松村堂

気になることは、気にとめる事にしました。

腹が立つ気持ちをコントロールする

 

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 めっきり秋めいてきました。そんな季節、乾燥肌の僕としましては恐怖の季節でもあるのです。という訳で先週の休日、久しぶりに掛かりつけのの皮膚科へ行きました。今まで大切に使っていた乾燥肌用のスペシャル軟膏が、遂に枯渇寸前になったからです。診察室に入って先生が、「3年ぶりですね!」といきなり懐かしがってもらい、なんか妙に親近感が湧きました。今年は未だ体に湿疹が出ていないのですが、とりあえず診察してもらうことにしました。

先生:「松村堂さん、どこにも湿疹は見当たらないですね・・・?」

僕:「まだです。けど、湿疹が出る前に予防したいのでありったけの保湿剤と凄くよく効く例のスペシャル軟膏を下さい。」

とお願いし、ローションタイプとクリームタイプの保湿剤をドッサリ貰い、凄くよく効くスペシャル軟膏を処方してもらいました。帰りる間際に先生が、「そういえば、軟膏を3年間も大切に使っていたのは凄いですが、正直軟膏の効能は、せいぜい3ヶ月ですよ・・・。」と言われ思わず唖然としました。

そうなると僕の大切に使っていた3年間はただの思い込みだったということです。そう思うと「病は気から」というのはまんざらウソじゃないんだな~と改めて思いました。

さて今回も、怒りのコントロールについて考えて見たいと思います。それにしても腹が立つというのは、本当にエネルギーを使うもんです。食欲は大して落ちないものの寝られなかったり、集中できなかったりと、まあまあ厄介なものです。そんな腹が立つ気持ちを上手くコントロールできればそれに越したことはありません。そこで改めて怒りのメカニズムについて分析してみました。

 

そもそも怒りの原因とは

 怒りの感情は、生活のあらゆるシーンで突然起こる可能性があります。職場の上司や部下、パートナーや家族、友人に対してなど、自分の身近にいる人物に対しついイラっとしてしまう人もいるでしょう。職場でも、プライベートでも、とにかく自分と近しい相手に怒りを感じてしまう・・・。そんな「怒り」に共通しているのが、相手への期待値の高さと、相手を自分の思うとおりにコントロールできなかったことにあります。即ち自分の思うとおりにいかないことや、自分の願いが叶わないという状況がどうにも受け入れられず、気持ちが高ぶり最後には相手を責めてしまうというパターンなのです。

 

怒るが及ぼすデメリット

 もともと怒るという行動は、大昔より敵から身を守るために備わった人間の本能とも言われています。勿論、それ自体悪いというわけではありません。しかし、そのせいでやっかいな問題を引き起こすケースが非常に多いため、結果怒って良いことにはならないのです。その理由としては、思考が正常に働かなくなるからです。昔からよく聞かれる「か~っ!となって頭に血がのぼる・・・。」という言葉どおり、血液量が脳に集まり過ぎると脳のパフォーマンスが低下します。そのため正常な判断ができずに仕事の能率が下がってしまい更には、新たな発想までも生まれ難くなるとされているのです。

 

確実に人間関係が悪化する

 相手に怒りをぶつけてしまうと、自分の期待どおりに事が運ぶどころか相手からの信頼を失い、更に良くない方へ進む可能性が生まれます。下手をすれば相手は自分のもとから去ってしまうかもしれません。たとえそれが相手のためと思ってしたことだとしても、受け止め方は人それぞれですからね・・・。たった一度の怒りが、その後の関係に大きなリスクをもたらしかねないのです。なので気軽に怒るのは絶対に止めましょう。

それに怒りというのは体に病をきたす原因にもなります。怒りは交感神経が活発になりアドレナリンが出ている状態が続くのです。つまり、体が攻撃態勢で緊張状態という事です。血圧も上昇するだけでなく、脳血管障害、心臓発作など、さまざまな病の原因にもつながりやすくなると言われています。なので怒るということは精神面だけでなく、体への影響も考えなくてはならないということです。

 

怒りの本質に隠れる別の感情

 とにかく「つい怒ってしまう・・・。」という癖がある人は、自分自身の心に何らかのストレスを抱えている状態が考えられます。たとえば、問題に対し思うようにいかない、対応できないなどと脳が感じると、その混乱が怒りに変わったり、また過去の傷ついた経験から、その時に受けたダメージがよみがえり、無意識に脳が拒絶や防御をしようと怒りに変わったりするそうです。ようするに怒りの本質には、潜在的に自分が持つ悲しみ、不安、混乱などが背景にあるということを理解しましょう。

 

怒りを感じた時にすること

 怒りを感じたら、ひとまず深呼吸をしましょう。前述した様に怒りは交感神経を活発にさせ、なおかつ筋肉が緊張し、自然に行う呼吸が浅くなります。まずは怒りの対象から遠ざかり、腹式での深呼吸を繰り返しましょう。深呼吸をすることで、副交感神経の働きを強め、緊張がほどけて怒りも徐々におさまっていきます。

とにかく怒りを感じている自分を客観的に見つめましょう。怒りに支配されていると、正常な判断がし辛いものです。すぐに相手にやり返そうと行動を起こすのではなく、怒っている今の自分に気づき、自分自身を客観的に見つめていきましょう。時間を置けば脳が正常な状態に戻るので、冷静な判断ができるようになります。

それと自分だけの考えを押し付けるのではなく、たとえ納得できなかったとしても、相手の考え方を認め、尊重し、耳を傾けながら聞いてみる術を身につける事が重要です。それができるようになると相手の不安は和らぎ、信頼関係がより強いものになっていくはずです。

 

怒りを鎮める瞑想の習慣

 怒りを感じやすい人というのは、実は自己肯定感が弱く、ネガティブ思考に陥りやすい人でもあるようです。なので当然今の自分にも満足できていません。怒らない自分をつくるには、自己肯定感を高めていく練習が必要です。そのために、ほんの少しの時間でも生活の中に瞑想を取り入れてみましょう。単にネガティブな心を打ち消そうとしても効果はありません。瞑想は、気づきの練習とも言われています。

今ここにいる自分自身の体や心に意識を向けて、今ある自分の状態に気づいていくことで、客観的に物事を考えられるようになり、ネガティブに陥ってしまっている思考を浮き沈みのない平坦な状態に戻すのです。瞑想方法としては、一般的によくある、あぐらでも正座でもいいので、背骨を真っ直ぐにして座ります。そして目を閉じて、静かに自分の呼吸に意識を向けていきます。

最初のうちは、なかなか集中するのが難しいかもしれませんが、それでもこうして客観的な気づきを繰り返し練習していくことで、真っ先に脳がネガティブな思考に陥るのを防ぎ、これまで怒りを感じていた対象の前でも平常心を保てる強い心が養われていくようになるのです。たぶん・・・。

 

最後に

 僕の場合は、初対面の人と関わる事が比較的多い仕事なので怒りというより、お客様とのトラブルに苦戦しているかも知れません・・・。そんな時に必ず大きな深呼吸をして落ち着くようにしています。心を落ち着かせるのは、人に言われて「はい、そうですか。」とは簡単に行きません。結局は、そんな意見を参考に自分なり解決方法をあみ出すしかないのです。なのでノートか、スマートフォンのメモ欄に平静を取り戻す方法をリストにして保存する事をお勧めします。その都度読み返すと早く冷静さを取り戻せるかもしれません。僕はいつもその方法をとる様にしています。