松村堂

気になることは、気にとめる事にしました。

尊敬される上司にある人望とは

 

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 交通事故から12日が過ぎ痛みが薄れだしたところとはっきり痛いところが明確になってまいりました。足首やひざ腰などの打撲及び擦過傷は日に日に治り少しかゆいです。しかしながら肋骨と首はいっこうに痛みが取れず昨日からリハビリがスタートしました。整形外科の先生曰く「これは少し時間がかかりますよ~…。」って軽くビビらされました。できれば今年の事故は今年のうちに完治したいものです。さてこんかいは、誰でもが持ち合わせない「人望」について考えてみることにしました。

仕事によっては沢山の部下を従えてする場合と少数精鋭制でほとんど部下を持たない場合があります。たとえば、自分に憧れて、自分を目標にしている部下がもしいたとしたら、仕事を任せるのは簡単でしょう。そこで、こっそり胸に手を当てて考えてみましょう。正直言って自分には人望があるのか…?はたして自分についてきてくれる部下は何人いるのか?仕事を任せられる部下が何人いるだろう…?そもそも人望の厚い上司とそれを慕う部下の信頼に溢れる空気感は、見てればすぐにわかります。ただ一緒に仕事をするのではなく、「志」を共にし、リスペクトし合い、人生の大切な時を共有する。そんな関係性は、部下をもっている若しくはこれから持つという上司にとっては正直理想と言って良いでしょう。

 

人望の厚い人の共通点とは

 そもそも人望とは辞書で調べてみると、他人から崇拝(すうはい)されるほどの信頼を集め、期待されている状態を言います。この人ならやってくれるんじゃないか、この人と一緒にいたら人生がもっとよくなるんじゃないか…。そういう期待を集める人なのです。あと、チョッと違いますが「人気」というのがあります。比べて考えると以下のようになります。社会でいえば人望は「仲間」から、人気は「顧客」から支持されるということです。たとえば「人気があって人望がない人」は、スタープレーヤーに多い特徴だそうです。人気の俳優、人気のスポーツ選手、人気の営業マンなどは、価値を提供する相手には支持されたとしても、一緒に働く仲間から評判が悪いと、人望はないということになります。つまり、人望とは、一緒に長い時間を過ごす仕事仲間から、その人間性の本質をみられ、一貫性のある人物かどうかを問われているといえるのです。そう考えるとなかなか人間関係を構築していくのは難しいですね…。

 

リーダーにあるいくつかの要素

 人望について最も実用的だと感じるものが、次の要素です。まず最初は論理的に説明し、相手を納得させる力です。その次に周囲の人と愛情深く関わり、成長を願う温かい心。そして最後は、この人は裏切れないと思わせる、ほどよい緊張感、ある種の怖さを抱かせる無言の威圧感でしょう。

この三つで理想のリーダーがコンプリートされます。なので一つしか持たないリーダーなんかは、困ったリーダーとなります。たとえば、理屈ばかりで情に薄く、怖さもない。また、いい人ではあるのですが理屈で説明できず、怖さもない。最後は論理的な説明がなく、情も感じられず、ただ怖いだけというのもあります。こういったリーダーであれば、なかなか人はついてきません。あと、どれか二つの面を持つリーダーは、優秀なリーダーといえるでしょう。たとえば、理屈も言えて情もある。部下からすれば気安く関われる優しいリーダーですが、怖さがないので、ここぞというときに基準が下がります。どちらかと言えば、仲よしクラブ的なチームを作りがちかもしれません。逆に、理屈が言えて怖さもあるのですが、情が感じられず、冷徹なパターンもあります。仕事はできても部下の離職が出てしまったり、成果を上げても上司についていきたいと言ってもらえなかったりと、ドライで孤独な上司になる傾向があります。あと、情と恐怖を持ち合わせるリーダーは、なかなかまれです。「アルプスの少女ハイジ」にでてくる「アルムおんじ」みたいなタイプかもしれませんね…。

 

