働かずに稼ぐ人達の思考を覗く

昔からお金持ちは自分で働かないとされています。もちろん全く働いていない訳ではないと思いますが、仮にそうであったとしたら、どうでしょう･･･。そもそもお金は汗水たらして働いて稼ぐもの、働かなければ稼げるわけがないと印象を持つのが普通です。現に自分もそうして来ましたし。汗をかく仕事は、今も沢山あります。しかし、お金持ちはどうやら働かずしてお金を稼いでしまう人種なようです。お金は自分で働いて稼ぐものという考えを捨てなければお金持ちの世界に近づくことが出来ないのかもしれませんね･･･。そこで今回は、そんなお金持ちとされる人たちの思考回路について考えてみたいと思います。

目一杯働いて稼ぐ限界値を知る

一日というのは分かりきっていますが24時間しかありません。睡眠や休息、お風呂に食事の時間も考慮すると実際に活動可能な時間は16時間程度でしょう。この一日16時間を使って自分自身が動いてお金を稼ぐとなると最初からある程度上限がは見えています。たとえば、アルバイトや派遣の給料は時給計算で決まります。時給1000円だとすれば、どんなに頑張って働いても一日で稼げるお金は16000円が限界です。おまけに、まったく休みなく働いて月30日で48万円なのです。時給が多少増えてもはじめから限界値は決まっている事になります。会社員でも同じ事が言えます。完全歩合制営業など、特殊な例を除いては、会社員の月収もアルバイトや派遣と似たようなものなのです･･･。

全く違う稼げる人と稼げない人

一般的会社員と違い、起業家はまったくの別物で、働けば働くほど青天井に稼げる世界と考える人もいるかもしれません。しかし、現実はそう甘くはありません。独立してもなかなか芽の出ない人が想像以上に沢山います。自分がする仕事の内容の幅が広がり、フタを開けてみると一人社長や一人親方といった人がはたくさん存在しているのが現状なのです。特に一人社長の場合は、独立しても労働集約型の働き方をしている人も少なくありません。お金を稼いでくれる仕組み作りをしなければ、リスクを取って独立しているのに、サラリーマン時代と同じようにはじめから天井の決まっている働き方となってしまうのです。多少収入が増えても馬車馬のように働き、その上リスクだけはサラリーマン以上、という報われないワークスタイルになってしまうのです。従って自分で働いて稼ぐことははじめから限界が決まっているという事なのです。

自分が働くから仕組みを作るへ移行

こんな記事がありました。職業は経営コンサルタントです。独立した後は本を書き、セミナーや研修、それに対面によるコンサルに忙しく猛烈に働いていたそうです。更には、極限まで睡眠時間を削り、なるべく遠方のコンサルを受けないように工夫して効率の良い仕事をしていたそうです。とにかく毎日仕事をさばき続けるのがやっとという状態で年収は1000万を超えるくらいだったそうです。忙しいので子供と過ごす時間もなく、自分の教えているビジネスノウハウのアップデートをすることも出来ない状態が続いたそうです。まさに時間を切り売りする働き方だったようです。

そこで彼は「コンサル業＝対面によるマンツーマンでの支援」というセルフイメージを「相手の持つビジネスの問題解決」というものに変え、その手段を「動画」にしたのです。それまで駆け回って対応をしていたコンサルを辞めてしまい、マーケティングやビジネス改革のノウハウをビデオ撮りして、DVDにして販売することにしたのです。これにより商圏は全国へと広がり、彼は一気に時間とお金を同時に手に入れることに成功したのです。現在彼の年収は推定4000〜5000万円で、まったく働かないで済む日もあるといいます。彼曰くコンサルは必ずしも自分自身がやらなくてもいい。

自分の代わりに動画に語って貰う分身の術で時間が手に入ると言っていました。経営者というのは、ふつう人を使って稼ぐというイメージがありますが、今はネットも動画も個人レベルで手軽に活用できるので、このケースのように動画でコンサルティングという仕組みを作り上げることで、一人社長であっても時間を得ることが可能なったという訳です･･･。

最後に

自分で働いて稼ぐ労働集約型の仕事のやり方は足し算、そしてお金を生み出す仕組みを作るのは掛け算で稼ぐことができます。前述のアルバイトやサラリーマンは足し算で稼いでいます。1時間残業をすれば、その残業代が基本給に加算されるので「足し算」と考えられます。しかし、高収入社長や資産家は掛け算で稼いでいます。DVDであれば100件、1000件、1万件と大量販売することが可能です。それにより、文字通りケタ違いに稼ぐことが可能になるのです。当然、利益は10倍、100倍となる「掛け算」で考えることが出来るのです。