松村堂

気になることは、気にとめる事にしました。

強い心をもつ為の思考

 

 

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 ようやくGWも終わりました。長かったせいもあるのか今回のGWは、やたら事故が、目立った気がします・・・。楽しいはずのGWが、一変してしまった人達に対しては、本当に気の毒だと思います。そして一日も早く心と体が癒えることを願います。さて今回は、そんなメンタルのコントロールについて考えてみたいと思います。

 

メンタルを鍛える

 鍛えるという言葉は、時に魅力的に響くものです。実際に現在進行形で何かを鍛えている人はそれなりにいると思います。たとえば、夏に向けて体を鍛えようと腕立て伏せやランニングに励んでいる方もいれば、仕事で活かそうと英会話力を鍛えようと頑張っている人もいるでしょう。それと同様に、見た目や能力だけでなく、メンタルを鍛えたいと感じている人もまたそれなりに多いと思います。内面的なものは生まれつきの性格とも考えられますが、工夫をすれば、ある程度努力で改善したり、コントロールしたりすることは可能なようです。

 

目的がメンタルを強くする

 人は、何かを鍛えたいと頑張っている時、根底には何かしらの目的があるものです。たとえば、体を鍛えたい人の場合、筋力をつけてもっと強くなりたい・・・。とか、見た目の印象をよくしたい・・・。もしくは健康的な身体を維持したい・・・。といった、わかり易いモチベーションがあるもんです。それではメンタルを鍛えたいという場合、その目的や求めるものは何でしょうか?体を鍛える場合と比べると、少しぼんやりとしていますが、それでも何かしら、今の生活の質を上げたいという思いがあると思います。

 

様々な問題を乗り越えるきっかけ

 仮に、日頃から膨大な業務に追われている人の場合、作業中に気が散らないよう、集中力を高められれば、もっと作業効率があげられるのに、と考えるかもしれません。人前で話すのが苦手な人の場合は、緊張のあまりにプレゼンでの失敗をしたくないからと、人前での緊張や不安をうまくコントロールしたいと考えるでしょう。他にも、上司に注意されると一気に落ち込んでしまう、人間関係ですぐ悩んでしまう、自分に自信がなくいつも不安になってしまう、といった悩みを抱えている人の場合も、気持ちを何とかする為にメンタルを鍛えたいと考えるのは、自然なことです。

 

効果は確実に現れる

 何を目的として、メンタルを鍛えていきたいのかが明確であるほど、同じ訓練をしても、効果にははっきり差が出るそうです。専門医曰く、精神的な疾患の治療においても、患者さん自身が、自分の頭の中に、治療の目的やゴールをはっきり描けているかどうかは、回復の過程でとても重視されるそうです。なので今は、病気から回復するということイコール、毎日をポジティブに自分らしく送れるようになるという事のようです。要するに疾病治療と同じく、メンタルを鍛えたいと考えた時には、その目的、ゴールのイメージをなるべく具体的にはっきりと思い描き、モチベ―ションにすることが重要なのです。

 

理想のお手本を見つける

 メンタルを鍛えて、強い心や精神力を手に入れれば、少々のことには動じなくなり、辛い状況にもへこたれずに立ち向かえるようになると考えるでしょう。ではどうすれば、そのような境地に達することができるでしょうか?まずは、目的やゴールをはっきりさせておくことが第一です。そこからは具体的なアプローチの問題に移っていきます。方法は様々ですが、とりあえず、誰かモデルとなる人を見つけると良いでしょう。実際、歴史上の偉人や、現在活躍している著名人の生き方などを参考にしている人はそれなりにいると思います。それに自分にあったメンタルの鍛え方なんて、普通はなかなか分かりませんからね・・・。お手本になる人物がいると、こういう時にあの人ならどう考えるだろう?どう対処するだろう?という想像力も働かせて、その人に近づいていけるような考え方や行動がとれるかもしれません。

 

メンタルの強弱は心の病と無関係

 一つ注意が必要なのは、こういった方法でメンタル強化に励んで、ある程度の効果を実感できたとしても、メンタルの強さは決して過信してはいけないという事です。メンタルが弱いから心の病気になるとか、心が弱い人がうつ病になる。といった考え自体、誤りなのです。たとえば、辛い状況に直面したときに、落ち込まずに前向きな気持ちで受け止められるようになったならば、それは素晴らしい成果です。

しかし、実際にストレスが強い状況で、精神的にはどうにか辛さを感じなかったとしても、体はそのダメージをしっかり受けてしまうということはあるものです。ストレスホルモンなどの作用を通じて、免疫力が低下する。血圧が上がる。あるいは消化器系などに問題が実際に現われる可能性もあります。従って、メンタルを鍛え、ストレス状況をある程度やり過ごせるようになったとしても、身体へのストレスのダメージはあなどらないようにしましょう。

 

最後に

 心が強くなれば、うつ病などにもならないといった過信も禁物です。辛い状況でもどっしりと構えていられる人や明るく立ち向かえる人は、うつ病とは無縁に見えるかもしれませんが、うつ病はあくまでも心の問題ではなく、脳内の機能にトラブルが発生していることが原因で起こります。それが生み出す抑うつ症状は、一般に自分の気持ちや意思でコントロールできる問題ではありません。心の強さ、メンタルの鍛え方とは関係がないのです。

もし通常のレベルではない気持ちの落ち込みが、ある程度の期間、具体的には1週間以上持続しているような場合は、脳内の機能に何らかのトラブルが発生している可能性もあります。どんなにメンタルを鍛えても、心の病気を完全に予防することはできません。これは体をどんなに鍛えても、絶対に風邪を引かなくなるわけではないことと同じです。自分で対処できないと感じたら、無理に心の鍛錬で解決しようとするのではなく、精神科(神経科)を受診し、適切な治療を受けることもひとつの方法です。