松村堂

気になることは、気にとめる事にしました。

リスペクトされない社長の共通点

 

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 今までに経験したことがないGWが始まろうとしています。通勤の道すがらいつもなら普通に開いているお店も短縮営業や終わりの見えない休業に不安を抱えていることでしょう。皆さんも色んな意味で同様に不安だと思いますが、とにかく僕たち国民ひとりひとりが今やれるコロナウイルス対策を確実にやっていくよう努力して一日も早くこの状態を抜け出すよう頑張りましょう。さて今回は、唐突ですが「雇用主」について考えてみたいと思います。雇用主つまりは企業であれば、社長=CEO(最高経営責任者)についてです。ひとことに社長といっても様々なタイプに分類されます。たとえば、大きな会社で資金的体力のある社長や、逆に零細企業の親方子方でやっているような社長とかです。そこでこの全く違うタイプの社長についてそれぞれにフォーカスを当ててみることにしました。

 

裕福な社長とそうでない社長

 前述したように社長には、様々なタイプがいます。たとえば、売上高が数百億円規模で、潤沢な資金力を誇る余裕の社長…。一方、赤字で来月の資金繰りにも苦慮している社長…。ひどいのになってくると数か月間も社員に給与を満額払えず、給与の遅延が慢性化している困窮社長も存在するかと思います。しかし、どの社長も同じように資金を増やしたいと思っているはずなのに、どうしてこれほど大きな差がついてしまうのでしょうか。資金を潤沢に留保できる社長、資金が増えない社長、双方ともに与えられた時間は等しく1日=24時間です。だからと言って「余裕のある社長は、そうでない社長よりも100倍長く働いているのか?」というとそうではないでしょう。

 

成功キーワードを見極める

 恐らくそこには、業種や業態を超えた社長の厳しさや、考え方の差が表れているのでしょう。特に裕福でない社長には、ある共通点があると考えられています。たとえば、真面目で一生懸命仕事をする、努力の鬼のような社長が、案外資金の増やし方がわからないために会社をダメにしたりするそうです。真面目に仕事をすることだけが、必ずしも事業の成功には繋がらない一つの例なのです。自分が正しいと妄信(もうしん)し、馬車馬のように一日中働いている社長が今の日本の屋台骨を支えているような気もしますが…。いずれにしても利益を上げること=資金を増やすというのは専門家曰く、この2つはまったく別物だそうです。

 

経営方針の大きな違い

 たとえば、毎期継続的に数億円単位の利益を計上している会社があったとします。しかしそんな会社でも突然、消える(倒産)ことが現実にあります。これは、資金を増やすためには、利益を増やすのとはまったく違う経営が必要であることを意味します。裕福な社長とそうでない社長の格差は、間違いなく資金の増やし方の格差と言っていいでしょう。なので利益の格差では決してありません。実際問題、裕福な社長とそうでない社長とを分ける格差は現に存在し、双方ともになるべくしてなった結果とも言えます。要するにこの差は資金というものに対する考え方、いわば資金重視の経営ができているか否かの違いなのです。と、専門家が言ってました。

 

 

 

見直すべく売上至上主義

 多くの社長は、創業時から「売上をすべての価値基準」にして経営しているといいます。「攻撃は最大の防御」と妄信し、売上を上げるために迷うことなく投資します。金融機関から融資も受けて、必ず儲けて成功すると信じています。今まで付き合ったことがないような大企業と取引の機会があれば、迷うことなく乗ってしまいます。厳しい取引条件を提示されても、(大企業との取引なので)銀行が融資をしてくれ、のちの回収が間違いないからです。しかしその結果、見積もりや納期、品質検査、アフターサービスといった厳しい条件に従わなければならなくなり、やがて経営は火の車になっていきます。それにもかかわらず、社長は業界の成功者としてのステータスを求め、「我が社は一流企業から認められた」と口癖のように自画自賛し、裸の王様状態になっていくのです。きっと自分の周りに心当たりのある社長がいるはずです…。

 

 

気が付けば自転車操業

 生かすわけでもなく、殺すわけでもなく、設備投資の借入金があるため撤退すらできず、突然、来月から単価を10%カットすると言われても断れず、利益の出ない仕事でも休日を返上し、深夜まで残業しながらこなす毎日…。これってある意味、中小零細企業の現状のようで悲惨です。社長は、いくら働いても労働基準法に抵触することはありませんが、長く続けていればいずれ体力の限界がきます。体調を壊してしまい、廃業への道を進むことになります。そしてこのような会社の社長が資金相談融資の窓口を尋ねたところで、焼け石に水(わずかばかりの努力や援助では、効果がほとんど期待できないことです。何故なら設備投資した借入金が重くのしかかるからです。また、(大手)取引先1社とわずかな利益で取引する会社も同じような運命をたどるからです。主導権を完全に取引先に握られていて、どんな要求も呑まなければならず、資金は減る一方で、借入に依存して抜け出すことのできない自転車操業の道を歩んでいくのです。

 

最後に

 以上のことから資金が増えるどころか減る一方の企業がなんとなく見えてきたと思います。そこでもう一度、改めて資金の増えない会社の共通点を整理してみました。まず、自社の強みが何か知らない、もしくは気づいていない。現状のことで頭がいっぱいで将来の夢・構想が浮かばない。同業者との差別化要素がまったく見当たらない。取引先を選べない…。そして、こうした会社に共通するのは、社長が数字に弱く、資金重視の経営をしていないからだと考えられます。そういう経営者は、売上を上げることしか考えていないので、結局のところそれらに時間を奪われ、実は資金の増加に繋がるような仕事はほとんどできていないのです。そうなると必然的に社長同様、社員も資金が増えない仕事をしてしまいます。いくら時間をかけ、汗水垂らして馬車馬のように一生懸命仕事をしても資金はいっこうに増えてこないのです。以上の事柄を参考にもし自分も会社社長を目指すなら、頑張ってリスペクトされるトップを目指しましょう。