人望のあるリーダーの特徴

 三つの要素を持ち合わせたリーダーは、論理的で、情に厚く、かつ怖さもある。とにかく「この人の期待に応えたい」「この人のために働きたい」そう思わせるリーダーは、まさにこの三つを兼ね備えていると言えるのです。優れたリーダーというのは、どこか怖さを感じるのですが、それを上回る愛情があるので、とてつもない魅力を周囲に感じさせるのだと思います。従って自分が人望のある上司になる為には、バランスよく強弱をつけていきましょう。強く出過ぎるところがあれば少し抑え、弱い面があればそこを強化すれば確実に部下から慕われるいい上司になれるはずです。

 

人望強化大作戦

 それでは人望強化の方法を考えていきましょう。まず論理的であるには、「言語化」と「理由づけ」が重要です。この面が弱い人は、「感覚」や「感性」で仕事をしてしまっており、自分の考えを言葉にしたり、表現したりすることがすこぶる苦手と言えるでしょう。なぜこの仕事をするのか、この仕事をするとどんな価値があるのか、自分が考えていることを言語化し、仕事の理由づけする習慣をつける必要があります。具体的には、文章を書くことが推奨されています。次に感覚で話す人は、その場の勢いや感情で話を進めてしまうため、言語化がおろそかになってしまいます。日々の日報や業務報告書など、文章を書くときに、これは論理的であるための文章作成なのだと認識して取り組むと、強化されていくでしょう。そして愛情の部分を強化するには、「関心を示す」「声掛け」が有効です。この面が弱い人は、あまり声掛けをしていません。「仕事の進捗は大丈夫かな? 何か問題ないかな?」「よく頑張っているね~…。」そういった自分の心境や相手への関心を言葉にしていないので、非情な人と見られてしまうと考えられます。なのでとりあえず「声掛け」からスタートするといいでしょう。部下が今どんな気持ちなのか聞いたり、自分が相手に期待していることを言葉にしたり、関心を持っていたらするだろう言葉を口にすると、驚くほど良い効果が表れると思います。部下は、上司に関心を持ってもらうことでモチベーションが急激に高まるといいます。そんな部下の様子を見て、元々関心が薄かった人でも、徐々に高めていくことができるわけなんです。

 

人望のあるリーダーは志が強い

 そして、強化するのが最も難しいのはやはり恐怖でしょう。慕われていると言えば聞こえはいいのですが、言い換えれば、ただのゆるいリーダーかもしれません。論理的で愛情たっぷりで恐怖もそれなりでいいのはいいんですが、それ以上に「志」が重要なのです。絶対に達成する、何としてもやり遂げる、この志が強く、その志を「なぜやるのか」という理由付けと、それを行うことで皆が成長できるという愛情と情熱、この熱量が高いことによって、「この人の志を応援したい」「この人の志は邪魔できない」「この人を裏切ることはできない」という緊張感を生むのです。高い志に向かい、まっすぐに進む姿を見て、人はその背面にほのかな恐怖を感じるのです。自分自身の恐怖を強化したければ、恐怖を強める必要はありません。志を高め、「理」と「情」だけを強化すれば、「恐怖」はほのかに立ちあがってくるはずです。

 

最後に

 ところで、皆さんはピンチのときに、どんな振る舞いをしていますか?普段は尊敬され人望の厚い人物でも、ピンチに陥ると、人格が崩れてしまう人がいます。たとえば、売上が上がらない、思ったような結果が出ない、他者から批判を受けた、自分が評価されない、プライベートがうまくいっていないなど、人生において、いろいろなピンチが訪れます。そんなとき、理由を説明しなくなったり、愛情を示さなかったり、やたら「恐怖」を前面に出したりすると、部下は「普段のあなた」ではなく、「ピンチのあなた」が本性だと捉えます。したがって、ピンチのときこそ人望が問われていると認識するべきなのです。なのでむしろ、ピンチのときは、人望を獲得する絶好のチャンスなのです。ピンチのときでもブレないあなたを見て、部下はあなたに強い一貫性を感じ、尊敬し、崇拝するようになるのです。平常時だけでなく、ピンチのときも平常心をキープして、いかにピンチをチャンスに変えることができる素晴らしい上司かをこれからの部下たちに見せつけてやりましょう!もちろん部下がいる前提ですけどね…。