松村堂

気になることは、気にとめる事にしました。

預貯金だけで乗り切れない現実と向きあう

 

f:id:rjmatsumura:20181025204825j:plain

 最近の傾向として将来に備えてコツコツと貯金する若者が増えているそうです。確かに財政破たんの危機や、増税それに年金カットなど、とにかく入ってくる情報は、どれも不安な材料ばかりです。そうなると、若者に限らず30代や40台の中堅サラリーマンも当然対策を打たなければなりません。しかし、現実問題どれくらい貯められるか分からない預貯金で足りることなど、正直難しいでしょう。そこで今回は、リアルな現実について考えて見たいと思います。

 

貯金はいくら貯めればいいのでしょう

 まず対策を打つにしても目標が必要になってきます。そこで仮に、今の30代の人たちが老後の安心を築くために、一体いくらのお金が必要になるのでしょう・・・。それでは、現在のリタイア世代の老後必要資金を見てみましょう。某調査会社によると老後の資金としては、2,000万円から3,000万円あれば不安がない、というデータがあります。これは公的年金とは別枠で確保したい資金です。因みに現在の公的年金は月額約25万円が平均的とされています。

そうなると現在の2,000万円~3,000万円とは、30年後のいくらに相当するのでしょうか。 仮に物価上昇率が日銀の出している物価目標と同じ2%で計算した場合ですと3,600万円~5,400万円を意味するのです。もう少し分かりやすくすると仮に目標資金額を5,000万円としましょう。そして現在35歳の人が65歳までにいくら貯金しなければならないでしょうという問題になります。答えは、毎月138,000円の積み立てが必要です。※利回り0%で計算の場合

 

収入自体が確実に増えていく保証があるのか

 これでも、かなり楽観的な試算です。なぜなら、公的年金が今まで通り出ることを疑っていないからなのです。もし、公的年金が減額、あるいは支給開始年齢の引き上げなどが実行されれば、もう5,000万円でも足りない事態すら想像されます。さらに、深堀すると預貯金をする資金はサラリーの手取り額からねん出されるわけですが、その手取り額は今後どうなるかです・・・。少し現実離れしますが、仮に 消費税が20%になり、社会保険料は今の倍の負担になるようなことがあれば、毎月の給料が上がったとしても手取りはそれほど増えないことになってしまいます。些かネガティブすぎる発想ではありますが、これから日本が進んで行く経済の中で、今の経済がどれくらい改善される見込みがあるのか真剣に見守っていかなとだめですね。

 

未来は確実に好転するのでしょうか

 景気が回復すれば、この国も良くなるかも知れないし、 少子化がひょっとしたら食い止められるかも知れません。また、年金も枯渇せず国民全員が心配しなくても大丈夫になるかもしれません。確かにそんな風になればいいなと誰もが思います。しかし、現実はもうかなり厳しいステージまで進行してしまっていると考えて良いでしょう。たとえば、国の借金ですが、2017年には1,000兆円を超えたと言われていますが、それは公債の発行額にすぎないそうです・・・。さらに目に見えないものを合計すると2,500兆円にもなるそうです。そして目に見えない負債とは、即ち増え続ける老人たちを支える将来の公的負担の事と考えられています。

 

世にも恐ろしい専門家の予測

 その巨額な借金を返していくために、これからの現役世代は大変な負担を強いられることは、もうすでに避けられない状態なのです。ある専門家の試算によれば、今生まれたばかりの0歳児がいるとしてそれは、すでに現在の価値に直して1,524万円程度の生涯純負担を背負わされているそうです・・・。さらに恐ろしいのが、まだ生まれていない将来世代に至っては、1億2,000万円を超える負担を背負うことになっているのだそうです・・・。そんな悲惨な未来が来る前に、誰かが何とかしてくれなければ、大変な事になってしまいます。しかし、残念ながら、今行われているのは、残念ながら老人の、老人による、老人のための政治になっている様な気がします。

 

最後に

 冷静に考えてみれば、お得な時代に生きた老人世代と、それを償う宿命を背負わされた若者世代があるとすれば、その中間世代である50代の人達は、こんな悲しい現実を冷静に受け止めないといけないと思うとホント辛いものがあります。それでも、ものは、考えようで、たとえば30代の人なら、まだ有効な対策を打つ時間があります。それは、ちょっぴりリスクのある投資かもしれません。色々種類がありますが、その中でも長期国際分散投資が良さそうです・・・。仮に、これから30年間に1億円を作るとして、その為に必要な積立金額は、毎月67,000円です。※想定利回り8%の場合。複利運用というマジックを使って、世界中の優良な資産を活用しながら、安定した将来を描くことが可能になります。100年に一度といわれる大暴落でも、この投資法の威力が証明されたそうです。なのでとにかく損しないように勉強して、理想を現実にして見ましょう。千里の道も一歩からです。