世渡り上手を科学する
世の中に存在する成功者と言うのは、お断わりの仕方が上手でそれと同じくらい頼みごとも上手だといわれています。人は長く生きていると、さまざまな人との出会うものです。そんな沢山の出会いの中でいかに信頼関係を築けるかが人生において大きな明暗を分ける事になります。そこで今回は、成功する人の共通点について考えてみたいと思います。
今さらではありますが、どの世界でも成功している人というのはたいていの場合、断わり方が上手だとされています。なので本当にできる人や、信頼されている人というのは、引き受け方よりどちらかといえば、断わり方の方が上手なのです。たとえば、上手な断られ方をされた場合、断わられた人はけっして気を悪くしていないという事です。なので必然的に人間関係が悪化したりはしないのです。それどころか断わられているのにもかかわらず、心地よさそうだったりもします。断わっておきながら、相手からより信頼され、断わったことが次につながる関係を築くことに役立っていくのです。そこでこれぞ断りの極意的なものを色々と調べてみました。
日本人は断るのが苦手な民族
日本人はついたのまれると嫌と言いにくい・・・。とか、面と向かって断わったら角が立つ・・・。もしくは、冷たい人だと思われそう・・・。などなど、本当は断わりたいのに引き受けて、あとで後悔することが多いように思われます。僕自身も間違いなく断わりベタだと確信しています。考えるに断わり方というのは、実のところ引き受けることよりも大切なことではないでしょうか。そこで、なるほどな・・・。というお断りについて色々と紹介してみましょう。
できるだけあいまいな返事をしない
- 少し時間を下さい
- なんとか考えてみます
- だいじょうぶかもしれませんが
- 一応なんとかしてみますけど
ていうのはまずNGです。断わりたいなら相手に期待をもたせる返事は絶対にやめましょう。あいまいな返事をすると、人によっては、引き受けてもらった。と思いこんでしまいます。結局引き受けられなかった場合「期待してたのに」「できるみたいなこといってただろう」と、はっきり断わる以上に失望させたり怒りを買ったりすることにもなります。
頭ごなしに相手の依頼を拒否しない
- そんなことを言われても無理なものは無理です
- こちらの状況も考えてください。ぜったいに無理です
- 今さらそれは無理です
こんな断わりかたをされたら、誰でもムカつきます。 とりあえず断るにしても相手の人格まで否定するような言い方は避けるようにしましょう。
お礼とお詫びの二段構えで対応
たとえば、飲み会のお誘いを断わる場合などは、
- 誘ってくれてありがとう = お礼
- 残念ながらきょうは行けません = お断わり
- せっかく誘ってくれたのに本当にすみません = お詫び
仕事などの依頼を断わる場合は、
- 申し訳ありません = お詫び
- お力にはなりたいですが、現状厳しくお引き受けできません = お断わり
- ご理解いただきありがとうございます = お礼
断わるときは代案を用意する
上司や取引先から今日中の仕事や残業を頼まれた場合などは、ほかの仕事で忙しいんで、ぜんぜん無理です!というより、どうしても今やっている仕事を優先しなくてはいけないので、今日中の締め切りだと難しいです。ただ、明日の朝イチから取りかかって昼までに仕上げることはできますがそれでどうでしょう?の方が全然いいと思います。また仕事ではなくても、今日は無理だけど来週の今日ならOK・・・。とか町内の役員はできないけど、当日のイベントのお手伝いならできます・・・。など。とにかく代案は、角を立てずに断わるための素晴らしい技のひとつです。ただし自分で用意した代案も「やっぱりできません」は最悪ですけどね・・・。
断わる理由は端的に
たとえば、あの~現在A社とB社の案件を抱えておりまして、社内的には別件のプロジェクトが動き始めておりまして、それにつきまして先月の会議のときに課長からのご指示でこちらの資料集めもございまして・・・。それと、個人的な用事も重なっており・・・。これでは駄目です。例え本当のことでも答えが長ければ長いほど言い訳にしか聞こえません。理由は簡潔にが原則です。~申し訳ありません。ちょうど複数の案件を抱えていて、手が回らないため、すみませんが今回はお引き受けできません・・・。がスマートでしょう。
極力嘘の言い訳は避ける
その日は先約があって・・・。今日はちょっと体調が悪くて・・・。といった嘘の理由も時には使わざるを得ないことがあると思いますが、すぐバレるような嘘や、妙に手の込んだ嘘は絶対に止めましょう。原則としては、なるべく正直にが結局正解なのです。とくに行動範囲の近い人に対しての嘘は禁物です。行動範囲を把握されやすくバレる確立が高いですからね・・・。
断わる基準を定める
迷っているうちずるずる引き受けてしまう、というのは最悪のパターンです。自分自身が迷わないためにはまず、これは断わる・・・。こういう話は引き受ける・・・。という基準を決めておきましょう。 仕事でも遊びなどの誘いでも、自分なりの基準を決めれば、迷うことも少なくなるでしょう。
- 相手だけが楽をする頼み事なら断わる
- 自分だけが損をするような頼みごとも断わる
- 誰ででもいい仕事ならば断わる
- 知り合いの知り合いの頼みごとは引き受けない
- 体がきついと思う誘いは断わる・・・。
- 得るものがまったくないと思えば断わる
- 週末はプライベートを優先する・・・。
- 借金と保証人は絶対に引き受けない
こんな感じでどうでしょう?。どれかひとつでも参考になれば幸いです。
最後に
とは言ってもなかなか自分自身のキャラクターを確立するのは、難しいものです。ただひとついえることは、とにかく人にどう思われようが、自分が正しいと思うことは人目を気にせず、体裁を構わず堂々と行うことにあります。人はいいところを見せようと思った瞬間からおかしなバランスに入るものです。そのバランスを保ち続けるために無駄な動きをして更に大きくバランスを崩しそのバランスをとるのにまた無理な動きをするのです。これ以上は修正できないと判断するところが来たときには、迷わず考え直す強い意志を養いましょう。