松村堂

気になることは、気にとめる事にしました。

仕事ができない社員への対応

 

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人は自分に向いている仕事や能力に見合った仕事をすれば生産は上がります。しかし、完璧な適材適所の配置や仕事の適性管理ができている組織はないでしょう。そのため残念ながら、生産性が他のメンバーより低く、周囲から仕事のできないヤツと見られてしまっている人材はどの組織にもいるものです。ただ、仕事ができない人がいるとチーム全体の足が引っ張られます。そして、できない人の仕事を他のできる人が、担当することになるので、不平等感が職場に溢れ、雰囲気やモチベーションにも悪影響が出てしまうと考えられます。

 

状況の分析と改善を考える

そもそも指導しながら大事な仕事を任せるより、その人の能力に見合った仕事だけやってもらえれば、チーム全体の生産性が上がると考えるのは、当然と言えば、当然です・・・。しかし、いくら仕事ができないからといって、簡単すぎる仕事しか任せなくなると、組織全体が機能しなくなります。そもそも、仕事ができない人というのは、意外にプライドは高いのです。その一方、自分の仕事に心からの自信がないタイプほど、メンタル面が弱いのです。なので気の弱い人は報告や相談ができず、自分のミスも認められないのです。

 

問題なのは他責思考にある

こういうタイプの人はたいていの場合、仕事で失敗しても「自分は悪くない、指示が悪い」などと素直に非を認めない他責思考が多いと考えられます。たとえ任せた仕事が簡単なものだとしても、結局抱え込むなどしてしまい、同じミスを繰り返してしまうのです。さらに周りからの「せっかく簡単な仕事を振ってあげたのに」との目線や態度を敏感に感じ取り、プライドをズタズタにされ、ますます意固地になってしまうのです。こうなると、評価の低い人のパフォーマンスはさらに低下し、周りの負荷も増えます。そうなるとチーム全体の生産性も結果として下がってしまいます。

 

タイプ別対応で生産性を上げる

仕事のできない人に共通する大きな特徴として以下が上げられます。

1:常に仕事が遅い状態
作業スピードが遅かったり、段取りが悪かったりして、いつも遅れる
2:抱え込んで自爆する
仕事の目的とゴールを確認せず、質問もせず、抱え込み、キャパオーバーとなり自爆する
3:間違えても気にしない
細かい確認に興味がなく、間違えたまま仕事を進める

 

仕事を与える前に警戒心を解く

どのタイプであっても、仕事のできない人の仕事の難易度を落としたり、「なぜ出来ないのか!」と問い詰めたりすることは逆効果です。ここは周囲が割り切って、仕事を進めるプロセスと声掛けを工夫することでチーム全体の生産性を上げるのです。ツールやフォーマットを用意し、指示の仕方を変え、細かくチェックせざるを得ないようにしましょう。大事なのは、その人の苦手なことを仕事のできない当人の頭で考えさせないことです。自分の頭で考えて取り組んだ結果が上記のタイプのどれかになってしまうので、取りあえず考えさせるより、指示と確認方法を変えるのが得策なのです。

 

信頼関係を築くスタートライン

心を閉ざしている限り、相手はこちらの指示を意図通りに受け取ることはありません。成果が出ていないことをフィードバックしたりすると相手は同じチーム内でも自分以外は敵とみなします。そうなると当然、敵に心は開きません。よって、「よく頑張っているね」と存在を認めてあげることが先決になるのです。認めてくれる人を相手は味方と感じます。味方と認識してもらえれば心を開いてくれます。ここからが本当のスタートです。

 

被害を最小限に抑える工夫を考える

いずれにしても仕事のできない人には「期待はしない、しかしバカにもしない」というスタンスで接することがベターだと考えます。仕事ができないなりに頑張っているところを認めながら、確認するプロセスを細かくしていくことが最善なのです。これは仕事ができない人が他部署の場合でも同様だと考えられます。何故ならひとつの部署内で全ての仕事が完結することは少なく、いくつかの部署や関係先とのやり取りが発生するからです。細かく確認するプロセスを入れ、考えさせず作業に集中すれば、部署間を超えた「確認するプロセス」を置くことで被害を最小限にすることが可能になります。あと、最悪のシナリオとして一番怖いのは仕事ができない人の反乱です。重要なミスを抱え込んで大爆発させたり、パワハラ、メンタル問題で会社に訴えてきたり、外部に社内情報をリークするなどです・・・。こうした死なばもろとも的、自爆テロを仕掛けてくる現場は何が何でも避けたいものです。

 

最後に

人は感情の動物です。相手のレベルと心理状況に合わせた大人の対応が、最終的に仕事を速く円滑に進め、チームの生産性を上げることに繋がるのです。実は、僕も今その課題に向き合っている真っ最中なのです。年齢もさまざまで、一筋縄では行きませんが、上記の事を踏まえ作業の依頼をすることでスムーズに行く案件は沢山あります。