松村堂

気になることは、気にとめる事にしました。

ベストを尽くす働き盛りのリスク

 

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今日は、営業しないけれどお店に出てきて大掃除に年始のセール準備に大忙しでした。午前中に年内最後の成約車両を登録して営業活動はすべて終了。それにしても寒いのもそうですが、空気が乾燥しているせいか手がカサカサ状態です。おかげで装飾品の飾り付けをするたびに紙で指を切りまくり名誉でもないですが負傷兵状態になりました・・・。そして今回僕の仕事納めメニューは、WEB関係の更新と店舗のセール用POPの作成及び貼りだしです。あと観葉植物にたっぷりお水をあげてトイレ掃除をして完了。営業日でもないのに準備だけでドッと疲れました。まるで今年1年分の疲れがまとめて来た様な感じでした・・・・。そんな突然来る疲れにこれから、注意しないと「突然死」なんて事にもなりかねないので来年からは、無理せず仕事する方法を考えて行きたいと思います。そこで今回は、そんな働きすぎについて考えてみたいと思います。

 

自覚症状の無い疲労は死を招く恐れあり

疲れがたまっているのにそれを認識できない、それはまさに疲労感なき疲労です。そして、その先に潜む最悪のケースが過労死や突然死なのです。人は運動とか体を使ったときの疲れは自覚しやすいですが、たとえばデスクワークしているだけだと疲れたという感覚を持たないことが多いとされています。また、大きなプロジェクトを成し遂げたとか、成果を出して昇級したとかで意欲や達成感が高まり、興奮状態、幸福感や高揚感に包まれていると、脳は体からの警告を無視して疲れを疲労感に変換しないことがあるとのことです。要するに前頭葉が容易に疲労感を消してしまうのです。

 

 

疲れは自律神経に負担がかかって発生する

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自覚のない疲労感いわゆる隠れ疲労の正体は、脳の眼窩(がんか)前頭野という部分が送って来た疲労データが前頭葉に届く際、快感物質や興奮物質が分泌されているからです。すると送られて来た疲労データの警告をかき消してしまうのです。恐らく自分の健康に自信を持っていて、かつ仕事が好きでバリバリこなすタイプの人ほど危険だと考えられます。老化が最も激しいのが自律神経。自律神経の働きを示す「パワー値」(体力)は、仮に10代を100とすると60代は25まで落ちます。30代ガムシャラにやって成功体験を持つ人が、50代、60代で同じつもりでいたらいずれ破綻し、過労死や突然死の危険が生じるのです。

 

 

やりがいや達成感を支えに働く人にこそリスクが高い

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疲労には、体における疲れと頭を使った際の疲れがあります。人間関係や仕事での精神的な疲れは、すべて脳にある自律神経の中枢の疲れです。ここが全身を制御しているのです。内臓、筋肉、呼吸、心拍、血圧、血管の拡張・収縮、体温調節などの司令塔なのです。つまり体、目、頭、精神すべての疲れは自律神経に負担がかかって発生します。それらの疲れは足し算で増えていきます。その合計がその人の1日の疲れを示すのです。ところが隠れ疲労のように自分で疲れを自覚できないと、うまく足し算できません。それが実は大変危険なことなのです。たんに足が疲れた、目が疲れたと個別に疲れが生じるのではなくて、すべて脳の自律神経の疲れだと認識する事が重要なのです。だからきちんと足し算すべきなのです。

ただ、根を詰めて仕事した、すごく頑張ったなど、テンションが高いときは、疲労感の自覚が無いので低めに見積もってしまう。そんな調子で会社帰りにリフレッシュしようとジムに寄るとかジョキングで町内一周走るなんて絶対しないようにしましょう。まさに自殺行為なのです。当然サウナに行くのも激しい体温調節で自律神経を頑張らせてしまいます。「飲んで疲れを吹き飛ばそう!」というのも肝臓に負担をかけ、新たな疲れを加えるだけの行為なので、極力ひかえましょう。

 

 

疲労は質のよい睡眠でしか回復しない

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では、疲れの足し算とは具体的にどうすればいいのでしょうか?例えば偏差値的な考え方をしてみましょう。普段を50としたとき、今日はいつもより頑張ったから60とか、上司に詰問されストレスを感じたから70とかイメージしてみるのです。会議で自分がプレゼンしている最中はテンションが高まっていて疲労を感じなくても、終了後は疲れているはずです。そうしたときは自律神経の負担を気遣って早く寝ようとか心掛けましょう。疲労を自覚していなくても、実際は疲労が起こっているはずだという感覚を持つことが大事なのです。疲労は質のよい睡眠でしか回復しません。肉体はもちろん、精神的なストレスが加わっているときほど自律神経を休めることが重要なのです。

 

 

疲れることを美徳とする文化

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日本には「お疲れさま」という文化があります。疲れることを美徳化するところがあるようです。疲れないと仕事をしたことにならないと言う事でしょうか、とにかく疲れていないと評価しないような風潮なのです。それが「お疲れさま」という言葉に表れているのかもしれません。因みに海外には「お疲れさま」という文化はありません。そもそも疲れたことを評価などしないのでしょう。アメリカ場合60%の力で働き70%の成果を出すよう求められます。実際そのほうが効率的で、その評価が「グッドジョブ!」と言う評価に繋がるのでしょう。

 

 

疲れをため込まない習慣づけが必要

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隠れた疲労ですが、まず最初に起きるのが体のだるさと眠気です。それと普段楽しめていたことに飽きやすくなるのです。これは、「これ以上同じ箇所に負荷をかけないでくれ!」という脳からの信号なのです。電車に乗ってすぐ眠り込んでしまったら、それは脳が本来備える公共の場での警戒を捨て、「今すぐ休息をとれ!」と強制的に意識をシャットダウンした状態です。普段歩くところを今日はタクシーに乗ってしまおうか、とふと思ったりする。こうしたことは、隠れた疲労の氷山の一角として出てくる症状なのです。疲労を自覚していなくても、自分の行動の中で、何かしら出てくるところは逃さないように普段から注意しましょう。

 

 

最後に

とにかく直感や衝動に耳を傾ける習慣をつけましょう。疲れを自覚する前に何かで現れてくることが必ずあるはずです。疲れを自覚するのは意識に上ってくることだけですが、衝動というのは意識に上っていないデータを整理したものです。なので衝動は、もっと膨大な情報を処理した結果出てくる情報なのです。その情報のほうが実は貴重だったりするのです。衝動を無視するのではなく、どうしてそんな衝動が生じたのかにちょっと意識を持っていくと、「もしかしたら自分は疲れているんじゃないか」と気づけるのではないでしょうか。来年からやる事の課題が一杯あるので僕も突然死には、気をつけたいと思います・・・。

参考資料:東洋経済