松村堂

気になることは、気にとめる事にしました。

頭の中をパリッとする睡眠術

 

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 昨年の夏ごろから3時間くらいだった睡眠時間を倍の6時間に変更しました。それまでは、仕事が夜遅くにまでなったりとか、サブスクに代表される動画配信サービスのフール・アマゾンビデオ・ネットフリックスと3社契約して映画やドラマを止まらず深夜まで見ていたり、趣味(ウクレレ)の時間にと、ついつい寝る時間を割いていました。実際これが体調にどのような影響を与えているのかは実感する術も無く気にせず生活していました。

しかし昨年の夏ごろから睡眠の重要性を意識しだし就寝は遅くとも12時までとし、起床は6時と最低6時間の睡眠を確保する生活スタイルに変更しました。また、起床時と就寝時にする自重トレーニングも2日に1回から毎日に変更しました。その結果、明らかに就寝前になると確実に心地よい睡魔に襲われるようになりました。それと、起床時も6時にセットされたアラームより少し早めに目覚め気持ちよく起きられるようになりました。更に、この生活スタイルが功を奏したのかここ数年毎年冬に発症していた乾燥による湿疹が、未だ発症していないのです。体調もすこぶる良好なので今さらではありますが、睡眠の重要性を今頃になって実感している今日この頃です。そこで今回は、そんな睡眠の恩恵をもっと調べようという気になりました。

 

深い睡眠が脳の大掃除をしてくれる

 睡眠の話題になると必ず出てくるワードが、レム睡眠&ノンレム睡眠です。そのワードを外しては、睡眠の話は出来ません。という訳で早速その睡眠について話してみたいと思います。まずノンレム睡眠ですが、深い眠りについている状態であるノンレム睡眠中に、脳内の有害物質が洗い流されている可能性が米国の研究で確認されました。内容としては、脳内を循環する脳脊髄液(のうせきずいえき)により老廃物の排出が促されるということです。但し、詳しい内容は今のところ明らかにされていないようです。

脳脊髄液については、代謝で生じた副産物が脳内に蓄積しないよう脳外へ除去する過程で重要な役割を果たしているのです。このプロセスは睡眠中に活発になることまでは解かっています。しかし、そのメカニズムや理由はまだまだ解明されきれていないようですけどね・・・。

レム睡眠 or ノンレム睡眠

 レム睡眠というのは、眠っていても眼球がまぶたの下でキョロキョロ動いてい、眠りの浅い状態をいいます。それに対してノンレム睡眠の場合は、眼球が動かない眠りで、ぐっすり深く眠っている状態を指します。順序としては、眠りにおちてすぐに深い眠りのノンレム睡眠になり、次に浅い眠りのレム睡眠になります。人間の場合は、だいたい90分でノンレム睡眠とレム睡眠を交互に繰り返していると言います。

 

眠りが深い時に脳内の大掃除が始まる

 もうひとつ重要な睡眠に徐波睡眠(じょはすいみん)というのがあります。徐波睡眠(じょはすいみん)はノンレム睡眠の中で起こるもので、脳波が大きくゆるやかとなり徐波として、眠りが深くなる睡眠の大切な段階にあたります。その徐波が起こるたびに血流の速さや量が変動し、脳脊髄液が大きな振幅の波として脳内の隙間に流れ込んでいることがすでに確認されているとのことです。

 

加齢とともに洗浄能力も落ちる

 専門家によれば、人は加齢とともに徐波の出現量が減り、脳内の血液の流れの様子も変化するそうです。そうなると、睡眠中の脳脊髄液の律動的(りつどうてき)な動き即ちリズミカルな動きが減少して、有害物質の蓄積と記憶力の低下を招くことになります。因みに、これまではこうしたことが別々のものとして解釈されていたようです。

脳内の老廃物には認知症患者の脳内に蓄積しているタンパク質として悪名高きアミロイドβも含まれています。だからと言って、深い眠りにつくことで認知症などの疾患を予防できることが証明されたわけでは無いので効果にていてはまだまだ不安が残ります。それでもやはり睡眠は、脳を休め常に最大のパフォーマンスを発揮する為の大切な充電時間であることは、はっきりしましたね・・・。

 

最後に

 これらの研究は、一般的に健康状態のよい若年成人を対称にしているようですが、これからは健康な高齢者や持病のある人もどんどん対象に研究が進んでいくことを期待します。そして深い睡眠時に老若男女の脳脊髄液の動きにどう違いがあるかが解明されていくのではないでしょうか。睡眠の専門家たちによれば、脳の神経細胞を健康に保ち、脳内にある有害物質の除去を促すために睡眠が重要である理由やメカニズムの解明に向けたひとつの重要な手がかりであり、これまでに明らかにされている脳脊髄液の働きを踏まえると、徐波睡眠は脳内の老廃物の除去を促していると考えるのが妥当だという事です。そして最新の研究では、健康な成人でもたったひと晩眠らないだけでも、脳内にアミロイドβの増加が認められているそうです。なのでで何度も言いますが、睡眠は摂るに越したことはないのです。やはり睡眠の話は、深いだけあって何か眠くなってきたかも・・・。