松村堂

気になることは、気にとめる事にしました。

慣れないキャッシュレスと向き合う方法

 

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 最近よくこの話題に触れますが、それだけ一日も早く慣れた方がいいと思い、ついつい題材にしてしまいました。今回は、違う角度からの切り口でキャッシュレス化をみてみたいと思います。現在キャッシュレス化が推進される中、現金のような実体が無く、目に見えないお金の為に、何となく使いすぎを心配している人は多いと思います。そこで今回は、キャッシュレスで破産!なんて最悪の事にならないようこれから始まるキャッシュレス時代のお金の使い方をしっかりと考えてみましょう。

 

現代のキャッシュレス事情

 まず、キャッシュレスサービスと言っても、先払い式の電子マネーや、デビットカード、そして後払い式のクレジットカードなど数多くのキャッシュレスサービスがあります。それでは、いったい日本国内ではどれが主流なのでしょうか・・・?一説によるとキャッシュレス決済が民間最終消費支出に占める割合が約19%とされていて、そのうち支払いの約5分の1がキャッシュレス決済されているそうです。また、更にこのうちの約9割がクレジット払いというのが今の現状だとか・・・。最近では、クレジットカードを紐付きにして利用するモバイル決済なるものも普及しているようです。クレジット取引セキュリティ対策協議会なる団体がまとめた資料によると、2017年のクレジットカード取扱高はなんと58兆円にものぼるのだそうです。そう考えるとどうやらキャッシュレス決済を牽引するのは、やはりクレジットカードかもしれませんね・・・。

 

割賦残債額は増加の一途をたどる

 さて、そのクレジットカードですが、今に始まったことではありません。いつの時代でも使い方に気を付けなければとんでもない事になります・・・。クレジット会社等が加盟する信用情報機関によると、国内の割賦残債額は増加傾向にあるといいます。2014年からの5年間で約17億円も増えたそうです。それと合わせてクレジットカードの利用総額が増えているので、割賦残債額が増えるのは当然とも言えるでしょう。とにかくリボ払いや分割払いを利用する際は、返済計画などを綿密に立てる必要があります。

 

キャッシュレス絡みのトラブル

 たとえば、ソーシャルゲーム関連のトラブルなど、未成年の子どもが連絡用のスマートフォンを使い、内緒でソーシャルゲームに課金した・・・。というのがあります。何を隠そう我が家でも子供が、有料ソーシャルゲームでエアコン1台買えるくらいの請求が、来た事がありました・・・。その他にも転売ビジネスで多額負債を作るケースや、有料の人生相談で、ビックリする様な請求が来たりなどキャッシュレスゆえに場合によっては、とんでもないトラブルに巻き込まれたりもします。そしてこの様なトラブルの問題点として第一に考えられるのが、本人の自覚です。何せ本人そのものがお金を使っている意識がなく、お金を使うという怖さです。故に高額決済をしてしまうケースが多いのです。また、リボ・分割払いも浪費に一役買っている場合もあるのでこれも注意したいところです・・・。

 

ポイント還元もキャッシュレスの追い風に

 キャッシュレスが及ぼす損失にはさまざまな要因がありますが、その中でもポイントの還元による「経済的メリット」や「ポータビリティ性」がハニーとラップのひとつと考えられます。クレジットカードには、利用金額の数%を還元するサービスがありますが、最近では「なんたらpay」などモバイル決済アプリが沢山登場し、独自にポイント還元がされるようになりました。一昔前までは、このようなポイントは使い道が限られることもありましたが、現在は大企業が加盟店を開拓し、家電量販店で獲得したポイントをコンビニなどでも使えるようになったのでなおさらだと思います。

 

キャッシュレスが困窮した生活を招く?

 サービスが使い易くなった分、利用することに対してのハードルが下がるのは当然といえば当然です。お金を扱う知識や判断力をろくに学ばず、分割払いやリボ払いを使うと、後々思わぬ危機を招く事があります。たとえば、長期の高額ローンや借金の返済を考えたとき、ボーナスや残業代を含めた収入を当てにすると、後々支払いに困るケースがあったりします。現に今は、働き方改革などで、残業代そのものが減らされてしまっている人達も多くいるのではないでしょうか・・・。

 

 

使いすぎに注意する方法

 銀行口座に入金した分しか利用できないデビットカードがいいかもしれません・・・。口座を生活用とデビット用に分ければ更に安心です。あと、口座残高やクレジットカード明細を定期的に確認するようにしましょう。スマートフォンのアプリを利用するとほぼリアルタイムで確認できるので、慣れればとても便利です。確かに浪費を避けるためにキャッシュレス決済を利用しない・・・。という考えは、節約効果はあるかもしれませんが、国家戦略でもあるポイント還元などの経済的メリットを受け取れない点では、ある意味、損をしているとも言えます。

 

子供へのお金の教育について

 どこの家庭でも子供達に電子マネーをを使うように促している家庭は、少ないと思いますが、今後は、先払い式の電子マネー、即時決済のデビットカードを与えるなどして、自分の利用状況を確認しながら賢くお金を使う術を身に付けさせることが必要なると思います。因みにスウェーデンでは、小学校の授業で銀行口座を開設するため、子どもたちはデビットカードで買い物するのが一般的となっているそうです。

 

最後に

 日本もこれから更にキャッシュレス化を普及したいのであれば、クレジットカードだけではなく、デビットカードや電子マネーなど、自分の支払い能力でまかなえる優しく無理のないお得感満載の先払い式のキャッシュレスサービスを普及させてくれれば、いいのにな~と思います。確かにキャッシュレスサービスは便利で手軽ですが、使い方を誤ると思わぬ窮地を招く可能性も考えられる怖いツールです。しかし一方で、浪費が怖いから現金のみというのも、ポイント還元などのメリットを受け取れません。とにかくこれからは、仕組みをよく理解しキャッシュレス化に対して積極的に取り組む努力をしていかなければと思う今日この頃です。