、鰹節を削るカンナと削る前の鰹の燻製を持って帰っていました。妻の仕事の関係で鰹節工場と心安くしていたようです・・・。早速、炊き立てのご飯に削りたての鰹節とその上に醤油をチョロッとかけて猫飯を家族全員で頂きました。「超美味しい!」の連呼でした。これは、最高の贅沢ですね。コーヒーで言うところの引き立てを飲んだみたいな感じとでも言うのでしょうか。とても美味しいので食に貪欲な人は、絶対オススメです。それはそうと近頃は、睡眠が深くよく寝れるのではないでしょうか?この季節よく耳のする「春眠暁を覚えず」です。僕も毎年この季節は、人に10階くらいは言ってますね・・・。そこで今回は、この季節とても眠くなってしまう人のメカニズムについて考えてみたいと思います。

 

春は眠気も全開だけどだるさも全開

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ある研究機関が、全国の20~50歳代の男女400人に対して、春に「だるい」と感じる人の実態調査を行なったそうです。全体として6割の人が、春はだるさを感じやすい季節と思っているようで、年代が高くなるにつれてその割合が高くなるそうです。注目すべきは30代です。この世代は、女性の場合だと全世代を通して最もだるさを感じていないのに対して、男性は他の世代よりも多いという結果になったそうです。だるさの原因として、男性の場合主に仕事、女性の場合は寝不足がトップでした。特に20代女性は、7割が寝不足と回答していたそうです。また、男女ともに人間関係をあげる人も、多くいたようです。春のだるさは陽気のせいだけでなく、社会環境も大きく影響しているようですね・・・。

 

 

それではどうして春は眠いのか

今までの実験で部屋の明かりを調整し、昼が長い夏の条件と夜が長い冬の条件を作り出す実験から、季節によって睡眠・覚醒のリズムが異なることが分かっているそうです。夏の条件では、就床時刻と起床時刻が早まり、総睡眠時間が短くなるというデータがでています。また、多くの人が慢性的な睡眠不足に陥っているようで、睡眠時間が削られてさらに睡眠不足がひどくなるため、朝や日中の眠気が強くなるのです。さらに、睡眠ホルモンとも呼ばれるメラトニンは、冬から夏にかけて、分泌量のピークが早い時間帯に移動するそうです。

睡眠に大きな影響を与える体温も、同じように最も低くなる時刻が早まります。自律神経でも、寒い冬には交感神経が活発ですが、だんだん暖かくなると、副交感神経が優位になってきます。このように、体の中のいろいろなリズムが変わってくると、新しい状態に慣れるまで体と心の不調を生じることがあるのです。なので、春には眠気が強くなるだけでなく、自律神経のバランスが崩れたり、抑うつ気分が強くなったりするのは、このためだそうです。もちろん気温の変化も大きな要因です。冬の朝、寒くて目が覚めてしまう人でも、春になって寝室の温度が15~20℃くらいになると、気持ちよくなって寝過ごしたり二度寝してしまいます。いろいろなことが合わさって、春の眠気を作っているのです。

 

 

春の眠気を乗り越える

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朝の二度寝は気持ちいいものですが、浅い眠りが続くだけなので、朝の二度寝は睡眠不足の解消にはあまり役立たないそうです・・・。それならば、起きなければいけないギリギリの時刻に、目覚まし時計をセットしておいて、アラームがなったら布団を蹴飛ばしてしまいましょう。寒くて自動的に目が覚めてきます。次に、部屋の明かりをつけ、カーテンを開けて太陽の光を浴びましょう。光は体内時計をリセットして、新しい1日を始める合図になります。冷たい水で顔を洗うと、眠気が減ります。ただし、効果時間が短いので、コーヒーやお茶でカフェインも摂りましょう。朝ごはんを食べると、胃腸にある体内時計も目覚めてくれます。これまでは何も食べずに出かけていた人も、牛乳とバナナなど食べやすいものを、少し摂ることも効果的です。気を抜くと、日中にも眠気が襲ってきます。そんなときは、ガムを噛んだり近くを歩いたりしましょう。このようなリズム運動をすると、脳を覚醒させる働きがあるセロトニン神経が活性化されるのです。1人で勉強や仕事をしているときに眠くなったら、歌を歌う他の人と会話するのも効果的です。どうしても眠気に勝てそうもないときには、いっそ眠ってしまいましょう。居眠りではなく「パワーナップ」と考えれば、後ろめたさもなくなります。横にならずに椅子に腰掛けたまま、5~10分ほどだけ眠ります。本当は20分がいいそうですけどね・・・。目をつぶる前に、今ある問題について考えておくと、目覚めたときによいアイデアが浮かぶことがあります。「追想法」というもので、トーマス・エジソンや湯川秀樹博士も、これからアイデアを得ていたそうですよ。とにかく眠気に負けず、充実した時間を過ごしましょう。

 

 

パワーナップの正しい使い方

 

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パワーナップはただ眠ればよいというものではなく、タイミングが大事です。パワーナップの基本は、正午から午後3時までのあいだに20分間眠ることです。パワーナップは、なぜ「午後3時まで」にとらないといけないのでしょうか? 午後の仮眠は、その日の夜の睡眠の先取りになります。ですから、遅い時間に仮眠をとると、夜の睡眠に悪影響がでてしまうのです。そのためパワーナップは、夕方より前に終わっておく必要があります。「20分」という長さも重要です。私たちは寝つくとまず、脳の眠りであるノンレム睡眠が現れます。ノンレム睡眠は、浅い睡眠と深い睡眠に分かれています。ノンレム睡眠が終わると、体の眠りであるレム睡眠にかわります。深いノンレム睡眠のときに目覚めようとしても、なかなか起きられません。さらに、目覚めたあとに頭が元の状態に戻るまでに、時間がかかってしまいます。できれば浅いノンレム睡眠のうちに、仮眠から目覚めたいのです。これまでの研究から、20分の仮眠では深いノンレム睡眠にならないことが分かっています。これらのことから、午後3時までにする20分のパワーナップが最適だそうです。

 

 

追想法(レミニセンス)の仕組み

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眠っているあいだに脳では、必要な記憶が残され、いらない記憶は捨てられるといいます。新しい記憶が脳に保存されるときは、古い記憶とリンク付けされます。これは自分の意思とは関係なく行われるので、思ってもみなかった古い記憶と眠る直前に考えていたことが結び付けられることもあります。 2つの記憶がつながると、新しいアイデアになります。これが追想法(レミニセンス)の仕組みだそうです。

 

 

最後に

春の眠気について書きましたが、少しやりすぎた感も無くは無いですね・・・。それにしても今回の春の睡魔で、僕自身勉強になったのが、パワーナップと追想法です。今後これを仕事で大いに取り込んで行きたいと思います。