松村堂

気になることは、気にとめる事にしました。

記憶力の低下を防ぐ良い方法?

 

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 京都も台風の影響だと思いますが、昨日から断続的に雨が降っています。午後からは、雨も上がり、今のところ小康状態ですがいつ雨が降り出すかわかりません。それに明日も京都は雨模様の気配です。この雨で一気に秋が進むような気がします。そういえば、昨日の夜は、通勤で使う老いの坂も15℃まで気温が下がってました。部屋着も昨日からはハーフパンツ改めロングスエットパンツへと衣替えです。とにかく風邪をひく前に布団も含め衣替えの準備をしっかりしておきたいと思います・・・。

さて今回は、誰にでもやがて訪れる記憶力の低下について考えてみたいと思います。もちろん個人差や、記憶障害などの病気も含め人は様々な形で記憶が低下していくでしょう。それにスピードや症状も人それぞれバラバラです。そこで、もしそんな記憶の低下を防げるお手軽な技があったとしたらどうでしょう・・・?という訳で、そんな都合の良い記憶低下予防について調べてみる事にしました。

 

脳の若さはパソコンやゲームが効果的かも

 加齢に伴う記憶力の低下は、アルツハイマー病などの認知症の前段階にみられる軽度認知障害いわゆるMCIの兆候の一つだと言われています。しかし、年齢を重ねても、パソコン操作やゲーム、社会参加などを通じて脳を働かせ続けることにより、MCIになるリスクを下げられるかもしれないという研究結果が報告されていたのです。しかも、この効果は年齢に関係なく得られるということなので期待大です・・・。

 

実際にMCI発症リスクが48%も低くなる

 この研究は、開始時にMCIでなかった70歳以上(平均年齢78歳)の男女2,000人を対象としたものだそうです。研究参加者は、50~65歳時(中年期)および66歳以降(高齢期)に行っていた脳を刺激する活動(読書、パソコン操作、社会活動、ゲーム、クラフト)に関する質問に回答してもらったものです。そして、約5年間の研究期間中、15カ月ごとに思考力と記憶力の検査を受けてもらいその結果、研究期間中にMCIを発症したのはなんと、532人だったそうです。

そしてこれらのデータを解析した結果、中年期にパソコンを使用していた人では使用していなかった人に比べ、MCIを発症するリスクが48%低いことが分かったそうです。そして同様に、66歳以降にパソコンを使用していた人ではMCIリスクが30%低く、中年期および高齢期にパソコンを使用していた人では、驚きの37%低いことも示されたのです。

 

活発な日常生活が記憶低下を防ぐ

 また、友人と交流したり、映画を観に行ったりするなど社会活動の機会がある人や、ゲームを楽しむ機会がある人では、MCIリスクが20%低く、クラフト作業などでは、高齢期でのみMCIリスクが42%低下していたそうです・・・。そのほかにも、こうした頭を使う活動の種類が増えるほどMCIを発症するリスクが低下することも示されました。たとえば、頭を使う活動の機会が全くない場合と比べて、2種類の活動で28%、3種類の活動で45%、4種類の活動で56%、5種類の活動で43%のリスク低下が認められたそうです。そう考えると人との接点は、とても大切な事がわかります。人間ひとりでは、誰も怠け者・・・。と昔からよく言われていますからね。

 

いくつになっても頭を使う

 それではなぜ、頭を使っていれば認知機能が低下しにくくなるのでしょうか・・・?それは、残念ながら現時点でその理由は不明だそうです。ただ研究者達によれば、頭は使えば使うほど脳がポジティブに反応するようです・・・。とのことでした。但し、頭を使う活動の機会が多い人は、運動習慣を持っていたり食習慣が健康的であったりする場合が多いのかもしれず、これが認知機能の低下を防いでいることも考えられています。なので脳だけを働かすのではなく、普段からの運動や食生活にも気を配る事が、記憶低下を防ぐ一番の近道かもしれません。

 

最後に

 という訳で、結論としては70歳以上になっても頭を使う活動に取り組むことはとても有益だということです。こうすることで100%MCIが予防できることを証明したわけではありませんが、今回の研究で証明されたように、何歳になってもこうした活動を始めるのに遅すぎることはない、ということが示されたような気がしました。考えてみれば、今社会問題にもなっているセルフネグレクトもしかりです。ごく普通の人として、生活において当然行うべき行為を行わないであるとか、もしくは行う能力がなくなるなど、人との接点がなくなると徐々に自己の心身の安全や健康が脅かされる状態に陥る可能性が高くなると思います。なので、面倒がらず積極的に人と接点を持ちガンガン読書にパソコン、そしてゲームに勤しみましょう!