松村堂

気になることは、気にとめる事にしました。

無いから借りるだから返せない借金の恐怖

 

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 誰もが一度くらいは経験するであろう借金には、個人が個人から借りるタイプのものと、個人が法人から借りるタイプのもの、そして法人が法人から借りるタイプなど、大きく分けるとこの3つになると思います。他にも僕の知らない様々なタイプの借金があると思いますが、そこはきりが無いので割愛する事にします。借金、特に親しい個人の間で緊急に小額のお金の貸し借りが行われる場合は、特にたいした書面も交わさずに借金が行われる事はそこかしこでそれなりにあるでしょう。

但し、ある程度以上の金額などの場合は、貸す側はお金を貸したという証拠を残こし、貸したお金が返ってくるようにしたり、記憶違いを防いだりする為に、「金〜円をお借りしました・・・。」といった内容の書面を書いて渡すことを借り手に対して要求することが一般的であり、そうすることが望ましい、とされています。そしてそのような書面のことを正式な用語で「借用証書」と表現します。そんなピンからキリまである借金について考えて見たいと思います。

 

使い方次第で借金は薬にも毒にもなるツール

 家計で、一時的にお金に困ったとき、借金というのは便利なもので、ある意味救世主となりえます。確かに便利ですが、使い方を誤ると、恐怖の借金地獄というドロ沼への入り口となりかねません。そこで今回は、何も考えないでする借金ではなく、上手な借金の仕方という意味で、色々と堀下げてみましょう。

 

目立たないように記されている金利の罠

 これは実際に借金をしてみないと分からないことですが、わずかな金利の差が、返済額の大きな差に結びつきます。たとえば、100万円を10年返済で借りた場合、金利が2%なら毎月返済額は9200円ですが、金利が15%であれば1万6100円となります。累計返済額では、8万2800円も多くなるのです。金利という数字にうとい人でも、絶対に金利の低い借り方を選ぶべきだと肝に銘じましょう。

あと注意しなくてはいけないのが、金利の高いローンは、見せ方として毎月の返済額が小さく表示されている事です。そこで、人はついつい毎月の返済額が小さい高金利の借金をしてしまいます。このからくりは、返済回数にあります。最悪高金利で借りても、返済回数を短く計算すれば、利息の総支払額が抑えられ、毎月の返済額が少しでも小さくできます。とにかく大事なのは返済回数です。できるだけ短期間で完済する方針を持つことです。低い金利で、短期間の借金で済んだ場合には、支払う利息も最小となり、家計に与えるダメージも柔らげることとなります。

間違ってもカードローンに頼ることは避けましょう。15%ほどの高金利で長期の借金をしたら、借金は雪だるまのように増えるからです。もし短期では返しきれない借金が必要であれば、カードローンではなくて、せめて銀行のフリーローン(3%~13.8%程度)、できれば国の教育ローン(1.78%)などの公的資金からの調達を考えるべきでしょう。

 

他人も巻き込む保証人無し or 担保提供無し

 借金をした後の最大の悲劇を避けるために、この2つが大事です。保証人を立てない、そして、担保提供をしないという事です。もし保証人を立てて自分が返済できなくなれば、保証人に返済の請求がいくことになるので、保証人に迷惑がかかります。あるいは、自宅などの担保を提供していれば、自宅差し押さえ更には競売という可能性もあり、家族の生活まで破壊しかねません。それは、即ち悪い借金といえます。カードローンでは、保証人も担保も不要として借りやすくする代わりに、金利が高くなっているのです。

但し、保証人も担保提供も可能と思う人がいたら、それはそれでまったく違う調達方法が考えられます。仮に保証人を引き受けてくれる人がいるのなら、その人にまず借金を頼んでみるという方法があります。また、担保提供できる資産があるのなら、住宅ローン(リフォームを含む)を検討するなんて方法もあります。銀行の住宅ローンなら低利長期で調達できます。目先の小さな資金繰りではなくて、長期的な資金需要に対応する借金なら、それは良い借金といえるでしょう。

 

なるべく繰り返して利用しない

 借金のもっとも悲惨なのが、多重債務者に陥ることです。借金で困っている人がお金を借りやすくする環境を金融機関が次々とハニーとラップを仕掛けていくので、いったん借金生活に入ると、そこから抜け出せずに、次なる借金に頼って悪循環にはまる人がいます。借金返済のために、また借金をするようになると、極めて危機的状況に陥る事となります。恥ずかしながら僕も以前商売をしている時借りる先を失いカードローンに走った事があります。正直元の生活に戻るまで大変でした。

しかし返せば借金は、減ります。諦めず1つずつ確実に完済していきましょう。複数の借金をして、返済をくぐり抜けるような自転車操業は、決してやってはダメです。

あとリボ払いも絶対ダメです。クレジットカードを利用して支払いをリボ払いで支払うことは、即ち借金をしているのと同じです。おまけに、リボ払いは買い物を続けていくことが前提となっており、借金依存への導入薬ともいえるでしょう。最近なんかは、「今ならリボ払いに変更できます。」とか、「リボ払い変更まであと何日」などあからさまに勧めてくるメールが、必ず届きます。リボ払いで得をしているのは、消費者ではなくて金融業者なのです。リボ払いをしている人は、カード会社にカードローン以上の高金利を、手数料として毎月支払っているようなものです。因みにカードの支払いは、2回までなら金利不要なのでそれくらいは利用してもいいでしょう。

 

最後に

 よく考えてみて下さい。前述でも少し触れましたが、仮にお金持ちが500万円の車を現金で買うと支払いは、500万円です。でも現金の用意できない人は、当然現金で買えないのでローンを組みます。そうなると仮に金利2.9%でボーナス無しで均等払いの120回だった場合支払い総額は、5,763,363円になります。なんとお金持ちでない方が763,363円も多めに払う勘定になってしまうのです。お金持ちは手数料や金利を拒否することができ、お金がない人が手数料や高い金利を結果的に進んで払っている・・・。なんとも理不尽な世の中の仕組みですね。

こんな話があります。多重債務の場合、仮に借金が一つ減った場合、減ってない事にして別の借金に上乗せして返済するのです。そしてまたひとつ借金が減ったら、それもやはり減っていない事にして返済額を増やして払っていくのです。そうすると驚くほどのスピードで借金が、完済できるはずです。普通は、一つ借金が終わったら楽になるので、また次の借金を考えてしまうものです。そこで、せっかく今まで苦しい思いをして返済してきたならその苦しいながらに何とか生活してきた忍耐を上手く利用してそのまま一気に返済しきってしまうのです。この返済方法は僕も実証済みです。コレは、結構効果的なのでやる気のある人は是非、チャレンジしてみて下さい。お勧めです。