松村堂

気になることは、気にとめる事にしました。

上司が嫌い仕事が嫌い報告自体が大嫌い

 

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 僕は、社会に入り仕事を始めてから沢山の人と働いた事もありますし、一人で仕事をしていた時もあります。どちらも良い面と悪い面がありましたが、今思い返してみてもそれなりに楽しかった事が記憶に残っています・・・。ただ、組織で働いていた時は、当然の事ながら自分が一番下からのスタートだったので上司や先輩たちに揉みに揉まれました。その中には当時でも「こんな事が許されていいのか!」的ハラスメントのフルコースもそれなりに体験しました・・・。そしていつの間にか自分にも後輩が出来、気が付くと僕も上司の立場になっていました。下っ端の時は、もんくばっかり言うのがある意味仕事だったような気がしますが、上になるとそうは言ってられない事に気付かされました。上司は上司で会社から人格や人を束ねられる能力を試されるのです。

特に部下との意思の疎通は、仕事の効率に大きな影響を与える部分なので僕的には、とても神経を配っているところでもありました。そこで今回は、組織での意思の疎通いわゆる命令系統でもある「報・連・相」について考えたいと思います。

 

大事なようで大事で無い「報・連・相」

 どこにでもある上司と部下の埋まらない溝・・・。特に部下がどうしたら報・連・相をしてくれるのかといったことに悩んでいるリーダーは多いでしょう。また、経験が浅い若いリーダーの場合など、部下にどう言えば自分が思い通りの報・連・相をしてもらえるのか模索している人も中にはいるでしょう。それでは、まず基本中の基本である「報・連・相」について上司が部下に対してやっておくべき事と、上司自身がやっておくべき事を深堀してみましょう。

 

上司が部下に対してやっておくべき事があるとしたら

 まず「報・連・相」ができない部下の中には、そもそも「報・連・相」の正しいやり方が分からないという人もいると考えるべきでしょう。因みに「報・連・相」の一般的な定義を書き出してみました。

報告

上司の指示を実行しながら、途中経過を報告する

一応報告はして来るが、何の報告かイマイチ解り辛い、という部下には、まず何の話をするのかを考えてから、経過を報告するようにアドバイスしてみましょう。

連絡

客観的な事実に基づいて、関係者に状況報告する

憶測や主観が入った連絡が多いというタイプの部下には、事実と予測をノートに書き出して区別してから連絡するように指導してみましょう。

相談

自分で判断できない仕事について、上司に相談する

相談せずに行動して失敗をするという部下には、責任の範囲外の仕事は、上司に必ず相談するように徹底すればトラブルを未然に防げます。

たとえば、「ここからここまでは君の仕事だが、ここからは少し難しいから、その段階になったら相談してくれ」と仕事の担当範囲を区切ったり、「ここまでの値引きは自分の判断で対応しても構わないが、それ以上は君の責任の範囲外だから上司に相談するように」と具体的な指示をする。

 

「報・連・相」を意識するためにリーダー自身がやっておくべき事

それでは、次にリーダー自身が「報・連・相」についてどのように考えたらよいのかを考えてみましょう。

「責任を追求すればミスをしなくなる」という幻想を捨てる

リーダーの中には報・連・相を徹底しなかった部下の責任を追求する人もいます。こんなお話があります。米国の某大学教授が、ある年に大学病院と記念病院の8つの看護チームについて、投薬ミスの回数とミスへの対処方法を調査したそうです。するとミスに対して非常に厳しい罰(長時間の詰問・説教)を課していた看護チームほどミスの報告数が少なく、ミスに対して犯人探しや必要以上の非難をしない看護チームほどミスの報告数が多い傾向が見られました。ところが、実際にミスが起きた件数は、驚く事に厳しい罰を課していた看護チーム(ミスの報告数が少ない)の方が多く、それらのミスを隠していたのです。

「リーダーとしての自分の責任」を理解する

部下の責任をしつこく追求する上司は、そもそもリーダーとしての自分の責任を勘違いしている可能性が考えられます。リーダーの責任とは自分が率いる組織のすべてに及びます。部長であれば部、課長であれば課、もっと小さなチームでもそのリーダーこそがすべての責任を負わなければなりません。

部下が育たないのも、ミスをするのも、報・連・相をしないのも、最終的にはすべてリーダーの責任なのです。

 

最後に

改めて考えてみると「報・連・相」は部下を育てる事でもあり、自分を育てる事にも繋がるのです・・・。部下に「報・連・相」をしてもらう為には、部下を育てるだけでなく、上司である自分自身も成長しなければなりません。なので自身も上司に「報・連・相」を行なっているはずです。部下にどのように指示をすれば、必ずきちんと「報・連・相」があがってくるかを考え、まずは自分から行動を起こしてみましょう。